Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

スモーキーマウンテンプレモント野外教育活動施設を訪問する。

2010-07-25 | NMEA全米海洋教育者学会年会
 スモーキーマウンテンは国立公園の中で一番訪問客の多い国立公園である。また,国立公園の中でも一番生物の種類の豊富な場所である。

 なぜそうなのか理由がわからなかったが実際に標高1500ftにある「スモーキーマウンテンプレモント野外教育施設」を訪れて驚いた(http://www.gsmit.org/)。スモーキーマウンテンの最高峰は6000ftもある。そして,日本の東海岸と同様に豊かな水に恵まれている。日本と異なることは,その規模である。
 
 私たちは,2つの教育プログラムを体験した。その一つが,サンショウウオの生態調査である。ちょうど黒森神社から流れてくるクリーク(小川)を想像して欲しい。とても小さい河川である。センターから歩いて10分のところにある。そこは,小石が積み上げられた川で水がさほど流れておらず,採集調査には最適である。

 エデュケーターのジェーンに案内され,サラマンダーの取り方を教えられる。絶対手を触れないように,ジップロックの中におびき寄せて取るように指示があった。小石を裏返すとサラマンダーを簡単に見つけることができた。陸上に住むサラマンダーを合わせ4種類を1時間のフィールドトリップで確認した。

 昼食後は,本流へ移動し水質調査,水生昆虫調査,魚類調査を実施した。川の状況は決して良いというわけではない。開発が進んでいるためであろう。ニューヨークからは車で8時間の場所にあるが,観光客が絶えない場所である。紅葉も美しい場所のようである。

 この施設は,宿泊もできる。日本で言うと環境省のビジターセンターと少年の家を合わせたような施設である。職員は全員がNPOに所属しているという。20名の職員がいるが12名がエデュケーターだ。

 スモーキーマウンテンでは,この他に生物の多様性を調べているグループがある。なぜ,多様性の研究が必要か?医薬品に使われるということ,そして多様性を調べることは,地球全体の気候変動を知ることができる。ATBI(all taxa biodiversity inventory) の調査で6582種類が発見されているという。http://www.jstor.org/pss/3496388 最終的に100,000種類が発見されたという。