今年、ベイスターズがDeNAに買収されました。
それにしてもこの10年間ベイスターズは弱かったです。もともと大洋ホエールズの時代から強豪チームではなかったですが、こんなに弱くはなかった。1978年に横浜にやって来てから1993年ベイスターズに名前が変わるまでの15年間、最下位は3回しかありませんでした。ベイスターズになってからも2001年までの9年間は、優勝もあったし、最下位は1回だけです。それがこの10年間は、実に8回最下位です。
2002年ニッポン放送が親会社になるはずが頓挫して、急遽そのつもりのなかったTBSが親会社になったことが悲劇の始まりだったかも知れません。もともと球団経営を行う意志がなかった会社が、引き受けてくれたのはありがたいとも言えますが、その会社に球団経営に対する情熱まで求めるのは、酷だったのでしょう。プロ野球の球団でも、小さなクリニックでも、経営に最も大切なのは、情熱なのだと思います。
まず、投手が育たない、と言うよりドラフトで良い投手を取れない。この10年間に入団してある程度の活躍をした投手は、ようやく最近になって、クローザーの山口投手が出て来ただけで、他にはかろうじて1回だけ二桁勝利をあげて今はロッテに移籍してしまった吉見投手ぐらいです。野手は、多村、村田、内川選手、相川捕手らが育ちましたが、ある程度の力がつくと、投手を得るためにトレードに出されるか、FAで他のチームに行ってしまいます。
そして外国人選手がはずれ続きでした。10年間でまともに活躍してくれたのはタイロン・ウッズひとりだけですが、2年で中日に行ってしまいました。実は以前の横浜は、12球団でも際立って高率に、良い外国人選手が来てくれる球団だったのです。ボイヤー、シピン、ミヤーン、ポンセ、パチョレック、ローズ、ブラッグス。けしてメジャーで主力だったわけではない彼らですが、ホエールズ~ベイスターズで大活躍してくれました。彼らは皆、渉外担当(外国人スカウト)だった牛込氏が獲得した選手たちです。牛込氏は、2000年に退社しました。これは、かなり大きいことだったようです。
新生横浜DeNAベイスターズのこれからの10年間はどうなるでしょうか。