事の始まりは、ワラビの塩漬け。
採ってきたワラビを塩漬けしようと、桶の蓋を開けてみると、
2年前に漬けたサワモダシ(ナラタケ)じゃないの
せっかく見つけたんだから、山菜たちと組み合わせて美味しい料理を作ることができないかと、考え始めた。
ワラビにサワモダシ・・・。
廊下ではフキノトウが、冷蔵庫には月山筍とウドとウルイとコシアブラとフキが出番を待っている。
これだけ山菜が溢れているのなら、もう、あれしかありませんね。
月山山麓山菜汁です。
以前の職場(今もだけど)では、リフレッシュ券なるものが配布されて、それを使って老舗の美味しい料理を楽しむことができたんです(今はダメ)。
いろんなお店の味を楽しんできたんだけど、ダントツで一番利用したのが出羽屋という山菜料理の専門店。
このお店では、自分だけでは到底思いつかないような山菜料理を沢山食べさせてもらった。
また、調理方法が分からないときには、ご主人から教えてもらったりもしてきた。
このお店では、様々な美味しい料理を楽しませてもらってきたんだけど、その中で敢えて順位を付けるとしたら、最上位にくるのが山菜蕎麦と山菜汁なんです。
春の山菜と秋のキノコとをふんだんに使ったこれらの料理は、客観的に見たら『山菜の異種格闘技戦』。
それぞれの素材が魅力的ではあるけれど、採れる季節はおろか、味も風味も全く異なる山菜を一つの鍋で食すことの恐ろしさ。
ところが、食べてみると極めて美味しい絶妙なハーモニー。
食べたことのある方は分かると思うんですけど、芸術的な美味しさなんです。
これは、間違いなく老舗の主人が織りなす『山の幸の交響曲』。
憧れてやまないこの料理、これだけ美味しい山菜たちが集結しているんだから、本日はチャンスですよ。
・・・ただ、作り始めると、余りにも贅沢で勿体なくなってきたので、山菜御膳に路線変更(追加?)してしまいました。
その辺も含めて記録しておきます。
まずは、山菜汁の準備を始めました。
・塩漬けのサワモダシを沸騰させたお湯に入れてから冷まし、水を替えて塩抜き
・ワラビは一本漬けを作ったときの余りを中心に
ここにタケノコその他の山菜が加わるんだけど、今回は、味にクセのある山菜を除くことにしました。
代わりに、
去年のコゴミがあったので戻して
使いたいだけ使って、残りは胡麻和えにします
このぐらいで十分!
・鶏もも200gを750mlのお湯で茹でてアクを掬ったら
・サワモダシも投入(ちょっとだけアクが出ます)
・タケノコとコゴミを入れてから
・出汁醤油200gと顆粒出汁少々(これで、完結。微調整なしで済みました)
※ワラビは、既に柔らかくなっているので、最後に入れます
フキノトウとコシアブラが勿体なくなったので、
最もパフォーマンスの発揮できる
天ぷらに変更
フキノトウちゃんも
コシアブラちゃんも
きっと喜んでいると思います。
フキノトウの爽やかな苦味と、コシアブラの上品な風味は、やっぱり天ぷらにした時にこそ素晴らしい!
ワラビの1本漬けとコゴミの胡麻和えを、別皿に盛り付けたところで、
・山菜汁にワラビを加えて一煮立ち
山菜汁の出来上がりです
今回は、出羽屋名物の山菜蕎麦を模した吸い物系の味付けです。
はい、出来ましたよう
出羽屋の山菜定食には及ぶべくもないけれど、どれもこれも、超のつく美味しさです。
ああ、山菜の季節だねえ!
山形に暮らしていてよかった!!
Y川とO川とS川の山の神様、それから、コゴミはT川、モダシはキノコ山の神様ですね、
本当にありがとうございました!!!
ご馳走様でした!