猛烈な暑さから避難する意味もあって 映画館へ駆け込みました。
太平洋戦争時
世界最大最強をうたわれた
戦艦大和の建造にまつわるフィクション映画でしたが
内容はものすごく濃くて面白かった。
夏休みの映画館は結構込んでいましたが この映画は年配の方が大勢観賞に来られていました。
戦艦大和に代表される大艦巨砲主義 VS ゼロ戦に代表される航空主兵主義
日露戦争の日本海海戦の大勝利から
超大型戦艦の建造を進める保守派と
新しい海戦のあり方は 航空機決戦になるという読みの革新派の確執が この映画の醍醐味でした。
リアルな店舗によるタイヤ小売り VS ネットでのタイヤ販売
過去の成功体験から抜けれないタイヤ専門店イマージンと
スマホやネット販売など時勢の新勢力の伸長 と テーマがダブってきました。
平山造船中将が最後に語った
「大和は日本民族の依り代となって沈む運命なのだ」
このセリフから強烈な印象を受けました。
みんな解っていたのです 超大型戦艦などは時代遅れな代物だということが。
しかし 国民世論は神国日本は負けるはずがないと熱狂している。
神国の象徴が戦艦大和であり
不沈戦艦が沈むことによって
日本が最後の一兵まで戦う本土決戦を回避した。 というテーマは
長年の謎だった 大和の無意味な特攻出撃の意味が腑に落ちました。
戦艦大和は日本民族の「依り代」身代わりとして沈没することで本土決戦を防いだ。
大和と共に散った乗組員は決して無駄死にではなかった。
何故か 救われた気持ちが湧いてきました。
モノゴトの裏面を観る目が養われます。