「文芸春秋三月号」に芥川賞の受賞作が二篇掲載されていた。
そのうち上田岳弘の「ニムロッド」を読みはじめています。
ニムロッドとは小説家志望の男の名前です。
「私」はビットコインを採掘することを仕事にしている男です。
無から価値を生み出すことを採掘とか発掘などと称している
わけですが、果たしてそんなことが可能なのか?
毎月約30万円ほどのもうけがあるという。(次第に減って
いきますが)。
作者の上田氏は1979生まれ。早稲田大学を卒業して就職する
頃にはちょうど就職氷河期と呼ばれる時代とされている。
この世代は「ロスジェネ世代」ともいわれ、多くのひとが
仕事にありつけることの難しさを体験しているわけです。
またバブル景気が崩壊してゆく社会を目の当たりにしています
から将来を悲観的に考える傾向にあるともされている。一つの
例をあげると結婚に対しても消極的なのが特徴とされています。
「ニムロッド」という小説は選者の高木のぶ子氏もいうように
絶望の物語である。
本人も受賞者インタビューで「ロスジェネ世代は絶望を書いて
いく」と述べているようにそのことは否定していません。
平成の終わりに生み出されたこの暗い小説ですが今日のような
いつ止むとも知れない鬱空のもとで読むのには向いているかも
しれません。
たしかにそういう時代がありましたね。
その頃のDrの中には・・・
北大の工学部卒業するも就職難で医大に再入学、
慶応の経済を卒業して同じ理由で医大へ・・・
高専を卒業して同じく医大へと進んだDr達と
一緒に仕事をしていました。
口の悪い先輩Drは・・・
そういうDrに「無駄な学歴」と言っていましたが、そのくらいの就職難だったのでしょうね。
競争社会を作った小泉元総理・・・
あの人の罪は重いですね
現在の派遣社会も小泉さんの時代からかな。
足るを知る・・・
そんな座右の銘を重んじる様になったのも、
そんな時代を歩いてきたからかもですね
こんばんは。
色いろな経歴を持ったDrたちと仕事を
されてきたんですね。
それは貴重な体験でした。
小泉元総理も慶應出身ですが
大学では功名を遂げた偉大なるOB
としてあがめられております。
平成が終わったあとはどんな時代に
なってゆくのでしょうか。
少しでも見届けたいという気持ちはあります。