Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

平成三陸大津波2011/04/04

2011-04-04 | 地震情報
Y様
お声がけありがとうございます。羽毛布団があると助かると思います。ここ1週間は朝晩氷点下です。
本当に民間の方々により何とかなっているというのが現地での印象です。

なぜ,政府は本気で支援をしないのでしょうか?東京で働いている国家公務員や内陸地方の県職員をもっと現地に派遣してもいいのではないかと思います。現地では人手が全く足りていません。

NPOのボランティアや役場職員のOBたちによって何とか成り立っている避難所が数多くあります。せめて,避難所の運営だけでも応援に来てもらいたいと思います。

また,原発の対応も本当に残念です。なぜ,大量の放射能廃棄物の海洋や空気中への排出を予想できなかったのでしょうか?また,漏出した後の処理をなぜ,的確にできないのでしょうか?流水にコンクリートを入れたら固まるわけがありません。対応が東電職員に任せっきりで国を上げてやっていない証拠です。

これまで怠ってきた,政府のやり残したつけが露呈されたと言っていいでしょう。

科学者の対応にもまったくがっかりしています。毎年多額の税金を投入して研究しているにもかかわらず(自己反省も含めて),今回の事故対応に,役に立っているとはいいきれません。

このような重大な問題に対する解決策には総合力が必要です。おそらくこれから予想されるであろう,生物への影響はどのように対処するのでしょうか?全く,議論がありません。

みんなの力をあわせて乗り越えよう!日本は一人ではない。こうした,感情に訴えるキャンペーンを見聞きすると,わたしは戦前の日本を想像します。日本は神風によって守られている,だから負けない。国民が一丸となれば勝てる。と信じきっていたのです。

もちろん,こうしたスローガンが悪いとは言いません。しかし,大切な事が抜けているのです。それは,現実を分析して,将来の予測を立てて,それをできるだけ多くの国民に示してみんなで議論する場を与えることです。

これは,現在日本で行われているマスメディアには限界があります。一方的な情報の伝達だけでは,解決できません。他人事の一方的な情報は,かえって混乱を生じかねません。大切な事は,コミュニティを基盤とした情報の伝達と情報をみんなで考えて知恵を出し合い,実行すること,そして伝えること。このようなシステムを構築することがとても大切であると,私は思っています。

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その後、何か必要なものはないでしょうか?
ガソリンとか燃料は送れませんが。クライアントが羽毛ふとんの会社ですので、寝具関係はお送りできます。
それから、京都はまだ東京より物資の状況は普通です。要らないものをお送りしてもかえってご迷惑なので、メールしました。
まだ、寒いし、ほんとうにご苦労されていること、想像に余りあります。
マスコミも政府もことばだけで、対策として何も見えてきません。私もその無力の仲間ですが。
どうか、ご自愛ください。