ダーティ工藤RETROSPECTIVE
ダーティ工藤監督新作映画「懸想」公開記念 久々の回顧上映 2日目
「殺人無頼帖」2000年 DK Produc-tion 監督:ダーティ工藤
殺し屋が様々な手法でターゲットを殺害する。殺害されるのはカルトな面々。
パソコン画面に映し出された殺人依頼の標的がさまざまな方法で殺されていくのをオンパレード方式で追っていく。殺す時のSEがドスンという打撃音と蛙のような鳴き声。
身内だったり豪華(身内)だったりする標的のニックネームが例えば伊藤清美の場合は激愛ロリータだったりしてこだわっている。標的の男女。女性の後ろ姿をストーカー的に追う長回しが嗜好に合うけれどやはり少し眠ってしまう。後半飽きさせないような殺し方で工夫しているようだが正直言ってやはり飽きて来て見るのが辛くなる。エンディングで出演者を殺された順に紹介して復習の形になるのだが、あらあら不思議。この復習をなぞってみると結構この作品面白かったような気がしてくる。
オマケ映像 いなづまゴロゴロとダーティ工藤。アフロヘアの当時のダーティ工藤が語るD級映画論と激しい雷鳴、招き猫。
「ふたつの女」2006年 DK Produc-tion 監督:ダーティ工藤
ふたりの女のふたつの個性が露わになる。現代美術とSMの世界が見えてくる。
コンテンポラリーアートの岡田裕子と亭主の会田誠。夫婦間の距離を感じさせる無言の長回しから、「それじゃ私、行くわね」と妻が外出する。街を歩く岡田裕子(失敗上等と書かれたTシャツがインパクト)をまたストーカー的に追いながら、インタビューで彼女の経歴が語られる。数々の彼女の作品も紹介され、アート・ドキュメンタリーの態。また少し眠ってしまうと、映画は第2部。おっぱいの大きい女性が同じように半生を語るインタビュー。スカトロ界隈で有名な女優徳井唯だそうだ。出演作が紹介されると、さっき見た「殺人無頼帖」で2番目に殺された美人立ちんぼのお姉さんではないですか。アート作品がいつのまにかAV作品の挿入などで一気に目が覚めるってのもどうよ。彼女が経営する池袋エルドラドでのSMプレイをドキュメントで追っていき、最近結婚したという旦那さんのスチールを交え将来の夢を語る。
ダーティ工藤監督作品、時々、劇伴がカッコいい。本作で池袋西口公園の噴水のあたりを歩く徳井唯のシーンでの音楽が良かった。
デジタル作品となっているメニュー画面の岡田裕子と徳井唯が双頭の怪物みたいになってるビジュアル=ジャケ写が好きだった。勿論そのようなシーンは無い。
神保町 ネオ書房@ワンダー店
2024年8月
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