物星友郎はレプリカントテストを受けていた。
天井の照明が暗くなった。
「物星君、質問には5秒以内で答えてくれたまえ」
「はい、わかりました」
「皿にツチノコが乗っていた。君はどうする」
「食べます」
「タンスを開けたら冬の国だった。君はどうする」
「エアコンを暖房に切り替えます」
「肉まんとアンまんを間違えた。君はどうする」
「カレーまんに交換します」
「10円玉と100円玉。君はどちらが欲しい」
「1000円札のほうがいいです」
これによって物星友郎は人間であることが証明された。
「僕はアンドロイドではなくて、人間だったのか
じゃあ、この心の空虚感はなんなんだ」
「君は人間だよ。ただし、アスペルガー系の軽度の向社会性サイコパスだ
気にすることは無い。この21世紀になってから君のようなタイプが増えている
きっと社会に対応した人間の進化なんだろうよ」
「僕は病気だったんですね。これですっきりしました。これからは
この世界の片隅のもっと片隅に、ダンゴムシのように生きていけばいいんですね」
検査官の言葉を上の空で聞きながら、友郎の頭にはなぜか青空のイメージが広がっていた。
暑い夏の日の空だった。無限の時間があった。風の吹く夏の日の記憶だった。
天井の照明が暗くなった。
「物星君、質問には5秒以内で答えてくれたまえ」
「はい、わかりました」
「皿にツチノコが乗っていた。君はどうする」
「食べます」
「タンスを開けたら冬の国だった。君はどうする」
「エアコンを暖房に切り替えます」
「肉まんとアンまんを間違えた。君はどうする」
「カレーまんに交換します」
「10円玉と100円玉。君はどちらが欲しい」
「1000円札のほうがいいです」
これによって物星友郎は人間であることが証明された。
「僕はアンドロイドではなくて、人間だったのか
じゃあ、この心の空虚感はなんなんだ」
「君は人間だよ。ただし、アスペルガー系の軽度の向社会性サイコパスだ
気にすることは無い。この21世紀になってから君のようなタイプが増えている
きっと社会に対応した人間の進化なんだろうよ」
「僕は病気だったんですね。これですっきりしました。これからは
この世界の片隅のもっと片隅に、ダンゴムシのように生きていけばいいんですね」
検査官の言葉を上の空で聞きながら、友郎の頭にはなぜか青空のイメージが広がっていた。
暑い夏の日の空だった。無限の時間があった。風の吹く夏の日の記憶だった。