Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

COP10が始まりました

2010-10-11 | 水圏環境教育センター
いよいよ,名古屋でCOP10がはじまった。COPとはConference of the Parties の略で,国際条約を結んだ国が集まる会議のことを指す。国際条約の一つ「生物多様性条約」は,10回目の締結国会議を名古屋で行うので,COP10名古屋と呼んでいる。

主催は生物多様性条約事務局(カナダ・モントリオール)で,日本は議長国である。

生物多様性条約は,国連環境開発会議(地球サミット)に先立つ1992年5月22日に採択され,リオデジャネイロで開催された地球サミットで署名開放され,1993年12月29日に発効し,世界193カ国,日本は1993年5月に締結している。

この条約の目的は3つあり,
1地球上の多様な生物をその生息環境とともに保全すること
2生物資源を持続可能であるように利用すること
3遺伝資源の利用から生ずる利益を公正かつ衡平に配分すること
となっている。

これを閉伊川に当てはめると,水質の悪化,河口域の環境の改変による生物相の変化など,問題がないわけではない。しかし,ミクロで見た場合,これといった話題にのぼるほど大きな問題はない様に見える。問題になるのは,乱開発が進む都市部や途上国になるであろう。

しかし,地球規模の環境の変化はマクロ的な発想から見ないと解決策が生み出されない。例えば,海ゴミの問題や温暖化,海流の変化による生物相の変化である。こうした問題は時間をかけ,そして多くの人々が取り組まないと解決できない。こうした問題に対して,議長国としての対応が問われる。環境と人間が共存して生きてるという里海里山の概念を持つ日本が中心となり,世界にその考えをアピールしたいものである。