北米原産であるアライグマはもともと日本には生息していなかった。国内で初めての野外繁殖が確認されたのは1960年代。
始まりは愛知県犬山市にある日本モンキーパークが1961年に飼育し始めたアライグマのうち12頭が脱走し、その近隣地域で野生化し繁殖、またアライグマを捕獲した住人が、アライグマの繁殖を試み始め、1982年には30-40頭を野外へ放している。
北海道では1979年に恵庭市で飼育個体の約10頭が逃亡し、付近の酪農地帯に定着した。
こうした飼育個体の逃亡や遺棄は他の地域でも起こっていた可能性が高く、1970年代当時は、テレビアニメ「あらいぐまラスカル」の人気などから、ペットとしてアメリカから多い年では年間1500頭もの個体が輸入されるようになり盛んに飼育されていた
しかし、アライグマは手先が器用で脱走しやすい動物だったこともあり、多くの飼育個体が逃げ出し、また、アニメの最終回と同様に、「動物は自然の中で暮らすのが一番良い」という名目で、意図的に飼い主によって自然へ帰された個体も少なくなかったようだ。
とくに当時は一般人はもちろんのこと、学者も外来種問題に対して危機意識をあまり抱いておらず、こうして飼い切れなくなったアライグマは遺棄されたり、飼い主から逃亡して野生化し各地へ自然分散し、2001年には36都道府県で確認され、2008年には47都道府県でみられるようになった。
日本には天敵や競争種がおらず、繁殖力が高いため、容易に定着できたようだ。
2009年度の農業被害は全国で約2億8千万円となり、鹿に次いで大きな被害をもたらしている。・・・・・・・wikpediaより
農業をしていない人間にはなんら天敵ではないだろうが、農業をする人間にとっては莫大な被害をもたらす天敵である。
一部の動物愛護団体が捕獲、駆除に意義を唱えているようだが、それをしていたら農業が出来なくなる。
生活権の侵害だ。
しかしながら、一部の人間の無責任な行動が今こうした切実な問題を抱えることになった。
アライグマこそ被害者ではないか。
飼ったからには絶対的な責任、管理が求められて当然。
人道的な解決策はあるのだろうか。