遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

厳しい目

2015-09-24 23:55:55 | BIONEWS
〔記録的短時間大雨〕高知県で1時間に約120mmの猛烈な雨か
24日10:30までの1時間に、高知県土佐市付近、須崎市付近で約120mmの猛烈な雨が降ったそうです。おとといまでいた実家の近くの市なので、実家の辺りも相当降ったんじゃないかなぁ。

そしてさらに・・・
四国太平洋側 あす明け方にかけ猛烈な雨のおそれ
今日午後8時までの1時間に室戸市付近と東洋町付近で、およそ120ミリの猛烈な雨が降ったとのこと。高知県や徳島県では、23日夜の降り始めからの雨量が多いところで300ミリから400ミリに達していて、土砂災害の危険性が非常に高くなっているそうです。ご注意めされよ。

「トムソン・ロイター引用栄誉賞」(ノーベル賞予測)2015年の受賞者を発表。日本からは2名を選出 (REUTERS)
医学賞「候補」に日本人2人=細胞反応と免疫―米文献会社
毎年恒例のトムソン・ロイターによる論文引用数による表彰です。ノーベル賞の予想だとかいわれてますが、世界中でえらい学者が18人選ばれたんですから誰か当たりますよ。w 免疫学者の坂口先生は存じ上げていませんが、森先生はテキサス大時代の友人です。小胞体ストレスレスポンスにおける研究で他を圧倒したのは、彼が小胞体ストレスに応じて遺伝子発現を直接誘導する転写因子を分離したことでして、それはOne-hybrid法で行われました。そうでもないと採れんかったのですが、プロの遺伝屋でも難しいスクリーニングを生化学者の彼が成し遂げたことが僕の驚きでした。
遺伝的スクリーニングで成功するためには、拾った細胞や遺伝子を信じ込まないことです。間違ってるんじゃないかと常に疑って、候補を捨てて捨てて捨てて、それでも残ったのを恐る恐る発表するくらいがちょうどなんですよ。でも生化学者は、わずかなシグナルでも可能性を確かめようと拾ってしまう。それが生化学の作法。疑って捨てる遺伝学の作法とは対極なのです。それをさらっとやり遂げたのがすごい。
まあ、現象だろうが、細胞だろうが、森先生の目は厳しいからスクリーニング成功したんだろうと思ってます。剣道と居合い抜きで有段者だからすごい目してるんだよ。おいら、すべった冗談ゆうて何度もぶった切られたし。w

STAP細胞:133回の再現実験ですべて作れず(毎日新聞)
133回失敗したんじゃないですよ。再現性がなかったのです。
科学の作法では、ないことを証明する必要はありません。そんなことできませんし。あるって主張したい人がそれがあることを証明しない限り、ないってことなんです。ただそれだけ。

本日のお酒:ORION シークァーサーのビアカクテル + 鹿児島芋焼酎 三岳
コメント
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