二鶴工芸のきままなブログ

京都で呉服に金箔を装飾する金彩工芸の職人です。
仕事のうんちくや商品説明等きままな事を更新していきます。

後染加工

2020年06月11日 | 日記

二鶴工芸です。
後染加工。
と言っても何の事だと思います。
右が通常の加工です。
生地の色がそもそも違いますが、通常は染め上がった生地に金彩加工します。
左は先日、弟の染工房 正茂に濃い色に染めてもらった帯。
実は同じ金彩の加工を施していますが、左は生地に染める前の白生地の状態の時に先に金彩加工を施したものです。
金彩を施してから染めるわけです。
取れないの!?ですが、取れない材料を使っています。
もちろん、染料は水分なので耐水の樹脂を使います。
結果的に金彩の上には染料が付き、蒸しも通るので光沢もくすみます。
それが狙いであえて加工したものです。
右は黒地に金ですので鈍い光沢の材料を使ってもそれなりに発色してしまいます。
左は光沢も抑えられ、染料の色も付着し何とも言えない発色になります。
光沢の違うものも使っているので濃淡も上手く出ました。
計算通りに染め上がったと思います。
この加工はあくまでも背景になるので、メインの工程をこれから加工します。
自分の作品の帯になる予定です。
職人の応援よろしくお願い致します<m(__)m>
※私も動画で拙いお話をさせていただいております(>_<)
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