りたいあまん

リタイア後どうしたら充実した人生を送れるか。日々模索しています。

地味なひと

2019年03月30日 | リタイア日記


地味なひと。その名は紫はなな。俗にいう紫大根の花です。
朝のゴミ出しに行った帰りの道端に咲いていました。
なんとけなげ花なんだろう。
桜とくらべるには気の毒ですが、誰に見られるのでもなく
ただただ勝手に咲いているいるという感じ。
風に運ばれてどこかから飛んできた種が着地したところ、
そこに土があったので、まあ、とりあえず咲いてみました
みたいな。
時には子供にちぎられたり、心無い大人に踏みつけられたり
しながらもしっかりと生き残り、次の世代に命をつないで
いこうとしています。
 FMラジヲの古楽の楽しみという番組で私の大好きな音楽の
先生、鈴木優人さんが或る日「桜草」という曲名のいわれを
話をしていたことがあります。
そこで先生は桜草の花言葉は「青春の喜びと悲しみ」と
言っておられました。
それを聞いてたしかにそれは桜草にはふさわしいなと思った
ものです。
桜といい、桜草といい、立派な名があり誰からも愛される
花がある。かと思えば、誰にも気づかれずにひっそりと道端
に咲くともなく咲いている花(というか雑草)もある。
桜草が「青春の喜びと悲しみ」なら
紫大根の花は「老人の寂しさと悲しみ」とでも言えそう。

  耐えて咲く 紫はなな 吾が友よ



  灯ともせば 傾く如し 甕の百合 
                  佐藤紅緑
コメント (5)
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