色彩の薄いせわた兄弟の巡礼 第９話 ポータブルライフ

では巡礼を終えた人々は何を目的に生きるのだろうか
巡礼で最後の1ピースが埋まった小さな絵を手に抱えて
その先をただ歩けば良いのだ

見えない目的や無意味に増え続けた悩み
そんなものは全部自分の外側にある重いくず鉄だ
手の中にあるだけの人生は色鮮やかでとても軽い

人間というのは本当は軽く出来ているのだ
ほら教会の天井では人間の姿をした天使だって
軽々と空を飛んでるじゃないか

5月8日(水)のつぶやき

　極楽通信　@gokrak　01:54

色彩の薄いせわた兄弟の巡礼　第６話 goo.gl/IiMT6

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　極楽通信　@gokrak　03:46

色彩の薄いせわた兄弟の巡礼　第７話 goo.gl/XNyFo

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色彩の薄いせわた兄弟の巡礼 第８話 ジグソーパズル

人は
子供時代に水のみ場で落として割ってしまった
ガラスのきらめきのかけらを一生かかって
拾い集めるのだといわれる

それはジグソーパズルの絵を完成させるようなものだ
最後の1ピースをはめ込んだ時に
本当の自分の全てが見えてくるのだという

最後の1ピースが見つからないまま人生を終える人や
完成した絵が真っ白なままだった人も多い
絵のあまりの稚拙さに呆然とする人もいる

きらめきのかけらを集めて歩く旅
それこそが巡礼なのだ