あまのはらふりさけみれば・・・・

北京で単身赴任生活2年、帰国後も中国ネタを書き綴ります。

勘弁してくれ~

2014-11-22 16:14:04 | 日記
 為替レートである。

 昨年4月、やってきたときは1元15円以下だった。
 年内に16円を突破し、17円台に。
 しばらくは上下しつつも落ち着いていたが、最近、17円台から
18円台、19円台へと、あれよあれよという間に上がってしまった。
 20円台も視野に入ってきており、昨年春には1500円ほどで買
えた物に対して今では2000円ほどを払うような計算になる。

 毎月一度、銀行に両替に行くたびに憂鬱になるが、相場に一喜一憂
したくないので、給料が振り込まれたその日に両替をしてしまうこと
に決めている。所詮1日2日の違いなら、どうせ千円ほどの差しかな
いのに、そんなことで神経を使いたくないのである。 

 しかしながら、いい加減、勘弁して欲しい。
 先日も、しげしげと銀行の両替記録を眺めてしまった。

APEC狂騒曲(その4;終わり)

2014-11-19 20:42:24 | 日記
 拙者の勤務する事務所はホテル、オフィスビル、マンションが一体となった
典型的な外国人向け物件の中に入居している。

 APECを1週間後に控えた頃、大きな看板が立てられ、この施設が関連施設
であることを意識するようになった。

 週明けに首脳レベル会合を控えた7日金曜には、ホテル入口はもちろん、オフィ
スビルにも金属探知機が設置され、本格的な警備が始まった。

 10日月曜には、出勤時に、ホテル正面へ回れと言われ、パスポートを取り出
して、中に入れるよう言い放った。
 もめそうになったが、ビル管理の職員が顔を覚えてくれていたので、普通に中
に入ることができた。手荷物と身体の双方で検査を受けたことは言うまでもない。

 あまりに抗議が殺到したのか、翌日は普通に中に入って、検査を受けて出勤する
ことができた。

 翌々日には、警備員の姿もなく拍子抜けしてしまった。

 会場に宿泊した要人は少なく、米国、ロシア、日本などの首脳は市内のホテル
に分宿した形となった。

 あの大げさなAPEC関連施設整備は、一体なんだったのだろう。

 ともかくAPECブルーと呼ばれた澄んだ空気だけが、市民の慰めだった。

APEC狂騒曲(その3)

2014-11-15 15:17:31 | 日記
 まったくもってこの国のやることはスゴイ。
 まだまだネタが尽きないのである。

 警備のために100万人のボランティアを募集・動員すると発表(※)されていた。

 それにしても100万人である、延人数にしたところで、最長10日ほどだったので、
ざっと一日10万人である。
 人口約2千万の大都市とはいえ、正規の戸籍を持たない不法流入者まで警備に当たら
せることはできないとすると、約800万人の正規の市民、しかも子供や警備やAPEC
が本職の公務員を除くと、そう簡単に集まるわけがない。

 この国得意の白髪三千丈、誇大表記かもしれないが少なく見積もっても、やっぱりスゴ
イ人数である。

 実際に拙者の住み、働く市の中心部にはいたるところに「治安志願者」(警備ボランティア)
なる腕章をした老若男女が、2~3名固まっては、楽しそうに雑談をしていた。
 同じように各地に立って警備にあたる武装警察や警察官たちの緊張した表情とは対照的
であった。
 実際のところ、たるんだコイツら治安志願者は壁か何かの代わりに立っているだけであっ
て、コイツらが反動分子にやられてしまったら、その場に本物の警官が来て犯人を射殺する、
そのためのリトマス試験紙か警報装置のようなものにしか見えなかった。

 主要国の首脳がご帰国された翌日においても一部地域では厳重な警備が続いていた。
 どなたか知らないが、北京に残られていらっしゃるのだろう。

 この国が本気になったらスゴイ、このことだけは覚えておかなければなるまい。
(まだもう少し、続く) 

※ この国においては、「報道=発表」なのである。

APEC狂騒曲(その2)

2014-11-14 22:47:18 | 日記
 何度も書くが、この国のやることはスゴイ。
 11月4日(火)に営業に関するお達しが出た。
 いくつか条項があるそうだが、まずは面白いやつから。

一つ 営業許可を得ていない飲食店の営業を禁止する。
   禁止期間は本日より11月12日までとする。

 営業許可のない店は、今日までどうしていたんだろう?
 答えはもちろん、営業していました、である。

 言葉の遊びをするとすれば、このお達しは、さしずめ、

一つ 今日まで取り締まってこなかった無許可営業の飲食店については、
  本日から11月12日までは取締を行う。

というふうに理解するのが素直なのだろう。

 許可を得て正規の営業をしている店に対しては、

一つ 本日より11月12日まで、屋外での営業を禁止する。

 オープンカフェは御法度ということだ。
 歩道の占有許可(講学上の特許にあたる。あー懐かしい、行政法!)
も得ていないので、これも実は日本の法的感覚からみれば、違法といえ
ば違法だったりするのだが。

 ちなみに店によっては13日までと言い渡されたところもあるようだ。

 そんでもって結果、どうなったのか。

 少なくとも拙者の行動半径の中では、お達しは守られ、多くのお店が
急遽、休業に追い込まれ、オマンマ食い上げ状態となった。

 泣く子も黙る城管(チャン・グアン)という種類の警察が取り締まる
ため、泣き寝入りをするしかないのである。

 この城管については、次で触れてみたい。(まだ続く)


APEC狂騒曲(その1)

2014-11-12 22:00:09 | 日記
 あらためまして、この国のやることはスゴイ。
 すでに書いたが、1ケ月前に唐突に6日間の休暇を発表した。
 11月2日(日)と11月15日(土)を振替出勤にし、11月7日(金)
から11月12日(水)までを6連休としたのだ。
 しかも北京市内に限った措置。官公庁、学校は全て休業で、各事業所などは
この措置の意味をよくよく考えて措置するように、とのお達しだった。

 同時に発表されたのが、自動車の通行制限、車のナンバープレートの末尾が
奇数か偶数かで毎日半分を通行禁止とするというもの。もうこうなったら、
よくよく考えるまでもなく、会社を閉めようかという気になってくる。

 加えて各国要人の宿泊施設周辺は厳重警備、要人の車列通行時間帯は一般市民
そこのけの通行制限が予想されるとあっっては外出も控えようか、いや一層の
こと北京以外に親子で旅行に行こうか、というふうになってきてもおかしくは
ない。

 旅行事情に詳しい中国人に聞いた話では、
1 あまりに早く発表すると国慶節(10月1日からの7連休)の旅行事情に
 影響が出るのでギリギリにした。
2 APECに伴う休暇発表後に海外への航空券価格が急騰した。
そうである。
 インサイダーではないが、うまいことやった人間がいるような気がして仕方が
ない。

 振替休日というのは馴染みがあるが、振替出勤ってどう思われますか?
 正直、中国でも結構、評判が悪い制度です。 

 まだまだ笑える話や笑えない話が続出、続編にご期待下さい。