札幌へ向かう電車の中は、
大きなバックを前に座る人たちで埋まっている。
脊椎間狭窄症とすべり症を持つ真知子は、できれば座りたい。
長く立っているのは辛い。
途中席が空いた。
いつもなら即座るところだが、今日は横目で見送る。
なぜなら、
恥ずかしながら香水をつけすぎ、自分でも気になる匂い。
これでは両隣の方が不快になるのでは。
ずっとつけていなかったのだけど、
整理してたら出てきて、
もったいなからつけるか。
それがいけなかった。
匂いに敏感な真知子は人の匂いも気になる。
惚れた男の側で香るならともかく、
人混みの中での香りは難しい。
という訳で、
札幌まで空席がありながら、立っていたお馬鹿な真知子であった。
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