Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

閉伊川大学校が開催されました。

2010-08-30 | 水圏環境教育センター
宮古市中央公民館において,閉伊川大学校エデュケーターによるわくわく自然塾の打ち合わせが行われた。わくわく自然塾は昨年に引き続き,9月12日に実施される。今年から宮古市の行事として位置づけられ,宮古市観光課,宮古市観光協会と一緒に実施することになり,今回は宮古市の担当の方にもご出席いただいた。

宮古市は,「森川海と人々がやすらぐまちづくり」を大きな柱にしている。今年,川井村と一緒になったことで,閉伊川が源流から河口域まで75.7kmが宮古市に収まることになった。
総合的な沿岸域管理を考える上で,森川海のつながりは重要である。

また,今回,わくわく自然塾が参画するイベントは閉伊川の源流から河口までをターゲットにしたもので,年間を通して教育プログラムが展開される。7月は海,8月は山で実施され,9月は川,10月は源流で実施される。会議では,この取組が宮古市の主要な取り組みになるように盛り上げたいとの見解で一致した。宮古市だけでなく,三陸地域に拡大し,大きなうねりにしていきたいものだ。

太平洋ガーベッジパッチ(ゴミのたまり場)

2010-08-28 | 水圏環境リテラシープログラム
NMEAのシルビアさんから太平洋ガーベッジパッチのyoutubeを紹介された。
ガーベッジパッチとは,ゴミのたまり場である。何十年もの間,太平洋から流れてきたゴミが最終的に集まる場所と言われている。近年,大量のゴミが集積していることがわかった。

研究者によると,採集されたプランクトン量の実に6倍ものプラスティックが採集されるという。しかも,そのプラスティックは時間が経つにつれて小さくなり,小魚などが食べているという。鳥も,大きいプラスティックを食べて死んでいるという。

日本では漂着ゴミが問題になるが,このガーベッジパッチはあまり問題になっていないが,気をつけなくてはいけない。

http://www.youtube.com/watch?v=uLrVCI4N67M&NR=1

大槌町イトヨ観察会が行われました

2010-08-03 | 水圏環境教育センター
岩手県大槌町でイトヨの観察会が実施された。小学生,中学生が集まった。

大槌町は全国でも珍しく,淡水型のイトヨが生息している。水温も年間をとおして15前後である。ここ大槌町は海に面した小さな町であるが,至る所に平板岩が露出し,大規模な褶曲があった場所で,湧水を蓄える地層が発達しているようだ。そのために,町のあちこちから湧き水が湧いている。

さらに,今回驚いたのは,水質検査結果だ。なんと,DOが10,アンモニア0,亜硝酸0,硝酸が0.2(MG/L)である。前回測定した標高1500ftの地点でもDOは8であった。10は真っ青になる。他の値も驚いた。このような値が生活場所から近い場所にあるということは,とてもイトヨにとっても人間にとっても恵まれた環境なのである。

私がおどろいていることに,子供たちも同様に驚いていた。少しでも,自分たちの町に誇りを持つことにつながれば,と願う。

イトヨの産卵行動もあちこちで見られた。学校の教育環境としても最適の場所である。

全米科学基準にパブリックコメントを投稿しました

2010-08-01 | NMEA全米海洋教育者学会年会
8月2日締切りの全米科学基準のフレームワークにパブリックコメントを投稿した。本サイトは,世界中からのコメントを受け付けている。http://www7.nationalacademies.org/bose/standards_framework_public_draft_cover_letter.html

本フレームワークには,地球宇宙科学の大きなテーマ4つのうちの1つが水や海洋に関することであることだ。Cross Cutting Subject(横断的科目),社会科学の重要性を取り上げていることも興味深いものである。

コメントとの内容としては,海洋科学の重要性は宇宙科学地球科学にとどまらず,生命科学,物理学,技術分野にも大きな影響を与えているということ,また,記述について改変の必要性があることを訴えた。なぜ,米国への対応が重要かというと日本は少なからず影響を受けているからである。もし,全米科学基準に海洋科学が盛り込まれることになると,日本での導入が予想される。しかし,それまでに,海洋教育を行う体制を整えてかなくてはいけない。その意味で,本研究室ならびに本海洋リテラシー推進部門が推進している水研環境教育の教育実践研究が必要である。

いずれにしても,どの程度,採用されるかどうか,ナショナルサイエンスアカデミーの対応が楽しみだ。