Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

フィジーでの海洋教育の取り組み

2010-07-16 | フィジーでの海洋教育者会議にて
 フィジーは人口が80万人という小さな国で,首都スバのある大きな島でも一周が500km,322(日本は6000)の島々からなっており,四面環海の国だ。沿岸に住む人々は,魚を食べて生活をしており海との関わりは深い。にもかかわらず,学校教育で海のことを学ばないのはナンセンスであるとして,海洋教育の導入の取組を進めている。

 今回,最後の挨拶でフィジーの教育省のカリキュラム開発者は,2012の次回チリでの国際太平洋海洋教育者会議の開催までには,学校教育における海洋教育の取組を発表できるように準備を進めていくと語り,参加者一同から拍手喝采を浴びた。

太平洋の漁業における女性の役割

2010-07-15 | フィジーでの海洋教育者会議にて
 2つのインタビュー取材の内容は,太平洋の漁業における女性の役割である。フィジー共和国にある,南太平洋大学のビナランビデシー先生の研究である。

 彼女の研究によると,女性は常にどのように魚を消費するのか,どのように環境に配慮しているのかについて家庭の中で一番鍵を握っている。女性は漁業管理や漁業の発展に重要な役割を果たしている。したがって,女性に積極的に漁業を知ってもらうことは持続可能な漁業資源の活用につながるという。

 太平洋の島々のほとんどの子供たちは母親と一緒にいるので影響を受けている。女性に対する海洋教育がいかに大事であるかを訴えていた。

http://www.abc.net.au/ra/pacbeat/stories/m1896706.asx
 
Womens' role in Pacific fisheries

The benefits of integrating women's knowledge and skills in fisheries management was discussed last week at an international conference on marine education held in Fiji.

For our weekly women's segment I spoke earlier with Dr Vina Ram-Bidesi, a senior lecturer in Marine Studies at the University of the South Pacific.

Her presentation at the conference highlighted the various direct and indirect roles women play in fisheries management and development and the need to change policy, including school curriculums, to recognise this.

Presenter: Geraldine Coutts
Speaker: Dr Vina Ram-Bidesi, a Senior Lecturer in Marine Studies at the University of the South Pacific

三陸鉄道さかなクン列車が走ります!

2010-07-13 | 水圏環境教育センター
「三陸鉄道・特別列車で行く さかなクンと海の科学を学ぼう!!」が三陸鉄道宮古駅から久地駅まで往復します!
鉄道の中で,海の科学を学ぶというのは,おそらく,日本いや世界でもあまり例がないと思います。
http://web.me.com/hypomesus/site2/HOME_files/20100808さかなクン_チラシ(訂正).pdf

オーストラリアのラジオ番組で紹介されています

2010-07-13 | フィジーでの海洋教育者会議にて
 我々は,オーストラリアのラジオ番組から3本のインタビューを受けた。一つは,この会議の大きなテーマの一つである,伝統的生態学的知識をどのようにオーシャンリテラシーと組み合わせるかについての会議の内容を語っている。このインタビューの中身は,私の発表した水圏環境リテラシー教育推進プログラムの紹介も取り込まれている。

 このインタビューでは,どのようにオーシャンリテラシーを進めているのか,そしてどのようにして伝統的生態学的知識を教育に取り込んでいくのかについて話している。最終的に,環太平洋の海洋教育者によってそれぞれの地域ごとの伝統的生態学的知識を継承し,伝え合うことによって認識を高めることが必要であると述べている。

http://www.abc.net.au/ra/pacbeat/stories/m1895177.asx

スピーカーはシルビアスポルディングさんである。
以下は,オーストラリア放送の記事である。
An international conference on marine education in Fiji also features the issue of climate change impacts on children and how traditional knowledge should prepare them for living with oceanic change.

Hosted by the Applied Science and the Division of Marine Studies at the University of the South Pacific, the conference is addressing ways marine education can help Pacific communities prepare for the new millennia.

Sylvia Spalding is giving a speech titled "Developing a Literacy Guide to Perpetuate and Elevate Traditional Knowledge Use".

Presenter: Geraldine Coutts
Speaker: Sylvia Spalding, Western Pacific Regional Fishery Management Council

フィジーのリゾートでの水圏環境教育

2010-07-12 | フィジーでの海洋教育者会議にて
 フィジーは,海洋教育に関する取り組みがツーリズムと一緒に行われている。Msオニは,リゾート会社の教育部門を担当している。リゾートにおける教育は大変重要であるとの認識を持っている。

 フィジーの主要な産業は,ツーリズム,すなわち観光である。また,農業,漁業も盛んで,ホテルで出された食べ物(キャッサバ,タロイモ,サツマイモ,野菜,魚,鶏肉)等,ほとんどが地元産である。観光客は,主にニュージーランドやオーストラリアが多いという。

 日本のリゾートと言われるところは,教育を受ける場所というよりはリラックスをする場所になっている。リゾートホテルといえば,温泉をイメージするが,温泉以外にも日本人が経営する海外のリゾートホテルがある。これらのリゾートに,はたして観光客を喜ばせる教育プログラムがあるかというと疑問符を持つ。

 日本のある水族館で聞いた話だが,エンターテイメント性の強い展示が好まれ,学術的な展示は敬遠されているという。日本では,社会教育施設と同様,リゾートに来てまで勉強することに観光客も慣れていないのかもしれない。

 しかし,フィジーのプログラム開発者はリゾートにおける教育,特に環境教育の重要性を熱心に語っていた。教育に力をいれることで,観光客の満足度が高まるという。海外の観光客を増やしたいと日本は考えているが,環境教育を含めた体験型の教育プログラムをしっかりとつくる必要があるであろう。

 特に,海や豊かな水資源に囲まれた日本は,観光地における教育として水圏環境リテラシーを推進する水圏環境教育は欠かせないものとなるであろう。

国際太平洋海洋教育者会議(IPMEN)がフィジーで開催されました。

2010-07-12 | フィジーでの海洋教育者会議にて
 フィジーは,2007年2月に開催する予定地であったが,国内情勢の悪化により延期となりめでたく今回念願の開催となった。

 IPMENは,カルフォルニア大学のバークレー校のクレッグストラング,ハワイに本部がある西太平洋漁業管理協議会(WPRFMC)のシルビアスポルディング・コミュニケーションオフィサー,そしてオーストラリアのノーチラスエデュケーショナル代表ハリーブライダルが発起人となって始まったものである。
 
 参加国は日本,インドネシア,フィジー,オーストラリア,チリ,メキシコ,パプアニューギニア,ロシアの他,アメリカ,アメリカの管轄するサイパン島,サモア島,ハワイ州,マーシャル諸島,カナダ等である。IPMENの目的は,海洋に関する教育をとおした持続可能な社会を構築するための情報の共有である。

 これから何回かに分けて今回の会議について思うところを綴っていきたい。

海洋リテラシー推進部門・港南図書館共催「ウミガメ講座」」

2010-07-04 | 水圏環境教育センター
海洋リテラシー推進部門・港南図書館共催「ウミガメ講座」が港区立港南図書館で開催されました。講師は「ウミガメ研究会」学生のサークルです。教材は,3ヶ月前より綿密な打ち合わせを行ない,1時間のユニットとして完成しました。

導入ーかめって知っているどんな生き物?
探究ーリクガメ,ヌマガメ,ウミガメの違いは?
概念の確信ーなぜそのような違いがあるのかな?
応用ー本物のウミガメを触ろう

参加した小学生を始め保護者から大変好評を博しました。埼玉県内の小学校の校長先生も視察に見え,子供たちが楽しそうに学んでいる姿を見て,喜んでおりました。9月以降に小学校でも実施させていただくことになりました。

海洋管理政策学専攻 設立2周年記念シンポジウム「水産業と海辺の暮らしは今」が開催されます

2010-07-02 | 水圏環境教育センター
http://www.kaiyodai.ac.jp/event/1101/14036.html

海洋管理政策学専攻 設立2周年記念シンポジウム「水産業と海辺の暮らしは今」を開催

日時:平成22年7月7日(水) 13時30分~17時30分

会場:東京海洋大学 楽水会館 大会議室(鈴木善幸記念ホール)
住所 〒108-8477 東京都港区港南4-5-7(最寄駅:品川駅/天王洲アイル駅)  

参加費:無料(事前お申込み不要)
お問い合わせは 東京海洋大学総務課 Tel. 03-5463-0354

プログラム
 13:30-13:40 開会挨拶
 松山 優治 東京海洋大学 学長 
 来賓     文部科学省・水産庁

I部 講演
 13:40-14:10 今宵も晩酌の友は鮮魚 スーパーの魚売り場で漁村を想う ラズウェル 細木  氏(漫画家)
 14:10-14:40 浜の元気は女性の力で 古川 由紀子 氏(合同会社 佐賀市漁村女性の会 代表)
 14:40-15:10 里海はいま~20年間の取材を経て~ 瀬戸山 玄 氏(ドキュメンタリスト・記録家)

 15:10-15:20 休憩

II部 東京海洋大学海洋管理学専攻での教育活動の紹介
 15:20-15:40
 海洋ESD-持続可能な海洋沿岸利用の基盤構築をめざして 川辺みどり  東京海洋大学 准教授

III部 調査・研究をとおしてみた水産業・漁村の展望
 15:40-16:40
 1) 日本に起きている漁業構造の変化 馬場 治 東京海洋大学 教授
 2) 北方四島の現状と道東の漁業 末永 芳美 東京海洋大学 教授
 3) 日本の離島はどうなっていくのか 工藤 貴史  東京海洋大学 准教授

 16:40-16:50 休憩

 16:50-17:30 総合討論

 17:30 閉会の挨拶
 賞雅 寛而 大学院 海洋科学技術研究科科長


■主催:東京海洋大学 ■後援:楽水会

★終了後、懇親会を開きます。事前申し込みを6月30日まで電子メールかファックスでお願いいたします。
(懇親会参加費:一般 4000円・学生 2000円)
懇親会のお問い合わせ・お申し込み t-sasaki@kaiyodai.ac.jp FAX 03-5463-0631

港区・海洋大学共催 水圏環境教育ボランティア養成講座

2010-07-02 | 水圏環境教育センター
 田町駅にある男女共生参画センターで,標記の講座が開催されました。熱心に水圏環境の現状と水圏環境教育についての講義を聞き入っておりました。
 
 この講座は,7月18日に開催されるハゼ釣りによるモニタリング調査のためのボランティアスタッフを養成する講座です。

 釣りをしたことがある方は参加者20名中1名のみでしたが,釣りは科学であることを強調し水圏環境教育としても重要であることを伝えました。

環境白書を読み解き活用する会が無事終わりました

2010-07-01 | 水圏環境教育センター
 本学白鷹館にて開催された,環境白書を読み解き活用する会が無事終わりました。東京都周辺から約250名の一般参加者集まりました。
 第1部では「環境白書を読む会」と題し環境白書の編集者から直接解説をしていただきました。
 第2部として「環境白書を活用する」と題し,本学教員から水圏環境教育の目標と学習理論の概説と,学生らによる水圏環境教育の実践事例が紹介されました。
 最後に,ラーニングサイクル理論に基づいた教材カリキュラム開発の実践演習がおこなわれました。参加した方々から大変充実した内容であり,今後も継続してほしいとの感想をいただきました。