小さなタイヤ屋の経営を実践し
それを 分析し研究し対策を練る中で
季節型商売として
繁忙と非繁忙の格差に直面し始めたのは
携帯電話やスマホが普及した時期と重なっています。
自動車に誰もが憧れた時代から
自動車が道具と見られるようになって
アルミホイール・マフラーな足回りパーツ・エアロパーツなどが
タイヤ屋でもたくさん売れていたのが 全く売れなくなりました。
そしてタイヤの需要期以外の収入が無くなって 結果として繁閑格差が広がりました。
そのころ
一世を風靡したアルミやパーツのメーカーが倒産して
雲行きの怪しさに身構えた覚えがあります。
そこでタイヤ屋の店先で
極上手洗い洗車を開始し
スタッフのヒマ疲れ対策に乗り出したのが キーパーとご縁をいただいた真因です。
儲かるからという理由でなく
ヒマすぎて疲弊するスタッフに
夢中になれる仕事を与えようと思ったわけです。
そうすれば気分も晴れて 心配事や憂いも考える時間も無くなるはず、ぐらいの考えです。
仕事がない苦しさは 経営者ばかりでなくスタッフの心にも闇を広がらせてしまいます。
気を紛らしながら 多少の収入となれば万々歳ぐらいの考えです。
現実にキーパーを導入した2004年10月の利益は12548円でした。
タイヤ屋には全く異質の洗車・キーパーコーティングとのコラボが始めたのです。
知らないということは 「真似」することです、キーパーの教えが徐々に浸透して
少しづつですが利益は伸び始めていきました。
ここで始めた「真似」は キーパーの成長に引っ張れて同質的な成長を享受してくることが出来ました。
何も考えることはありません
ただ真似をすれば成長できたんです、本当にキーパーは凄いです。
敬意を表して「キーパー教」という教えの信者という考えを抱きました。
誤解の無いように私自身の考えの中だけの話です。
(現実はキーパー技研(株)東証プライム市場に上場する営利企業です)
当時の谷社長を教祖に見立てて その教えを学ぶ在家信者に勝手になったのです。
谷イズムを学んで実践すれば
店先の併設型キーパープロショップを端緒にして
専門店ラボ型のキーパープロショップが出来るのではないか?
そして実現したのが2011年開業のキーパープロショップ岐阜店です。
谷イズムを併設店で学びながら
専門店への学びに昇華していくのは
キーパー教の神髄はやっぱり専門店にあると感じたからで
その先駆けとなった浜松市にできた専門店型キーパープロショップを見学に行って確信しました。
その時 「守破離」という
学びの流れを表す言葉にも出会って
妙に納得したことを大事にしています。
教祖の教えは
その後も奥行きを深められて
その表現も変化しているものがあります、
全てを取り入れることではなく
自分たちの経営形態に即していく時期に差し掛かって来たようです。
真似を進めて三店舗まで広げて その課題に気が付いてきました。
これからも真似していく部分を 独自の部分を持たねばいけないという
守破離の離の課題に入って来たと解釈しています。
教祖の教えは広大無辺です
キーパーは広大な分野に広がろうとしています。
例えば 「スマホキーパー」という商品があります、文字通りスマホに施工するコーティングです。
これなどは カーコーティングのキーパープロショップ専門店でのニーズは発生しないのでは?
「真似」に縛られるとサービスとして提供することに無理が生じます。
守破離の離は 最後は全ての真似から離れるという教えですから
取捨選択という 自分たちの分に応じた考えも必要です。
本山はスマホショップを信者として開拓したのですからそれはそれですが
末端の末寺である私たちは
信者であっても妄信してはいかんと。
また本山直営の専門店ラボの真似も
ラボさんが成長完成しすぎて 真似という言葉が当てはまりにくく感じます。
ではどうしたら?
数年前から私に湧き上がってきた課題です。
「真似」の範囲を見極めていく時期に入ってきたのです。
教祖の教えを真似するだけで
タイヤを売る以外能のないタイヤ屋が
キーパープロショップ三店舗を運営するまでになった。
それも 有能な若者に「真似しなさい」と言うだけで!
もちろん現場は任せても資金繰りの算段リスクテイクしているのは勿論です。
教えの真似だけでは行き詰まりに入るのは必定です、
守破離の離は 独自性を求めるウイルスの変異と似ています。
遺伝子の核心部はそのままで 新たな結合手を創って変異するのが生き物です。
これは生き物の進化です、
教えの神髄はそのままで
真似してコピーに徹していく段階から
私たちの在り方に教えを合わせていく段階に入った感じです。
そのヒントは 谷会長コラム4月1日に有りました。
愛知県にラボ店が26店舗あって
愛知県は日本の人口4%が住んでいるから
全国に計算上26×25=650店舗が展開可能だ。
しかし そんな考えはちっともワクワクしない、欲の海の飲み込まれる所だった。
さすが教祖です、上場企業の経営者であれば企業成長を求められるものです、
アナリストも株価が上がる種になる話を聞きたいものです。
「全国に650店展開して売り上げは今の10倍になる」なんて話は効果抜群です!
しかし それが欲に基づいた考えならダメだという教祖の気付きです。
私もまったく共鳴できます、真似するだけで三店舗が展開出来ちゃった!
それならこれからどうする?となって
「100年で100店舗ぐらいは行けそうかな」と思ったりして
それを口にしたこともあります。
しかし今では それは忘れ去って放念しました。
それで誰かが幸せになるの? まったくワクワクしないのです。
人様が開発した仕組みを真似して
それに乗りかかって店舗数を増やす方向性に意味などない。
三店舗まで増やして見えてきた課題は
形の真似だけではキーパーの魂は伝わらなくなってしまう。
非常に難しい問題ですが 谷会長のコラムは私たちにも気付きをもたらしてくれました。
「ワクワク」ってなんでしょう?
魂の喜び心の底からの喜びと解釈してみると
谷イズムを白紙から実践を通じて学んだ逸材が当社には居ます。
それをナリイズムと呼びましょう。 (ナリ=高山成明)
ナリイズムを部下として学んだ人にキーパープロショップせき店の大山店長がいます。
大山店長はナリイヅムを体得して
店舗の二番手井藤さんと絶妙のコンビネーションを発揮して業績が急上昇しています。
谷イズムからナリイズム
そしてナリイズムから手渡されたナツイズムと流れている (ナツ=大山奈津美)
キーパーの神髄は「お客様の喜び」「おもてなし」です。
「何とかお客様のご要望を聞き届けて差し上げよう」とするサービス精神です。
ゼロから店を立ち上げる経験をした人は
まったくご来店が無い中で
来店してくださることに心底感謝することをどうやって表現するか?
谷イズムを学んだ高山君は
それを実地で体験しその原点を自らの心に刻印しているので
原点の大切さを忘れることはありません。
その下について お客様の支持を得ていく過程のキーパープロショップ岐阜店で
ナリイズムの行動を通じて谷イズムを学び取った大山さんは
キーパープロショップせき店店長という立場で
少ないご来店という過酷な状況を通して
来てくださるだけでありがたい!と感謝して
お客様のお心を頂戴する接客を実践し お客様の期待に応えてきました。
店舗の業績にとって決定的なのは
来てくださるだけでありがたい!と
「受け入れる心」にあることをナリイズムから学んで
実践の場であるせき店で表現し 今では絶大な支持を得ています。
谷イズム→ナリイズム→ナツイズムが 今ではマユイズムに伝授中です。(マユ=井藤真由さん)
このイズムの伝達と言うキーパー精神の核心は
まだ全てにこのイズムの流れが行き渡っていません。
谷イズムの伝道者を〇〇イズムと呼ぶなら
当社ではナリイズムもしくはナツイズムの薫陶を浴びた人でなくては
伝達が出来ないと考えています。
なぜならそれは知的理解では無いのです
来店してくださったことを歓迎する姿勢の元ですから 伝達は背中を見て覚えるしかありません。
当社は 店舗のリーダーにする人は必須としたいのです。
ナリイズムの下にいた人でも 転勤で離れてしまうと忘れ去ってしまうのです。
すると 歓迎する気持ちより店の都合で
「今は出来ません5時からならならできます」と答えてしまっています。
この会話に キーパーの原点谷イズムは全く入っていません。
無理もないことです、当たり前のように来店がある店では
お客様のご来店にありがたみを感じなくなって
店の都合が優先され いつしか店の輝きを失ってしまいます。
そして 業績が悪化する流れに入ります。
上昇する流れが下降する流れに変ってしまうのは
谷イズムの伝承が出来ていないからであってスタッフのせいではありません。
少ない人数で多店舗化を急いだ経営者の責任です。
大事なことが伝わらず 上辺だけが伝わるのは本末転倒です。
しかし それも店舗を増やしたから判ることであって
知っているだけでは伝わらず
やってみせて感じてみせてこそイズムは伝わるなら
不繁盛な状態を作り出すことも経営の範疇です!
ずっとこんなことを考えながらいるうちに
或る時「盆栽」に至り付きました。
観葉植物の植え替えなど けっこう熱心にやっているので盆栽にも興味が湧いたのか
その鉢をみた時ハッとしました。
盆栽の鉢こそ会社だと!
小さな鉢の中に美を表現する盆栽
小さな会社の中にイズムを表現する。
そのイズムの伝授を考えるのが経営であって
谷イズムの伝達こそ今優先することだと見えてきました。
上手く行き過ぎるのは危険です 大事なことを見逃します。
谷会長も「店舗数を増やすのを目標とするのでなく」とおしゃっています。
本山でもそうですから
末寺の私たちは
キーパーのロジックは
資格やツールに置き換えて真似が出来ています。
だからこそ なおさらキーパー谷イズムの原点を
どうやって伝えていくかを第一にして
イズムを受け取ったナリさんナツさんの
背中を感じれる体制に組み替えることを
イズムの浸透を図っていく方向性を打ち出しましょう。
イズムとは以心伝心でしか伝わらない分野かもしれません。
まだまだキーパー教の教えは奥深いです。