ブログを開設してから今日で1505日とgooさんが教えてくれている。
たまには昔に投稿したものでも読んでみようという気になった。
これは約三年前の今ごろに「線香花火の思い出」という題で投稿したものである。
当時はまだ完全リタイアしておらず、週三のペースで学習塾に務めていた。
或る日のこと。仕事を終えて教室を出てくると、建物の階段の下あたりで
女の子が二人しゃがんで花火をしていた。
中三のさやかとまさよだった。二人とも翌年の高校受験を控えている。
私が「おお。線香花火か」と言いながら近づくと
「ちょうどよかった。先生もやる?」と、まさよが私の返事も待たずに一本
くれてよこす。
「持っていてよ」と言いながらマッチで火をつけてくれた。
火がまわって下の方に玉ができたころ私はしゃがみ直そうとしてうっかり
体を動かしてしまったのだが、その振動で玉が落ちてしまう。
それを見てさやかが「あ~あ。落として」と言う。
まさよがすかさず「さやー。それ禁句だよ」と言った。
「ああ。。。ごめん」。さやかは言ってはいけない言葉を口に出したのである。
私は「だいじょうぶだよ。二人とも合格ラインなんだから」と言って慰める。
まさよも「かつ丼たっぷり食べてくからだいじょうぶ」と、おどけながら言う。
私も「今度、キット・カット(きっと勝つ)買ってきてあげるよ」と続けたものである。
今どきの若者もゲンをかつぐのだろうか。
お守りなども肌身離さずに持ち歩いているようだし。
半年後、二人とも無事に第一志望校に合格したのであった。
かつ丼とキット・カットの霊験あらたかであったようである。
今頃、二人はどうしてるんだろうか。
とんと音沙汰が無い。