二鶴工芸のきままなブログ

京都で呉服に金箔を装飾する金彩工芸の職人です。
仕事のうんちくや商品説明等きままな事を更新していきます。

桔梗

2018年05月28日 | 日記

二鶴工芸です。
夏帯(絽)に金彩のみで桔梗を加工。
金と銀の2色の貼り分け。
こういう加工の場合は下絵をどうするか!?になります。
青花で描く、糸目で残しておく、下絵を裏から写す、水胡粉で描く、白生地の段階で先に金線で下絵を描く、他色々方法はあります。
今回は先に染めてあり、濃い地色ですので青花で描くのと下絵を写すのは無理です。
ということで、今回は水胡粉(水で溶いた胡粉)でした。
水胡粉なので手などで擦ると下絵が消えていきます。
消えないように工程を済ませないといけないので気を使います。
確実なのは糸目を描くのと、濃い地色の場合は先に金線で描く方法ですが、コストの面もあるのでどうするかは!?得意先の判断になります。
職人としてはどんな形になろうが、依頼されれば仕上げていくだけです。