折々スケッチ

小さなスケッチブックやハガキに水彩と鉛筆ペン等で描いた絵を中心に、感じたこと等日記代わりに添えています。

「がめ煮」とお姑さん(おかあさん)

2016年12月28日 | 
ベコニア 

毎年、12月になると他県に住んでいたお姑さんが年末年始を過ごすために我が家へ。

「年の暮れは もちゃもちゃしとりゃ 日のくるるばい」
今思えば、なかなか動かない嫁の私に姑さんはため息だったと思います。
何日かするとクルクル掃除好きなお姑さんのお陰で家の内外はピッカピカ。

20日ごろには大きな袋ごと白菜を配達してもらい、洗って干して
お正月に食べ頃になるように大きな樽に漬けました。これがお姑さんの味。
近くに立つ「市」に行ってバケツ一杯の里芋、長い蓮根、大きなごぼうも
二人で下げて、正月料理の材料仕入れです。
福岡育ちの夫の大好物「がめ煮」これこそお姑さんの味。
大きな鍋で大振りに切った根菜や鶏肉を煮た山盛りの「がめ煮」はお正月の
ご馳走でした。

夫の兄一家が我が家で年越しに来て正月を過ごすのが恒例で
山盛りのがめ煮も白菜漬けも毎度食卓に上りました。
お酒が好きな夫とお兄さんはずっと飲んでたような、…。
空のお銚子を持って「もうちっと つけちゃんない」とお姑さん。
私は多分「まだ飲むの・・・」と渋い顔していたのではないかしら。
大忙しの私はまだ若くて気持ちはとんがっていたっけ。

30才で戦争未亡人、その後の苦労を思うと、はしゃく孫たちに囲まれて
二人の息子がお酒を酌み交わすのを炬燵でながめていたあの時が
お姑さんにとって一番幸せだったのかなと思います。
64才で逝ってしまったお姑さん,その年齢をとうに超えてしまった私。

だいぶ私流になってきた「がめ煮」の準備を始めます。



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