山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

今年もありがとう!山の同窓会

2024年12月07日 | キノコ採り

 「**日、山に行けそうなんだけど、どうだ?」

「丁度いい。俺もその日、空いっだ。」

T氏からの連絡である。

早速、A氏にも連絡を入れると、A氏も大丈夫そうだ。

 この3人での同行は、今年2回目。 半年ぶりだ。

 同行の回数は、さすがに少なくなってきた。しかし、

 何より、40年以上同行を重ねて、いまだに一緒に遊びに行けるというのは、幸せなことこの上ない。

 いつまで続くか分からないが、大切にしたいひと時だ。

 しかも、今回が今年最後の山遊びになるのではないかと思うと、感慨もひとしおだ。

 そうは言っても、我々の行動パターンはいつも通りと決まっている。

 夜明けとともに行動できるように、準備、集合をして目的地に赴く。

 これは、春だろうと秋だろうと変わらない。

 予定地に着いて身支度を整える。

 そして、明るくなりかけた山に分け入るのだ。

 ただ、今回は、何やら、A氏もT氏も山用の長靴を準備したようだ。

「川を渡るようなときは使えないかもしれないけど、履き心地もいいし、丈夫なんだ。」

「森林組合で支給しったんだ。」

 へえ、新たな秘密兵器が登場してくるんだね。

 この冬の間に調べておく価値がありそうですね。

 身支度が整ったところで、予定通り森に分け入る。

       すっかり葉を落とした森を進む

 さて、1か月前は、全然出ていなかった倒木だ。どうなっているかな?

       ムラサキの君は、まだ残っていた

 キノコの方はどうかな?

       おおっ、出始めた!

 ツブが小さくて、ちょっと迷うところなんだけど、次のチャンスが巡ってくる可能性を考えたら、採るしかありませんな。

 3人で、上中下に場所を分けて採り始める。

 この手のツブナメコは、丁寧に採らないといけない。

 下手な採り方をすると、ナメコの菌が育つ『樹皮』そのものを痛めてしまうだけでなく、持ち帰ったときにゴミだらけになって後始末の苦労が何倍にも膨れ上がってしまうのだ。

 その点、この3人だと百戦錬磨。余計な心配はいらない。

 少々時間がかかってしまったが仕方がない。

 ここで戴かなければ、どこで採るという感じの木だった。

 マタギは、既に満足。

       森に朝日が降り始めた

       紅葉が終わっても森は美しい

       相変わらず高品質のムキタケ

       ここはT氏にお任せ

       そこここにナメコが出始めたんだけど

       高い場所にはヒミツ兵器

 この棒の先に何があるかは秘密。ただ、言えることは、

 なるほど、考えたね!」

 ということかな。

 もう十分だ。

 はるばる遊びに来てくれたT氏も満足している感じ。

 来年の再会を約して別れる。

 「今年は、これで終わりかな。」

「うん。また、来年かな。」

A氏とも別れると、ちょっと寂しさがつのる。

 山の神様、今年一年間、本当にありがとうございました。

 そして、1年間一緒に遊んだ仲間たち、お互い、無事に年を越せそうなことに感謝です。

 また来年もよろしく!


こちらの山はようやく晩秋

2024年11月29日 | キノコ採り

 3日連続の夜勤が済み、帰宅して天気予報を見ると、明日は好天だが、それ以降下り坂らしい。

 夜勤というのは相当くたびれるんですよ。

 それが3日続くと、ダメージもかなり大きい。

 しかし、好天が明日だけというのであれば、出掛けるしかあるまい。

 目的地は、海抜の低いO地区。

 キノコ山とはお別れしたけれど、こちらの山は、まだ大丈夫だと思うんだよね。

 前回の探訪から10日ほど経っているから、山の様子も少しは変わったんじゃないかな。

 というより、変わってくれないと困る。

 冬将軍は、目の前まで来ているんだから。

       森の木々は、だいぶ木の葉を落としている

       この森のムキタケは一級品

       肉厚で美味しそうだ

 で、問題のナメコなんだけど、

       ようやくツブが出始めている

 やっぱり、今年は、すごく遅れている。

 食べ頃になるまで、更に1週間はかかりそうです。

 このままだと、季節の追いかけっこに負けてしまうかもしれない。

 「おお~い!!」

 突然、下の方から人の声が聞こえてきた。

こちらからも声を返す。

「おお~い!!」

獣ではなく、人であることを伝えるためだ。

 よく見れば、声の主は、A氏ではないか。

 なあんだ、来てたのね。

 聞けば、天気予報を見て、やっぱり今日山に入らないといけないと思ったと言う。

 ただ、A氏は、この山域の主みたいなもので、色々なポイントを巡回する予定らしい。

 マタギは、それだけの気力もないから、この付近のポイントだけを同行させてもらうことにした。

 次のポイントになるナメコタワー。

       それほど多くはないけれど、食べ頃

       うん。なかなかいい塩梅!

       下の株はいただきます

 A氏は、秘密兵器を出して、手の届かない上の方のナメコを採っていました。

       次の木はどうかな?

 こちらも、なかなかいい感じでした。

 おかげで、それなりの収穫が出来て満足。

 他のポイントに向かうA氏とは、ここでお別れ。

 マタギは、この周辺をもう少し当たったところで終了です。

       朝日を受ける紅葉

 すでに満足。

 山の神様にお礼を伝えて帰ります。

 次は、来週か。

 もう、師走だよなあ。

 この森に、また入れるかなあ。

 運を天に任せるとは、正にこのこと。

 いろいろ考えても仕方がない。

 神様に身を委ねましょう。


キノコ山、ありがとう

2024年11月24日 | キノコ採り

 明日は仕事が休み。

 審判や町内会の予定もない。

 そして、嬉しいことに、降水確率0%だって。

 だったら出掛けましょう!

 前回、行きそびれたキノコ山へ。

 この前の日記で、季節の追いかけっこが始まった話を書いたけど、キノコ山は、海抜が高い分、秋の勢力よりも冬の勢力の方が勝っていると思うんです。

 でも、この予報なら危険は小さいと思うんだなあ。

 峠では、路面凍結とか除雪車の出動みたいな情報が流れているから、ある程度の覚悟は必要だと思うんだけど、いざとなったら引き返せばいい。

 この辺の割り切りが、若い時に比べての成長と言ってよいでしょうな。

 いずれにしても、今年のキノコ山での山遊びは最後になるでしょう。 

 日の出の時間に照準を合わせて出発した。

 林道の水たまりには氷が張っているけれど、積雪は、ごくわずか。

 目的の車止めにすんなり着くことができた。

        下弦の月が冷たく輝く

 さすがに、道を離れると雪が積もっている。

 『ナイト』の木に着いた。

       少しだけナメコ

 しかし、よく見ると、

       完全に冷凍食品

 これでも、水に浸せばしっかり戻るはずなので戴きます。

       こちらも雪中冷凍ナメコ

 少しずつ生えているので戴いていくと、それなりの収穫になってきました。

       こちらは、キナメツムタケですね

 ナメコに近い肉質と食味を持っています。

 決定的な違いが、ナメコが木から生えるのに対して、こちらは地面から生えます。本日はパス。

       こちらは、雪中ムキタケ

 これもパスしようかと思ったんだけど、

       裏から見ると意外や若々しい

 戴いて帰りましょう。

 かなり大型だったので、思いがけず重たくなりました。

 もう十分です。

 朝日が森に降りてきました。

       葉を落としたブナは、青空に映える

       カラマツの黄金の葉も、もうすぐ地面に落ちる

 ヤマガラの地鳴きと、キツツキのドラミング、そして、渓流の水音だけの世界にただ一人、浸りきっていられる幸せ。

 キノコ山の神様、ありがとうございました。

 おかげで今年もたっぷりと楽しむことができました。

 山に向かって手を合わせ、帰路に就く。


季節の追いかけっこが始まった

2024年11月19日 | キノコ採り

 本日は、M氏とのキノコ採り。

10日ぶりとなる。

 この間、気候が随分冬寄りに傾いてきたという感触があるのだが、キノコの生育状況はどうなのか。

この目で確かめたいという気持ちで出発した。

「夜明け、遅くなってきたズね。朝だけで2時間ぐらい損している感じだ。」

「うん。最近など、朝の散歩、7時半過ぎだぜは。」

「日暮れも早くてよお。」

「うん。家で飲む時間ばり増える。」

 寒くて暗い。これで雪が積もってしまったら、いよいよ冬ごもりに突入という気配だ。

 実際、

       白く染まってきた山

 結構下の方まで雪が積もり始めました。

 この雪が降りてきて、里に初雪が降る日も間もなくだろう。

 さて、本日は、夜勤日なので、あまり疲れの残る山遊びはしたくない。

 だから、キノコ山の入り口付近で軽く遊ぶ予定にしていた。

 しかし、いざ出発してみると、山形市内で既に気温が氷点下。

 霧も深くて少々不安になってきた。

 そこで、安全策を採って海抜の低いO町に目的地を変更することにした。

 多分、あそこなら、積雪や路面凍結とかはないんじゃないかな。

 前回入った時も、ナメコはまだだったけれど、ムキタケは出ていたからね。

 収穫なしということもなかろう。

 ただ、場所が近すぎるので、日の出前に着いてしまった。夜が明けるのを待って行動を開始した。

       夜明けを待って森に入る

       盆地より少し標高を上げただけだが、霧はかかっていない

 そして、

       食べ頃のムキタケが

       そこここに生えている

       立木のキノコは、時には背伸びして採ります

       だんだん陽射しが降りてきました

       例年よりも成長が遅れているかも

       代わりに紅葉が

       まだまだ見ごろで

       目の保養になります

 さて、このポイントでこのぐらいの生育状況だと、ここから下のキノコは、まだまだ先だろうな。

M氏と協議して、ちょっと早いけど収穫は止めにして引き返すことにした。

 

 さて、この森のキノコが育つのと、雪が積もるのとで、どっちが先になるかな?

 これから先は、ちょっとした賭けになりそうですね。

 秋がすんなり進むか、その前に冬が来るか。

 季節の追いかけっこが始まった感じです。

 それなりの収穫と、美しい紅葉を楽しませて下さった山の神様、今日はありがとうございました。

 願わくば、もう少し秋の山遊びを楽しませてください。


秋たけなわ=キノコもたけなわ

2024年11月09日 | キノコ採り

 本日は、久しぶりのキノコ山探訪。

 約2週間ぶりになる。

 前回はキノコの端境期という感じだったが、もうそろそろ晩秋のキノコたちも顔を出してくれてるんじゃないかな、と考えている。

 同行者はM氏である。

「この前の〇〇マラソンで走ったらよ。筋肉痛が3日過ぎたころに来んだズ。歳だなあ。」

「走ってるだけ立派じゃないっスか。それに、筋肉痛来てる時ほど、じっとしてないで動いた方が治りが早いみたいですよ。」

「なんとなく分かる。んじゃあ、今日はリハビリの山歩きか。」

「OK!マイペースで行きましょう。」

これが、体力面での本日の目的ね。

「出ったがなあ。」

「いつもの年なら間違いないんだけどな。」

「遅れったがらなあ。それに、連休中、どれぐらい採らったかだ。」 

「人は入ったべなあ。天気もいがったし。」

「でも、オラだだけの木もあっから、何とかなるんねがい。」

こちらが、欲タガリとしての目的と観測。

 さて、山の神様は微笑んでくれるでしょうか。

 身支度を整えて、勝手知ったる登山道に入る。

       結構葉が落ちているけど

       まだ紅葉が美しい

       山の色が前回と全く違うのは確か

だったら、

       道沿いの倒木にもナメコ

       サワモダシも出てますね

 こちらは、『二番出』でしょう。

 前回、出ていたのが『一番出』。

 キノコの世界でも、気の早い奴と、のんびり屋のやつが、必ずいるのです。

 おかげ様で、長期間楽しめます。

 さて、秘密の木その一に到着。

 おおっ!

       食べ頃のナメコ

       かなり出てますヨ

「あいや、ここだけで満足だじゃあ!」

実際、この倒木からの収穫だけで、ズッシリ重たくなってしまった。

「一応、いつものコースだけは回っべ。」

ちょっとおっかない崖を乗り越えて、奥部に進む。

       直径10cm強のお化けナメコ

       ブナシメジは、丁度いい感じ

       だいぶ葉が落ちてきたけど

       黄葉が森を明るく染めてくれます

       折り返し地点のナメコ

 これから出るツブが沢山ありました。

 さて、『秘密の木その二』に行ってみましょう。

 この木は、以前、『ドラフト1位』と名付けて大変お世話になってきた木の後継者。

 不思議というか、当然というか、同じ場所に、いい倒木が留まってくれるんです。

 倒木は、長い年月のうちに朽ちて土に還る宿命なんですが、新たな倒木がこの場所にやってきて5年ほど。

 まだまだ、生きていた時の勢いが残っているんです。

       やっぱり出ていましたか

     またまた、いいタイミングで出会いました

       はい、採り放題ですよ

 いやあ、満足満足!

 荷物は、かなり重いんだけど、足取りは軽い。

       向こう岸の斜面に日が射してきました

       ああ、美しい

 山の神様、いつもいつも豊かな恵みを分けて戴き、ありがとうございます。

 また遊びに来ますので、よろしくお願いいたします。