山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

春の喜びを味わう(伸び始めたフキノトウ)

2021年03月31日 | 山菜料理
 今回収穫してきた山菜料理の続きです。
 根ワサビ料理が来たんだから、次は葉ワサビと行きたい所なんですけど、こちらは少々日数がかかるので後回しにします。根ワサビの次に料理するのはこれ。


  フキノトウ
 今シーズン採ってきて、酢味噌和えや蕗味噌にしたものと同じなんだけど、背が伸び始めると、全く違った楽しみ方に変わりますね。そういう意味で、初物と言って良いでしょう。そして、一度目の調理方法は、誰がなんと言おうと、フキノトウの炒め煮です。

 これも、春から初夏にかけて、絶対に外せない山菜料理の一つです。以前にも紹介したことがあるんですけど、この日記は、備忘録も兼ねていますので、今回の作り方を残しておくことにします。

 下ごしらえの部
 ・フキノトウの葉を茎からこそげ落とし、花芽も外す


  こんな感じ(短めですが20本戴いてきました)
 ・アク抜き色止めを兼ねて、10分間茹でます
 ・暫く水にさらしました

 調理の部
 ・寸切りにして、ゴマ油を敷いた鍋で炒めます
 ・油が行き渡ったら、酒醤油みりん各大さじ1+顆粒だし少々を加えて中火で炒め煮


 ・これを、混ぜながら炒めていき、水分が程よく飛んだら出来上がり


  これも旨いっす!
 外した葉っぱが、ヤワヤワとしていてあまりにも美味しそうだったので、こちらも戴きましょう!


 ・さっと湯がいて水にさらします
 ・茎の時と同じ割合で調味料を加えて炒め煮に


  一応できました
 調味料を倍量入れたら濃すぎたみたい。まあ、ご飯が進むおかずって感じですね。次回に生かせそうだから、半分成功で半分失敗というところかな。ふきのとうの葉っぱだけの料理は初めてだったんだけど、美味しく戴けることが分かりました。これから先、フキノトウ料理は何回も行う予定だから、次回の楽しみが増えたことを喜びましょう。
 こうやって料理の新境地を切り開いていくのは楽しいね。

 欲タガリは、転んでもただでは起きない。

 ・・・翌日、妻がおにぎりに入れて出してくれた。すごく美味しくて、嬉しくなりました。

いのちのきせつ(さんぽうた65)

2021年03月30日 | いきもの

  いのちのきせつ  まーち の ちょうちょ 

もう おきなさい
 かぜが ささやく

ほら げんきをだせ
 たいようが わらいかける

あそびに おいでよ
 くさばなが よんでいる

ああ
なつかしい

これは
いのちの こえだ

くうきが ひかりが かおりが
わたしを
よんでいる

ああ
このまま

どこまでも
とんでいけそうだ

ああ
こころが おどっている

いまは
いのちの きせつなのだ



 山形の最高気温が数ヶ月ぶりに20℃を上回った(あとで気象庁のデータを読んだら、5月中旬並みだって)。こんな日のお昼、散歩に出掛けたとき、始めに出会ったのがこの子でした。

キタテハ    


 オオイヌノフグリを見つけたのですね。とまったところで記念写真。パチリ。
 暫く歩いていると出会ったのがこの子です。

モンシロチョウ    


 なんだかフラフラしていたのですが、ようやく落ち着いたみたいです。ここでまたパチリ。
 最後に出会ったのは、不思議な子でした。

ルリタテハ    


 こちらさんは、忍者みたいです。羽を閉じると、

分かります?    


これも擬態って言うのかな?それにしては、羽の内側の「瑠璃」がすごく鮮やかで目立つんだけど・・・。
 どの蝶達にも、今シーズン初めて出会いました。春が来た!という感じですねえ。
 こんなに早くから飛び始めるわけを調べてみたら、モンシロチョウは、サナギで越冬して、数日の暖かさを感じると羽化するそうです。なるほど。だから、飛び方が、たどたどしかったわけね。
 これに対して、「黄」と「瑠璃」のタテハさんたちは、成虫のまま冬越ししたみたいです。これは、真冬に出会った「きちょう しのぶ」ちゃん(1月の『54』で紹介)と同じですね。
 おんなじチョウチョでも、そして、同じ「科」でも冬の越し方が違うってことなんですね。なんだか不思議で面白いです。
 今日は会えなかったけれど、きっと「しのぶ」ちゃんも、この待ち焦がれた『命の季節』を満喫していたんじゃないかなあ。そうであってほしいと願います。

 いい空気、いい光、いい香りになってきました。

 もう一つ、いい出会いの季節になりますように。


春の喜びを味わう(根ワサビ)

2021年03月29日 | 山菜料理
 連れ帰った山菜、それぞれがオンリーワンの輝きを放っているんです。だけど、「何が欲しくて出掛けたの?」と問われれば、ワサビとこたえる。
 前回の来訪から僅か5日間だけれど、きっと食べ頃になっている。そんな期待を胸に訪ねました。そして期待通り、食べ頃にまで育ってきたワサビ達です。
 春の山菜たちは、それぞれが個性的な美味しさを備えています。したがって、それぞれが楽しみです。でも、そんな中で、絶対に味わっておきたいのが、この香りと味なんだよなあ。
 で、今回作ったのが、こちらです。

  ≪根ワサビ料理≫

 葉ワサビも極めて美味しいんですけど、収穫した初日には、これですよ。


  葉ワサビの方は水栽培にして待機(数日は保ちます)
 本日戴く分だけ根っこを切り離します。


  いい色です

 下ごしらえ・調理の部
 ・ワサビ根の節というかコブを落として、皮の汚れを包丁で削り落とします
 ※「切る」じゃなくて「削る」です
 買い物に出かけるという妻に、刺身用の魚の購入を頼みました。



  我が意を得たり(淡泊系のお魚たち)
 ・ワサビを楽しめるように削ぎ切り、細切りです
 ・刺身類を準備したら


  鮫皮で丁寧に摺り下ろしていくと
 目にも鼻にもツーン。・・・泣けてくるぜ。


  君に会いたかったんだ


  結構豪華な食卓なのに
 一番食べたかったのはこれ。


最高っす     

 ご飯に乗せて、醤油をちょっとかけて戴きます。・・・感動!
 この世にこんな美味しい食べ物があったのだろうかと、毎年喜んでいるのは、認知症??
 ま、それでもいいじゃん。山の神様に感謝しながら戴く今日のご馳走。

 メインディッシュは文句なく、この「根ワサビ」です。

春の喜びを味わう(アサツキ)

2021年03月28日 | 山菜料理
 今回の山菜採りでは、早春の味や香りを楽しめる収穫をすることができた。ただ、山菜は、野菜と違って、自然界に生えているものだから、食卓に上がるまでには何らかの「扱いにくさ」を乗り越える必要がある。
 今回持ち帰った山菜の中で、最も調理が簡単なのがアサツキ。それでも、途中には、越えなければならないハードルが待ちかまえています。


  フキノトウの次ぐらいに顔を出します
 持ち帰ったときの姿は、


  こうなりました
 見比べていただくと分かると思うけど、緑色の茎から下が、ほぼ同じ長さあります。更に、地中部が長いだけでなく地下深くでは、ひげ根が絡まりながら足を伸ばしているから一筋縄ではいきません。このことを頭に入れずに引き抜こうとすると、ブチッと切れてしまいます。
 そうならないために、マタギの場合、周りの土を掘ってナイフを差し込み、ひげ根を切り離し、茎全体を揺すりながら、そうっと引き抜きます。今回同行したA氏は、移植ベラを用意していました。なるほどね。
 さて、持ち帰ったアサツキを調理しましょう。

 下ごしらえの部
 ※実は持ち帰る前に半分くらい終わってます。つまり、難所は現地にあるということ。
 ・ひげ根とともに、土や鱗片を手近な水辺で洗い流してしまいます
 ・残った根や汚れを切ったり洗ったりします


  このままでも食べられます

 調理の部
 ・沸騰したお湯でさっと湯がきます(時間を計ったら1分強でした)


 ・冷水で余熱を冷まして


 ・絞ってから寸切り
 ・酢味噌を作ります
 ・味噌3、酢みりん砂糖各大さじ2を熱しながら混ぜて


  準備OK


  アサツキにかけて戴きます
 ああ、春の香りと味わい。調理しているときから食べるまで、ずっとこの香りに包まれていて幸せになります。
 天然の香味野菜といってよいでしょうか。
 地元では、結構どこにでも生えてくる山菜なんです。したがって、希少価値は殆どありません。
 でもね、少しだけでいいから、これを戴くと春の到来が実感できるんです。
 私も家族も、春の味と香りが楽しめる大好きな山菜です。

春の空気が広がってきた

2021年03月27日 | 山菜採り
 約束の時間になると、A氏がやってきた。車に荷物を詰め込んで出発。一緒に出掛けるのは5ヶ月ぶりぐらいだ。お互いの近況と息災とを確認しあいながら採り場をめざす。
 ちょうど日の出の時刻に着いた。身支度を整え始めるが、前回のように肌に突き刺さるような空気ではない。どちらかと言えば冷たさよりも暖かさ、厳しさよりも優しさが増している感じ。


 キクザキイチゲが数を増やしていました


 A氏が収穫を始める。
「今年初めての収穫だ。」
と言いながら採っているのはこれ、


 前回よりもふくよかに育ち、数を増やしていたフキノトウ

 フキノトウは、前回それなりに戴いているので、A氏にお任せ。今回私が連れ帰りたかったのはこちら。


 ワサビが花を咲かせていました


 少しだけいただいていきます



 タラの芽は、まだまだ先みたいです
 代わりにちょっとヤバイ奴を発見。


 知る人ぞ知る・・・
 トリカブトも、ちゃんと春の空気を感じて芽吹き始めていました。 怖い怖い。
 下流部を訪ねてみると、


 トウの立ったフキノトウ
 これは、少々戴いて帰りましょう。蕾とは違った春の味わいになるはず。アサツキも少しいただいて本日の収穫は終了。
 陽光はなかったんだけど、前回の厳しさが緩んで、優しい春の空気が広がってきた感じでした。
 A氏と再訪を約束して、帰路につく。

 山の神様、ありがとうございました。