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テレビっ子のひとり突っ込み

『龍珠伝 ラスト・プリンセス』感想・概要紹介③

2022-07-17 23:54:57 | 中国ドラマ
2017年 中国

◆おススメ度
★★★★☆

◆キャスト
李易歓(ヒロイン):ヤン・ズー
龍三(康熙帝):チン・ジュンジエ
雪傾城/舒婉心:シュー・チャン
朱慈煊:マオ・ズージュン
葉黙声:ハン・チョンユー
呉応麒:リウ・シュエイー(劉学義)
李嗣興:アレン・レン
ソンゴトゥ:ルー・シンユー(盧星宇)

◆感想・概要紹介③(ネタバレ注意)

の続きです。

(こんな③まで続けるほど思い入れのあるドラマではないんですが・・・④まで行きそうな気も・・。)


ドラマは、清の三代目皇帝の時代、清が中国にけっこう大きな国を作ったけど、まだ南明が抵抗して争いを続けていて、清に制圧
されかけているっていう場面から始まります。

(日本史にちょっと絡めると、モンゴルとかそっちの遊牧系の民族がその辺のちっちゃい国をちょっとずつ滅ぼして勢力拡大して
いってたんだけど、けっこう大きめの国だった明は、朝鮮半島で秀吉が仕掛けてきた朝鮮出兵に対応しなきゃいけなくって、そっち
の争いに混ざれない状態で、そんなこんなしている間に清国ができちゃったっていう感じらしいです。で、明の滅亡に至る・・・と。
なので、清の始まりは江戸時代とほぼ一緒くらいです。)

清の軍勢が迫ってきて、もうダメかと南明の皇帝(永暦帝)が諦めかけた頃、皇帝に子が誕生したとの報告が。
皇子であれば、まだ希望があると期待する皇帝だったが、実際に生まれたのは姫(李易歓)だった。しかし、同時刻に晋王(李定国)の
王妃が王子(朱慈煊)を産んだため、大義のためと二人の子を側近が入れ替えてしまう。

何も知らない永暦帝は、皇太子が産まれたっていうことでさらに一致団結して清に抵抗しようとしますが結局、明の臣下だった呉三桂
の裏切りが元で明は滅ぼされてしまいます。

永暦帝が清軍に拘束されるも、残った勢力で抵抗を続けていた晋王(李定国)の前に、呉三桂が李定国の妻と産まれたばかりの王女を
人質として、投降を促します。しかし、李定国は明のために弱味があってはいけないと、王妃に謝りながらも妻と子を自ら矢で射貫い
てしまいます。

李定国の長男の李嗣興(アレン・レン)は、そんな簡単に母と妹を殺してしまう父親を見て、大義なんかのために肉親を犠牲にすること
に絶望して父親と袂を分けてどっかいっちゃいます。

で、実はこの時、矢で射られたはずの皇女(易歓)は、身に着けていた玉佩のおかげで矢が逸れ、命拾いしていました。
易歓は同じく明の生き残りの一人に拾われて明朝再建を目指す残党たちの隠れ里、明珠谷に連れてこられます。


明珠谷には、易歓と同様に生き残った子供たちも何人かいて、色んな技を持つ(日本でいう忍者みたいな)師匠たちに徹底的に教育を
施されます。
(それこそジョーカーゲームのスパイたちのような、変貌術から変声、鍵開け縄抜け、武芸、軽功、その他貴族子女のたしなみみたいな
楽器や書画なんかも。)明復興のためとそれはもうスパルタな教育で、一種の洗脳のような感じ。

けど、ヒロイン易歓はそれが嫌で嫌で仕方なく、何かと手を抜いたり仮病を使ってはなんだかんだと訓練をサボったり、それが見つか
っては怒られたりお仕置きされたりします。しかし、仮病を使っているうちに赤ん坊の頃に戦場に置き去りにされ雨に長時間さらされた
ことがきっかけの不治の病とされる片頭痛が発覚し、結局は易歓だけ特別扱いで激しい訓練は免除されることになり、以降、易歓は
堂々とツライ訓練をサボる大義名分を得ます。

(ちなみにこの間、誰とは知らせず易歓は易歓を戦場から連れてきた義父に連れられ、永暦帝と皇后が処刑される場を見せられたり、
李定国が明珠谷に合流して、易歓の父親だと紹介されまた易歓と入れ替えられ、明の最後の皇太子とされた朱慈煊を婚約者だと紹介
されたりします。そしてその裏で、易歓の義父(易歓たちを入れ替えた明の皇帝の側近)から李定国は二人が実は入れ替わっているという
真実を告げられますが、このことは超極秘事項として、二人の腹の中に納められます。)

で、明珠谷で訓練を受けた子供たちはあっという間に大人に。
そして、易歓以外(易歓は訓練をサボりすぎていて師匠たちの考える水準に達していないので外された)の仲間たちはあるミッションを
受け、都にいくことになります。

明珠谷に一人残された易歓。
サボリ癖はあるけど、好奇心は人一倍旺盛で食いしん坊(それでいて義理人情には厚い)っていう易歓は、だまって一人明珠谷で留守番
をしているワケがありません。



易歓は、師匠たちの目をかいくぐって一人明珠谷を抜け出し都を抜け出します。(都にさえ出ちゃえば、師兄姉たちと合流してなんとか
なると思っています。)

(今まで説明的な雰囲気だったドラマがこっから雰囲気が変わって面白くなってきます。)


男装して都に着いた易歓は、清は横暴で民は困窮していると聞いていたのに都の繁栄ぶりとにぎやかな感じっていうギャップにちょっと
疑問を抱きます。

そして、さっそくお忍びで街に出てきていた皇帝と運命の出会い。
明の残党が捕らえられて連行される隊列に突き飛ばされそうになったところを龍三と名乗るお忍び皇帝に抱き留められます。
(ここでの易歓の彼の印象は、お金持ちの道楽息子、みたいな。)



そして易歓は街一番の酒楼に行ってたらふく料理を食べちゃいますが、いざお金を払おうとすると、易歓の考えていた手持ちの大金と
酒楼で飲み食いした代金が桁違いに乖離があって、ちょっとしたトラブルになりそうになるのですが、そこをたまたま隣り合わせた
龍三のおかげで事なきを得ます。

そして、さらに街を徘徊する易歓は、ある我が物顔で暴走する馬車に怒りを覚え、その馬車が止まって誰もいなくなったところで腹いせ
に馬車に落書き。すると馬車の主が戻ってきてしまい、とっさに馬車の中の椅子の下に潜り込んで隠れます。
馬車の中では、皇帝へ毒を盛るといったような物騒なお話をしているコワい二人が。(有名な奸臣オボイと御前大鑑だったみたいです。)

そうこうしているうちに、馬車がなんと紫禁城に着いちゃいます。
意外と楽観的かつ適応力のある易歓は、それなら師姉の顔の傷を治すための薬の材料を入手して帰ろうと思いますが、その前に腹ごし
らえと、御膳房に侵入。そこで、美味しそうな料理と金目の食器類を拝借しようとしているところで、なんと龍三に遭遇。

偶然の再三の再開に二人は意気投合し、互いに嘘にならない程度にオブラートに包んだ身の上話をして、なんだかんだと二人は義兄弟
の契りを交わします。(話を聞くと、易歓と龍三は誕生日が一緒で龍三は易歓より1年早く生まれていますが、世間知らずの龍三に、江湖
の厳しさを教える立場の自分の方が兄貴分だと言い張る易歓に、龍三が譲る形で義兄弟となります。)



今まで明珠谷では一番下っ端だった易歓は、自分より下が出来たとはしゃぎます。

そうやって、うっかり仲良くなっていく清の皇帝と実は明朝最後の皇女の易歓なのですが・・・。


ってことでやっぱりちょっと長くなってきちゃったので④に続きます。



ちなみに冒頭で皇女と李定国の息子を入れ替え、それがトップシークレットとされ、さらにはタイトルにまで"ラストプリンセス"なんて
強調している割に、このトップシークレットが結局最後まで入れ替えた明皇帝の側近かつ易歓の師匠と李定国以外に明かされることなく
終わるので、イマイチ伏線回収し損ねた感があってその辺は消化不良に終わります。

なので、実の父親が処刑される場を易歓に目撃させときながら、それも結局易歓は誰だったのかわからないまま。

けど、それはほんと、最後までみないと分からない部分だったので、ずーっと最終的に自分の身分を知って目の前で実は自分の父親だった
明の皇帝の処刑を目撃した易歓が、愛する人か肉親の仇かって葛藤する場面があるんだろうとドキドキしながら見進めちゃいましたが、
そこはちょっと予想と違ったところです。

表向き、易歓の兄となる李嗣興(アレン・レン)も最後の方でもっかい登場して康熙帝と明珠谷の人々との和解に一役買うとかもあるの
かなーとか思ったけど、それもなかったし・・・。

話数の長いドラマで、ラストがちょっと微妙な終わり方をするドラマって、けっこうそういうもやもやが残ったりします。
思いがけず撮影日数が予定より延びて、演者さんのスケジュールが合わなくなって最後残った人だけで撮影できる脚本に変えられたの
かなーとかそういったことを勘ぐっちゃったりなんかして・・・。
コメント (4)
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