ブルーレイ・ディスクに録画しておいた映画クレアモントホテルを
見た。2005年英米作品。
舞台はロンドンにある長期滞在型ホテル、クレアモントである。
登場人物は写真にあるような青年と老婦人が主役である。
青年は売れない貧乏作家であり、老婦人はこのホテルに泊まるべく
ロンドンへとやってくるのだが、二人はふとしたことで知り合い
親しくなる。
青年の方はさておき、注目すべきは老婦人の方である。
この人は一言で、かつ、日本的に言うと「かわいいおばぁちゃま」
とでも言うべき人物である。
旅行かばんの中にワーズワースの詩集を入れてくるという場面を
見て、私はその品の良さとともにグッと惹きつけられてしまう。
何故なら私もワーズワースは英国の詩人のなかで一番好きな詩人
であるから。
手元にある「英詩鑑賞入門」によるとワーズワースはケンブリッジ大学
に在学中から作詞をはじめ18世紀に活躍した詩人となっている。
代表作のDaffodils(水仙)は湖水地方のことを詠んだ美しい詩である。
さて、映画では老婦人が病に倒れ、青年とも会うことなく急死して
幕を閉じることになる。
老いとは何か。
そして愛と呼ぶには可愛らしすぎる二人の出会いである。
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