山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

新メニュー開拓の日(後編)

2024年03月31日 | 日記とレシピ

 アウトドアをあきらめた日のインドア料理、続きである。

 冷蔵庫で見つけたコゴミの消費が一歩進んだことにホッとしたのが、午前7時過ぎ。

 ああ、本来なら、今頃、N川沿いの斜面で山菜を掘ってる頃だよなあ。

 この夢は、来週、必ず叶うはずだから、今は、家の中でできる夢をかなえましょう。

 さて、冷蔵庫で見つけた大量食材その2は、

       イチゴジャムです

 ただのイチゴジャムなんですけど、我が家で普段使っている他のジャムよりも、ずっと大きくて多いんです。

 先日のサブレ作りの時に、「足りなくならないように」と選んで買ってきたんだけど、多すぎたみたい。

 冷蔵庫に鎮座する姿が、まるで王様みたいで、「わし以外のジャムを買ってきてはならぬ!」と言われているような気がしてしまうんです。

 この際、たっぷり使って、寂しくさせて、「もう少し仲間がいた方が楽しいのう。」と言わせたいのです。

 そんで、朝食後にネットで検索してみました。

 ワードは、『イチゴジャム お菓子』です。

 いやあ、あるわあるわ、美味しそうで綺麗で可愛くて、芸術作品のような画像が無数に出てきました。

 この中から一つを選びます。

 第一条件は、マタギにもできそうなこと。

 そして、第二は、美味しそうなこと。

 更に、第三が、ジャムを大量に消費出来そうなこと。

 この条件をクリアしそうなスイーツが見つかったのでやってみます。

 その名は、イチゴムース

 若干足りない食材もあったので、買い足してからスタートしました。

 下ごしらえ・調理の部

 先ずは、タルト生地から作りました。

 ・ビスケット30gを

 ・細かく砕いたら

 ・ビスケットの半量(15g)の溶かしバター(無塩)をかけて、よく馴染ませます

 ・カップ4個に敷いて、ちょっと押し固めて廊下(寒い)で待機

 続いて、ムースです。

 ・ソースも含めた材料です

 ・まずは、ジャム(130g)が滑らかになるようにFPで崩しました

 ・このうち50gと同量のヨーグルトを混ぜたら、

 ・粉ゼラチン3gを80℃(?)のお湯30gで溶かして合流

 ・生クリーム50gとグラニュー糖20gを5分立てぐらい(?)まで混ぜたら

 ・イチゴヨーグルトを合流させ

 ・もうひと混ぜ

 ・冷やしておいたタルト生地の上に流しかけて冷凍庫へ30分

 型を外すと、

       こんな感じに固まりました

 イチゴソースを作ります。

 ・ジャムの残りに、ゼラチン(粉ゼラチン2g+20gのお湯)を加えて冷やしたら

 ・ムースにかけたんだけど、見栄えがイマイチなので

 ・生クリーム(50)+グラニュー糖(20)をしっかり泡立てて

 ・イチゴソースの上から絞りかけて、サクランボを乗せてみたんだけど・・・、まあいいか

       お昼のデザートに戴きました

 食べてみては、文句なし。

 家族も喜んで食べていました。

 「すごい、4層になってる!」

 言われてみればそうなるわな。

 そんでもって、それぞれの層が口の中で混ざり合うことで、味・香り・食感が豊かなハーモニーを奏でておるのですがな。

 ああ~、満足!

 峠越えの代わりに新メニュー開拓。

 コゴミ料理も含めて、面白くて美味しくて、発見の多いひと時となりました。

 とりあえず、天気の神様と冷蔵庫の神様に感謝。

 ありがとうございました。


新メニュー開拓の日(前編)

2024年03月30日 | 山菜料理

 昨日は、気温が上がらないどころか、午後から雨が雪に変わって、止まらなくなってしまった。

 仕事を終えて帰るころには、車に雪が積もっていて、久しぶりに雪落としをして帰宅することになった。

 年度末の年休消化もあって、明日もお休みだったので、また峠を越えて、庄内遠征を考えていたんだけど、諦めた。

 そうして翌朝、

       結構、降りましたね

 峠手前の集落では、30cm積もったらしい。

 予定を変更して良かったと改めて思う。

 こうなってしまうと、峠の道路は恐怖のチキンレース会場と化すのだから。

 ブレーキは勿論、アクセルもハンドルも、一つ間違えたら大惨事となってしまう。

 さて、問題は、こうして空いてしまった1日をどう過ごすかだ。

 というか、本日は、クッキングマタギしかないでしょう。

 台所に行って、在庫を点検すると、見つけてしまいました、大量に残っている食材を。

 一つ目は、自分でも意外だったんですけど、コゴミの冷凍パックです。

 先日のナメコ蕎麦の時、もう1パックぐらい残っているはずと思っていたのだけれど、冷凍庫の奥の方を調べてみたら3パックも残っていました。

 コゴミは、来月になれば間違いなく収穫シーズンに入るので、今、調理して食べておかなければなりません。

 しかも、3パックもあるということは、ムフフフ

 いろんな調理方法が試せるということではありませんか。

 1パックに400gずつ入っているので、前回同様、2種類の料理(×3)が試せるはずです。

 早速始めてみましょう。

 下ごしらえ・調理の部

 まずは、定番の解凍と塩抜きを一気にやってしまいます。

       ぬるま湯で周りが溶けたら

       本体を湯に放って2~30分

       軽く水を切って

       新規創作料理用と、定番料理用とに分けます

 片方は、

       みんなが大好きな胡麻和え

       摺り下ろした胡麻に出汁醤油と砂糖で味付け

       一部を朝食に戴きました

 やっぱりおいしいっす。

 さて、残り半分ですけど、多分美味しいと思うんで試してみる料理です。

 その名も、コゴミのオリーブ炒め

 下手な味付けをすると、コゴミの繊細な味わいが消えてしまうことは予想できるので、素材の味を生かしつつ、比較的、長期間楽しめる料理にするには、と考えたのがこれです。

 なんのことはない。お弁当に詰められる常備菜にしたかったのよ。これで一石二鳥になるじゃない。

 それでは、行ってみます!

 ・薄切りベーコンを適量、短冊に切って

 ・オリーブ油を敷いたフライパンで炒めたら

 ・コゴミも加えて、しっかり火を通します

 あとは、塩と胡椒をお好みで回しかけて和えるだけ!

       はい、出来上がり!

 超簡単でしょ。

 「なに、これ。美味しい!」

 いぶかしげな顔をして食べ始めた妻が、大いにはしゃいでおりました。

 コゴミの旨さを損なわないオリーブ油との組み合わせ。

 やっぱり、相性は抜群のようですね。

 予想的中だぜ。

 これで、朝の部は終了、続いて、昼の部に参ります。

 雪で変更になった本日の予定だけど、なんだか充実しそうな気がしてきました。


幸せの青い(?)花

2024年03月29日 | 山菜料理

 むかーし昔、あるところにマタギという心優しい男がいました(うそ)。

 マタギには、家族がおり、幸せに暮らしていたのですが、何時の頃からか、妻も子も病気がちになってしまいました(うそ)。

 マタギも、薬を買ってきたり、お医者さんに診てもらったりしたのですが、病は一向に癒えず、家族は日に日に痩せ衰えていきました。

 「このままでは二人とも死んでしまいます。神様、どうすればいいのでしょうか!」

 マタギは、神様に救いを求めました。

 すると、天から声が聞こえてきたのです。

「マタギよ、そんなに家族の命を救いたいか。」

「もちろんです!」

「それならば、西の海へ行け。そこで、新鮮な恵みを見つけ出し、家族に食べさせるのだ。」

「分かりました。神様、ありがとうございます!」

 マタギは、早速、西の海に向かいました。

 「この時期の自然の恵みと言ったらタコだよな。おおい!タコさんよ。いたら俺と一緒に来てくれないかあ!」

 けれども、返事はありませんでした。

 通りすがりの村人が、言いました。

 「お前さん、この辺のタコは、とっくの昔にいなくなっているぞ。諦めなさい。」

 「そうだったんですか。」

 マタギは、首をうなだれて引き返し始めました。

 すると、足元から小さな声が聞こえてきました。

 「優しいマタギさん(うそ)、それなら私を連れて行ってくださいな。」

 驚いたマタギの足元には、青い花が並んでいました。

 それは、まだ顔を出したばかりのフキノトウたちでした。

 「そうか、君たちも新鮮な自然な恵みだよね。ありがとう!」

 そう言ってマタギはフキノトウたちを連れて帰り、家族に食べさせました。

 するとどうでしょう。

 今まで、起き上がることさえ大変そうだった家族が、途端に元気になったではありませんか。

 「ありがとう、フキノトウさん。ありがとう、神様!」

 それから、マタギ一家は、病気にかかる事もなく幸せに暮らしました。

 めでたしめでたし。

 

 ということで、本日の夕食は、

       フキノトウを戴くことになりました

 これは、今シーズンの初物なので、一番食べたい料理にします。

 そう、天ぷらです。

 フキノトウを周りから支えるお仲間も加えて楽しませていただくことにしました。

 下ごしらえ・調理の部

 先ずは、ちくわから。

 ・軍艦巻き用の海苔の短冊を折りたたんで、詰めてみました

 ※磯部揚げが旨いんだから、これだって旨いはず

 ・ソーセージを詰めても美味しいんじゃないかな

 ※1本のソーセージを4等分にして詰めたら、丁度いい感じ

 エリンギを厚さ7mmぐらいに切ってみました

 ※これは、前からやってみたかった食べ方

 マイタケもあったんだけど、ここは主役のフキノトウを立てます。

 レンコンが巨大だったので、半月に切りました

 ・フキノトウは、汚れを落として水気を切っておきます

 を作ります。

 ・薄力粉110gと片栗粉30gをふるいにかけると

       こんな感じになります

 ・卵黄1個分(20gあった)に冷水を足して200gにしました

 ・泡立て器で、押すように合わせたら、冷蔵庫で冷やしておきます

 ※これまでの経験から、衣と具材を冷やすことが大事なので

 ・揚げる順番に冷蔵庫から出して、衣を絡め170℃の油で揚げました

 ・浮いてくるまで放置。その後揚げ玉を掬い取って、

 ・揚がったら次へ

 ※揚げている間は、その都度、衣を冷やしておくようにしてみた

       真打ち登場!

 ・花穂を下に向けて、押し付けるように入れると綺麗に仕上がるみたい

       あらら

       結構多いですね

 それに、予定していたメインディッシュが加わってしまったから、

       ちょっと贅沢過ぎました

 でも、春の恵みが口の中でフワッと香りを広げ、幸せな気分。

 おかげで、病に伏していた家族も、みんな元気になりました(うそ)。

 でも、食べ過ぎたマタギは、起き上がることもできなくなってしまったとさ(ほんと)。

 

     チャンチャン


春の海散歩で 希望がちょっと

2024年03月28日 | 釣り

 三寒四温どころか、五寒二温ぐらいの天候が続き、昨日から、やっと二温のうちの一日目。そして、本日が二日目という感じ。

 ありがたい巡り合わせ。ちょうど仕事も休みだ!

 せっかく、欲タガリの煩悩が落ち着いたと思ったのだが、またムラムラと虫が蠢き始めた。

 しかしだなあ、さすがに、一日ぐらいの温かさでは山菜も伸びないよね(これは心の落ち着きによる判断)。

 だったら、海はどうだ。

 調べてみたら、降水確率0%、波0.5m、風も穏やか

 最高じゃん!

 もう止まりません。朝、3時半に出発。

 目的地は、酒田港。

 さすがにキノコ採り場よりも遠いですね。

 約2時間で車止めに着いた。

 道具の準備をしているうちに東の空が明るくなってきた。

       真東の空

       久しぶりの御来光

       思わず手を合わせる

       岸壁にも日が当たり始める

 竿を下ろす予定の地点までは、約2km。

 平日のせいか、先行していた車の台数も少なかったので、のんびりと景色を眺めながら歩く。

       波で打ち寄せられた流木

 ひと冬の間に何度も大波をかぶってきたんだろうね。

       出羽富士は、いつも通り神々しい

 ここまではいいんだけど、肝心のタコちゃんの反応が全くありません。

 いつものこの時期みたいに雪代水が押し寄せているわけでもなし。

 岸壁のワカメも、季節相応に育ってきている。

 ということは、生き物たちの循環も始まっているはずだと思うんだけど・・・。

 2時間ほど釣り歩いて反応ゼロでした。

       先端部の釣り人たち

 向こうから声を掛けられた。

「タコ、いねろう?(いないだろう)」

「全然だめですね。」

「今年、来てねえんだ。」

「そうですか。・・・そちらはアジですか?」

「んだ。」

「今年も、随分早くから釣れてるんですね。」

「いや、最近は、一年中おるでのお。」

「はああ、変わったものですね。」

「うん。昔は、5月にならねど来ねんだっけどものお。」

 話をしていて思い出した言葉がある。

 それは、『死滅回遊』

 春に暖流の勢力が強くなるのに伴って、アジたちは北上してくる。

 そして秋。寒さとともに南下していくのだが、その時、湾内に残ってしまうグループがいる。

 この海流の流れに乗れなかったグループは、やがて、寒さと飢えのために死滅してしまうというのだ。

 以前、この地区で出会った釣り人から聞いた話だ。

 今回の話から考えると、海水温が上がってきたために、アジたちは、死滅回遊することなく冬を越すようになったということだろう。

 やっぱり、陸地だけでなく、海の環境も変わってきているんですね。

 とりあえず、本日ミズダコちゃんが釣れなかったのは、温暖化のせいということにしておきます。

 釣れなくても、久しぶりの日の出と春の海風を堪能できたんだから良しとしましょう。

 

 なんて言いながら、やっぱり、最上川河川敷の植物の生育状況は確かめておきますよ。

 河川敷の降りてみると、

       菜の花が咲き始めていました

       フキノトウもいい感じ

       アサツキに

       これはカンゾウですね

 ミズダコは来ないけど、里の春は来てるじゃないの。

 これなら、次の休日は山菜採りですな。

 最後の最後に、希望の光を分けてもらえたような気分で、酒田港をあとにしました。


タコなしタコ焼きで六根清浄?

2024年03月27日 | 日記とレシピ

 午前中の自然観察散歩で、季節の現状が分かった感じ。

 おかげ様で心の中を覆っていた『欲タガリ バイアス』も沈静化された気分。

 やっぱり、自分で動いて、自分の目で確かめて、身も心も納得する作業って大切なんですね。

 さて、帰宅して台所を覗くと、昨日の『タヌキ蕎麦』で余った揚げ玉が、まだまだ沢山あるのが目に入った。

 そう言えば、ネギも非常に美味しかったな。

 この辺を組み合わせて、楽しい料理が作れないだろうか。

 んんっ、そう言えば、今回、マタギの心をかき乱したのは、山菜とタコですよ。

 ピーンと来た!

 本日のランチは、タコなしタコ焼きにしましょう!

 妻に聞くと、何やら予定していたらしいが譲ってくれるとのこと。

 ありがたくお引き受けいたします。

 早速、食材の点検をしたところ、ほぼOK。

 お昼の食事時間に合わせて準備することにしました。

 下ごしらえ・調理の部

 前回が2か月余り前で、その時、しっかりした歯ごたえの具材がタコの代理によいということが分かっていたので、今回は、

       あなたの番です

       このぐらいあれば十分 解凍しておきます

 ・前回、最も美味しかったブロックベーコンをサイコロに切って

       長ネギを10cmぐらい

       みじん切りにして

       同じくみじん切りにした紅生姜と和えます

 ・シーフードは水気を切って、イカだけ適当な大きさに切り分けておきました

 これで、具材は準備完了。次は、生地です。

 基本線は、akiyoshizuさんのレシピを参考にさせていただきました。

 ・長いも5cmぐらいを摺り下ろし

 ・溶き卵3個分と混ぜて

 ・だし汁(水800mlに顆粒出汁適量+醤油みりん各大さじ1)と合流

 ・ここに薄力粉200gを加えたら、ダマダマだあ

 ・でも、丁寧に混ぜてザルで濾していくと

       何とかなるもんです

 これで下準備が出来ました。調理に移ります。

 ・タコ焼き器に油を敷いて熱くなってきたら、メインの具材を入れました

 ※今回は、ベーコンとイカとムキエビとアサリ

 ・間を空けずに生地を流し込んだら、天かすミックスも適当に散らして、しばらく放置

 ※生地がかなり水っぽいのですが、じっと待つうちに固まってきます

 ・竹串を使って穴ごとに区切りをつけて、頃合いを見計らってヨッ!

 ・先ずは90度回してから少し焼いて、もう90度回すのだそうだ

 ・あとは、焦げ具合を見て取り出します

       かけたいものを、かけたいだけかけて

 戴くのだけれど、超熱々の超ホフホフです。

 口中、ヤケド要注意です。

 ただ、このアツアツが堪らんのですわ。

 3人で50個弱ですけど、ホフホフいいながら、堪能させていただきました!

 で、肝心の具材による違いですけど、今回は、はっきり言って分からなかった。

 ただ、どれも美味しかったことだけは間違いなし。

 それから、風味がそれぞれ違うことも確かなんだけど、このアツアツとホフホフに夢中になっているうちに食べ終わってしまったのだ。

 これは、もう一度作り直して確かめる必要があるかな?

 海山への煩悩は落ち着いたけど、食への煩悩が沸き起こってきた感じ。

 ま、それもよしってことか。