千葉の松戸から柏へと続く革物語

【Handmade Leatherwork Akashi】

ちょっとした革のお話し ②

2019-02-02 20:07:40 | 革のお話
前のブログで『良い革』について少し書きましたが
今日はそんな良い革を使ってコバ磨きをしてみました。


上手にコバ磨きができる革
〇 タンニン鞣しで繊維が詰まっている革
〇 タンニン鞣しでオイル加工を施した革
などが個人的には適していると思います。
そういった意味でコバ磨きに適している『良い革』です。


参考本等を見ながら同じ要領でコバ磨きしているのに
なかなか光らない、ツルツルにならないっていう時は
1度、革の質を見直す事も大事だと思います。


一言で【コバ磨き】と言ってもその工程は何段階もあります。
(*コバとは革の断面の事です。)
また、大事な事、押さえておかなければいけないポイントも
沢山あります。

まず、カットした断面が平ら(垂直)である事。
コバ磨きはスリッカー等の工具を使用しますが
スリッカーの面が革の断面にまんべんなく当たっていると
いう事が条件となります。
断面が斜めだと尖った所しか磨けません。
1枚の革の時はここに気をつけて磨くといいと思います。



では、2枚に重なった時はどうでしょう?

断面を垂直にする所は同じです。


重なった革のコバ磨きでは良く2枚を1枚に見せるという
言葉を聞くと思います。
これをやるには重要なポイントあります。
それは、圧着です。

断面を揃えて貼り合わせたら
金槌等で軽く叩いて圧着します。
こうすると




貼り合わせただけで重なりの筋がかなり見えなくなります。



そして、1回磨きます。

(私が使用した革は凄く繊維が詰まっていましたので
 水のみで磨きました。)

この後、800番手位の紙ヤスリで軽くヤスります。
ヤスる理由は断面をより、きめ細かな断面にする為と
1度、光ったコバはもうそれ以上にはならないからです。



2回目


3回目

というように 自分が納得するまで
この工程を繰り返します。



そして

これが5回目です。

最後は水→ヤスリ→トコノール→オイルという
順番でこれは仕上げました。


コバ磨きにはトコノールの他にもCMCとか
フノリとかが良く使われます。
また、焼き締め処理を行ったり、ロウを塗ったりと
人によって多種多様なやり方があります。


コバ処理は他にもコバ塗りやヘリ返し等もあるので
作風や使用する革と相談して適したやり方で処理すると
いいと思います。
また、イタリアの某ブランドのように
敢えて、磨かない事を作風にするやり方もありますね。










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住所   千葉県柏市南柏1-2-6 南柏ビル 605
TEL    0471-43-9998
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ちょっとした革のお話し ①

2019-01-31 08:37:03 | 革のお話
レザークラフトをしていると 革にも興味をもちます。
革の種類だったり、『いい革とはなんだろう』 みたいなね。
私の持論ですが、そんな事をちょっと書こうと思います。


まず、革の種類ですが、革は食べ物の副産物です。
たまに革の為に密猟される事もありますが
基本的には人間の食べた後に残った物を
加工して革ができあがります。

日本では牛や豚等を良く食べますね。
なので、牛革や豚革は知っていると思います。

ですが、世界で見るとワニとか蛇とかも食べますよね。
そういう物が革になるので種類としては多くなります。
また、革の加工の技術が良くなっているので
今まで出来なかった物も革になっています。
今後、種類は更に増えていくと思います。



そして、良い革とは
【良い革の定義】
これが実に難しいんです。。。

周りから聞こえてくる声に『イタリアの革はいい』とか
『〇〇レザーは最高』とか聞こえてきますね。

レザークラフトを始めた時、また、数年経った今でも
そんな周りの声を鵜呑みにしていませんか

確かにコバ処理のし易さや見た目の高級さ等
違いはあると思います。
また、『革の表面が綺麗』とか『繊維が詰まっている』
とかがありますが、、、、

 です。


普通に流通されている革に『変な革』はありません。
中には売る事だけを考えて床革に表面をつけたりした
なんちゃってレザーとかも確かにありますが
最後は個人の好みになると思います。

自分はこういう作風だからこの革がいい
ただ、それだけだと思います。

何となく流行りに乗ってとか
この革で作っておけば売れるからとかだと
全てが同じ作品になります。

文章にすると御幣が生じたりすので
上手く説明できませんが、、、、


作品を作る上の技術で『良い革に』に変えられる人もいます。
また、良い革を使っても良く見えない物もあります。

【良い革】にする大事な事は
自分の作風に合っている革を使用する事です。
【良い革】を与えられるのではなく
与えられた革を【良い革】にする事が大事だと思います。

何だか、話しが変わってしまいそうですが
【良い革の定義】はググれば何となく出てきます。
ただ、それを鵜呑みにするだけでいいんでしょうかって
お話でした

(なかなか、伝わらい感じなので【革】について
 続編を書いていこうと思います。)









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Japan Leather Award 2018

2018-09-29 20:23:48 | 革のお話
我孫子の後片付けもままならないまま
【ジやャパンレザーワード】の展示会場に行ってきました。

【ジャパンレザーアワード】の説明はめんどいので
検索して下さい



場所は

ニコタマ
こんな事がない限り、行きません。。




こんな感じの晴天で暑い



お洒落な街はコンビニも違います。




こんなストライクなオブジェも




と、まぁ~
街を散策しながら お茶なんぞをかましながら





着きました



ここからは無言で





こういうのを見ちゃうと・・・・
刺激を盛り沢山頂いたのは間違いないです











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【レザーショツプきづき】とレディース用のお財布

2018-04-19 09:09:17 | 革のお話
毎週水曜日に行っていた
【レザーショップきづき】ですが
今月22日で閉店となります。

このお店の以前から交流のあった店主と
離れ離れになる事がとても淋しいです。
このお店きっかけで知り合った沢山の皆様
いままで有難うございました。

気づきはなくなってしまいますが
これからも宜しくお願い致します

【レザーショップきづき】では只今、閉店セールを行っています。
革素材や工具類がかなりお安くなっています。
革素材はネットでも販売していますので
興味のある方は覗いて見て下さい






話しは変わりますが、最近、レザー教室の方が
暇でしたので、久しぶりに作品制作をしています。


布と革を沢山カットしてから




合体させます。



それらを順番に合わせて縫い





こんな感じになります。





そして

完成です^^



今まで全て革で製作していましたが
もっと軽く、且つ、ふっくら感は損なわれないように
布生地を使ってみました。
革だけの時より、仕込みに1.5倍かかりますが
狙い通りの物ができあがり、満足です




そして

きづき絡みの最後のお仕事も。。。
ブックカバー製作300枚です。



最後にお知らせです。
【きづき】閉店後、店舗の片付け等で当店はお休みが多くなります。
26日~27日位で落ち着くと思いますが
その間、皆様にはご迷惑をかける事もあると思いますので
ご了承下さい。
宜しくお願い致します
















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サンプル製作&型紙地獄&革の紹介

2017-11-30 22:21:01 | 革のお話
気づけば11月も最後ですね~
明日からは今年最後のひと月がスタートします
今年の仕事は今年のうちに
という事で・・・・





オーダー品の型紙製作と



あるお仕事の型紙&サンプル製作
合わせて10点位の型紙を作っています。。。。
もうね・・・頭が爆発しそうです
暫く、格闘していますので 話しかけないで下さいね







ちょっと面白い革を入荷したのでご紹介しますね


ますは、この革
表情はシュリンクですね。

切れ端を見てみると。。。。

何やら白い物が見えてますね。
これは【グローブレザー】と言います。

グローブレザーはその名の通り、野球や
工業用のグローブ等を作る革として作られました。
柔軟性に優れているオイルドレザーの一種です。
しなやかなのに堅牢性が高く、コシが強いのが特徴です。
また、多少の傷がついても手で擦ると見えなくなります。




続いては

革は牛ですが、革の名前は分かりません

革の全体に×の切り込みが入ってます。
これをデザインにしてバッグ等を作ったら面白そうですね





最後は

イタリアンレザーです。
一言で【イタリアンレザー】と言っても
原皮の種類やタンナーさんの違いによって種類は様々ですが
牛革のタンニン鞣しでオイル加工をしているのが特徴です。
綺麗な艶感と経年変化が楽しめる高級レザーですね

床磨きやコバ磨きが容易にできるので
自分の腕が上がったと勘違いさせてくれる革です
シンプルな物程、こういう革で作るといいかも知れませんね



当工房では定番品はありません。
その時に出会った変わった革、面白い革をチョイスしてきます。
革との出会いは一期一会です。
そんな所も面白いなって思ったりします
革の勉強にもなりますよ~










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