二鶴工芸のきままなブログ

京都で呉服に金箔を装飾する金彩工芸の職人です。
仕事のうんちくや商品説明等きままな事を更新していきます。

赤色の革

2015年09月05日 | 日記

二鶴工芸です。
画像は赤色の牛ヌメ革で制作した冠婚葬祭兼用セレモニーケース(袱紗)です。
革は姫路産。
お客様のオーダーで赤色でマットな色目という指定で。
マットというのが結構難しい。
お世話になっています革小物職人さんの工房では艶があるのは持っているが、マットは無いということで今回は自分が仕入れました。
今は便利でネットでも切り売りというのがあります。
本来、仕入れとなると半裁とかそこそこの大きさになるので今回のような赤色を仕入れてしまうと後の使い道に困ってしまいます。
ショップの画像も上手くて結構色目もそのままでした。
本来は画像のように黒のマットな革で内装は紫色の生地を使用しています。
紫の色は冠婚葬祭両方で使える色です。
この本革製の袱紗は自分が考えたもので、袱紗を使う時の所作がスムーズに行えるようにしています。
祝儀であれば右開き、弔事であれば左開きにします。
この所作は布製の袱紗の所作と同じです。

所作を以外と知らない方が多いようです。
赤色の革で注文されたお客様は祝儀用にオーダーされました。
また弔事用に通常の黒もオーダーしていただきました。
こういうオーダーは初めてです。
でも興味を持たれてオーダーしてくださることは、とてもうれしい限りです。
昨年はより所作がわかりやすいように、表に箔で末広と蓮のデザインを配置したアイテムも増やしました。
これによって説明書をわざわざ見なくてもよいようにしています。