11月17日~11月20日の4日間,岩手県沿岸の5市町村,釜石,大槌,山田,宮古,田野畑をめぐる水産調査が開催された。東京海洋大学海洋政策文化学科2年生22名を引率し,各地の水産行政の現状を視察した。多くの学生は岩手県がはじめてであり,見るもの聞くもの全てが感動の連続であったようである。水産振興には2つの方法がありそしてそれぞれに課題があるというが,特に,今回の視察ではグリーンツーリズムとしての新しい水産の魅力に焦点を当て簡単に報告する。山田湾の養殖業体験での山と海の美しさ,田野畑村のサッパ船ツアーでの洞窟,絶壁を巡る迫力はかなり印象深いものであったようだ。田野畑村のサッパ船は3年前は400人が,今年は3000人を超しているという。総額で2000万以上の利益があるようである。両町村での体験ツアーは,学生たちを魅了した。単なる,標準語のガイドにはない,"本物"の魅力がある。サッパ船といえど,船長である。「どのくらい訓練すれば,上手くなるのか?」等と質問をしていた。ツアーのとりこになっていた。ここは,イミテーションやバーチャルな世界にはない,本物の感動がある。5市町村には,それぞれ,観光客を引きつける多くの資源が沢山あり(水産資源の他にも歴史,文化等),それをいかに東京などの消費地や海外に発信していくか,地元の人々にもエールを送り,そして海業専門家としての学生たちの今後に期待したい。