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鶏足寺の紅葉を見に行ったのに私の気持ちは周囲の山里の風景の方に惹かれました。
JR木ノ本駅からこの季節だけの循環バスでお寺まで行く20分余りの道中の何でもない風景が
とても良くてのんびりと歩いてみたかった。
駅からお寺までは5・2キロ歩けない距離ではありません(以前なら)
家の造りが落ち着いていて所々に残る茅葺屋根にトタンをかぶせた家も趣があります。
街中のどこの国とも知れない家等はないのです。
鶏足寺の先にある石道寺を過ぎて集落に入ると前にアップの土蔵のある小径に出ました。
歩くのもはばかられる程の家の軒下の小径を行くと畑の端に「コーヒー有ります」の看板が。
小さな台にコンロとヤカンがのっていて傍らには手作りお焼とフルーツケーキ。
簡単なテーブルと椅子があったので一休みしました。
若い奥さんがお焼やケーキを作りご主人がコーヒー担当です。
お焼の具は甘めのサツマイモとサツマイモの茎を煮たもの、一個ずつ買ったお焼はお焼というより
蒸しパンのようでしたが美味しい昼食になりました。
コーヒーをいただきながら目の前の茅葺の家をスケッチして時折お話を伺うと、目の前の茅葺家屋は
友人宅でご自分たちは隣村のやはり茅葺の家に住まわれているのだそうです。
「いいですねぇ ちょっとうらやましい」と言うと。
「いいですよ。でも修理ばっかりして住んでます。雪が降れば雪掻きが大変ですよ」と。
ここは豪雪地帯です。家から道路までは各家庭での除雪は大変だと思います。
紅葉の季節以外は人よりも動物の方が多い地区で周囲の畑は高い柵やネット囲われていてまるで
檻のよう。「ここは人間が檻に入って畑するんですよ」柵の外に植えてあるのは唐辛子ばかりなのは
辛くて動物にも食べられないからのようです。
のどかでも私には無理な暮らしのようです。
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今回のお出かけで大きな収穫がありました。
車を持たない私は少し辺鄙な所へのお出かけが出来ません。絵を描かれる方のブログに登場する
山里の家々はとても魅力的ですが私には無理とすっかり諦めていました。
今回木ノ本の案内所で聞いてみると本数は少ないもののかなりの所までバスが出ていることが
分かりました。最近よく取り上げられる琵琶湖の北の端「菅浦」へも木ノ本から直通バスが
1日2本出ています。2本でも出ていれば行くことは可能です。
調べれば行きたい所へ行くバスが見つかりそう。たとえその機会が来なくても調べているだけでも私は
楽しいのです。
ひとり山道で行き倒れないように、熊の出るところには近づかないように気をつけながら出かけたい。
こんなに気ままなお出かけに付き合ってくれる人はいないけど、一人旅もいいものです。
人それぞれ自分にあったようにが一番だと思っています。
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鶏足寺は今日で終わります また少しブログお休みの予定です (-_-)zzz