退職女のアメリカ便り

オーストラリアンシェパード、ジュンタのマミーのアメリカ、セントルイス生活

#609: リストラ in USA:鼻くそ的忠誠心

2016-02-03 22:43:56 | アメリカ便り
今日、ヤフーが15%のリストラを行うと発表しました。

私が勤めていた製薬会社は、27年の間で何十回大小の首切りがあったでしょうか。
会社自体も合併、買収などなどいろいろのリストラも経験しました。

先日のパーティーに来たナンシーは、私と同時期に一緒に首切りに遭いましたが、まだ若いナンシーは退職を決めた私と違い、再び違う会社で働き始めました。
5年目にはいったところで、この会社が違う会社に買われ、先日またまた首切りにあったとのこと。
かわいそうです。
またストレスの毎日が、仕事が見つかるまで続くでしょう。
首切りというのはあった人でないと、その惨めさはわからないと思います。
私の時のように、開発部600人全員首を切られたときでもその惨めさは変わりません。
今まで、長らくいたオフィスから荷物を一つ一つ、例のダンボールの箱に入れ、ボスに箱の中身をチェックされ、署名をして出て行くときの寂しさは私のように退職を決めたものにとっても惨めなものでした。

本当にこちらは会社の大きさに関係なく、会社同士の合併、買収、吸収、閉鎖が日常茶飯事。
私の部は実験が主だったので、実験室の引越しで大変でした。
何回実験室を移ったかわかりません。
そのたびに、古くなった試薬を捨てたり、器具をすてたり、掃除も大変。
おまけに実験室の改造も引越しに伴い、しなくてはいけなかったし。
会社にとっても出費が大変だったでしょうに。
でもそれを本当にしょっちゅうやってました。

はっきりいってこれほどちょくちょく首切りされていたら、会社に対する忠誠心なんて“鼻くそ”程度しか持ち合わせていないというのが率直な気持ちです。
というか、忠誠心なんて頭をよぎる人なんていなかったと思います。
おまけにミーティングでは、“君達は取替えができるんだよ”と脅しと蔑みを一緒にした言葉を上役から吐かれるし。
これがアメリカ大企業のマネージメント法なんだ、と最初は思いましたが、やはりおかしい。
だからはじめは世界最大だったのが、今は5,6番目に落ち込んでいるようです。
やっぱり、、、、
この会社(だけでもないと思うけど)あまりにもちょくちょく首を切るから、首切りを“ウエーブ”、つまり“波”といってました。
いかに多くの首切りがあったかその言葉でわかります。

波のように頻繁に、そして限りなくやってくるのがアメリカの会社の首切りです。

でも27年間楽しかった。

ハブグレジュンタのマミー