りたいあまん

リタイア後どうしたら充実した人生を送れるか。日々模索しています。

読書は朝の涼しいうちに

2018年07月21日 | 日記
 リタイアして良かったことの一つに一日の時間を
自由に配分して使えるようになったことです。
そこで読書などのデスクワークは午前中にすませる
ことにしました。朝のうちの方が涼しいからです。
子供らに「勉強は朝の涼しいうちに」と言ってきた
ことを今度は自分が実践する立場となりました。
人間の体は使えば疲労するものですが、目は特に
そう感じます。夕方から夜にかけては目の疲労感が
増してきて気力がそがれます。
 さて、今朝の読書は昔読んだ本の再読です。
『文士の魂』(車谷長吉著)を読み直しました。
再読する場合は全編に目を通す必要はない。
自分が感銘をうけた箇所などに重点的に目を通して
ゆきます。マーカーなどで印をつけてあるのです。
この本は直樹賞作家である車谷長吉が読んだ本の
批評あるいは読書遍歴とでもいうものです。
そのなかに「大衆小説の読者」という章節があります。
そのなかで氏は司馬遼太郎を取り上げ、次のように
述べています。『坂の上の雲』はたしかに優れた
小説であることを認めたうえで、
 「私はなぜ読まなかったのだろう。いまにして
思えば私には司馬文学に対して一種の臭覚が働いて
いたのである。それは、司馬の小説は日本歴史の
あるいは日本社会の指導層にある人々を描いたもの
である。それを読むのも、自分が会社の指導層に
あるか、あるいは将来自分もそういう立身出世者に
なりたいと思うている人達ばかりである。中略。
そういう人達が私に「お前も読め」と言うのだった。
私は世のえらい人などになりたくはなかった。」

この部分は私が共鳴しかつ感銘を受けた部分です。
車谷長吉という作家の反骨精神が如実に現れて
いるように思えるからです。
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