ジョン・デューイ著「学校と社会」は今から約100年前にアメリカのシカゴで書かれた本である。未だに読み続けられているのは,理由がある。
それは,教育の問題はいつの時代でもあてはまるということである。中でも「教師ではなく,教育の重心を子供に移す」は言葉でわかってもなかなか実行できない。教師に重心があるのは伝統的教育,子供に重心があるのは新しい教育である。100年前から,いやもっと言えば200年前からいわれている子供を中心とした学びは,なかなか学校現場では優位にならない。
顕在的なカリキュラム重視,一斉授業という形式をとる限り難しいというより他にない。しかし,それを補っていくものが子供の視点で学ぶ総合的な学習の時間,社会教育施設での学びであろう。「学校と社会が連携した教育をおこなうこと」が理想なのである。
そのような学びの場をどのように提供していくのか?
「地域の持続可能な発展に役立つ科学を求めて― 地域環境学ネットワークがめざすもの」http://www2.nagano.ac.jp/sato/symposium2010/index.html
このような取り組みも,「新しい教育」の目指すべき方向の一つなのかもしれない。