室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

早春の三渓園

2010-02-05 15:29:26 | Weblog
水曜日の昼下がり、お天気も良くなってきたので、家族で三渓園に行きました。

有名な『梅祭り』はまだなのですが、「中国から来た緑萼梅がすでに見頃」とホームページに書いてあったので、早いかと思いつつ行ってみました。

広いお池は、冷風を誘うのに充分で、空気はけっこう冷たかったです。それでも、三重の塔の右奥付近に、緑萼梅が植えられたエリアがあり、春の先触れの可愛い花を開いていました。

緑萼梅は、ガクが黄緑色で、つぼみの方が緑色に見えます。花びらが開くと、普通に白梅と紅梅です。

アップで見ると、



健気な愛おしさです。

フィンランドの作曲家・シベリウスの歌曲の専門家、駒ヶ嶺ゆかりさんの伴奏をさせて頂いた時に、「フィンランドでは、春一番初めに咲くのが青いアネモネで、それから白いアネモネで、アネモネの歌がいくつもあります」と聞いたのを思い出します。

『早春』て、まだまだ痩せ我慢の季節っていうことですね。


この日は、去年、晩秋に来たときには入らなかった『合掌造り』の民家に入って、見学させて頂きました。




江戸時代の白川郷の庄屋の家だそうで、囲炉裏のある部屋などはかなり広いし、収納スペースや二階の養蚕設備や作業場など、無駄なく合理的に作られていたことが分かります。絹織物、壺や食器類、箪笥や長持ちなどの調度品も立派なものが展示されていて、『文化』を充分感じさせられました。

これだけの家に、何人くらいで過ごしていたのかな? 夜は暗いし、冬はやっぱり寒かったろうなあ・・。囲炉裏端で、どんな話をしていたのかな・・? 私が作曲した“大和絵”の第2楽章『昔語り』は、ちょうどこんな場面を想像したんだったなあ・・などと思いを馳せているうちに、足の裏が冷たくなってきて、靴を履いて外に出ました。


節分の日に、ちょっと早かったけど『春の気分』を味わってみました。日頃(いや、生まれて以来、毎日)お世話になっている両親との散策で、ちょっぴり点数稼ぎ・・でした。