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「渋谷実のおかしな世界 The Bizarre Warld of Minoru Shibuya」
「夜ごとの夢」1933年 松竹 監督:成瀬巳喜男 35mm
女給をして息子を育てるおみつの許に、かつて家族を捨てた夫が戻ってくるが・・・。幸せな家庭という夢がことごとく打ち砕かれる現実に、毅然と立ち向かおうとするおみつとダメ夫。成瀬の永遠のテーマである男女の相克が描かれたサイレント期の代表作。渋谷実は助監督を務めた。
「淑女は何を忘れたか」で良かった栗島すみ子を再見しようと観にきたが、あの映画では鼻にかかった台詞回しが良かっただけにサイレントでどうなのか。しかも、伴奏、活弁無しの完全無声。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ase2.gif)
お相手も同様に斎藤達雄です。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heratss_blue.gif)
若い栗島すみ子、決して際立つ美貌というわけではないのだけれど、やはり風情がある。和服の女給姿で歩く後ろ姿、煙草を吸う。火鉢の前、窓枠に腰かけ・・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_pink.gif)
扁平な顔立ちは当世では田中裕子といった感じでしょうか。
気性のしっかりした様は台詞はなくても字幕だけで充分に伝わる。
「一本おくれよ」の船員2人とのやりとりの洒脱な感じ、ご執心のスケベ親父を振る勇ましさ。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_pink.gif)
家庭を捨てた夫との再会も気丈に跳ね返す。いいぞいいぞ・・・![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_nika.gif)
でも隣人のおせっかいもあってすんなりダメ夫を受け入れる哀しさ。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_keibetsu.gif)
同僚の「あんたも見かけ倒しね」の返答に親子3人の欠けがいのない幸福への夢が垣間見えるが・・・。
母子家庭で貧しいといってもドン底、極貧ではない様子。
坊やの服などいい所のボンボンのようだし。
女給の手当てはどのような物だったでしょうか。
おみつが必至に前を向いて生きていこうとする姿と対象的にどうにもダメ夫の方は、ウジウジと自分の不遇を運や社会のせいにして常に後ろ向き。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_shock2.gif)
可愛い息子のために一念発起を誓うが、困難を前にすぐに挫けるタイプ。どうにも変われない男のようです。
ダメ男作品は好物だが、この男の辛い所は根は真面目である事と、女のように考えが浅墓。いざという時に間違った方向に発せられる誤った勇気を持ち合せてるので始末に負えない。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_gaan.gif)
強盗したり自殺する勇気があるだけめっけもんか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/2e/dac2b29596fe14154cc5d46adb8446ac.jpg)
おみつの悔しさは遺書を食いちぎり、「意気地なし!」「弱虫!」・・・罵倒字幕攻撃の迫力で表現。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaminari.gif)
「坊やだけは強い人になって・・・」あの父親の影響化で育てられないのは良い事。案外このような母子家庭ではしっかりしと育つ場合もあるが、タネの問題も心配ではありますね。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ase2.gif)
坊やが土管の上で子供たちと野球に興じているニート親父の靴の穴をキャラメル箱で修繕してあげるシーンが良い。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
坊やが交通事故に会う悲劇の伏線に無理やり感あり。
やはり栗島すみ子の表情を堪能する作品。日本髪を結いあげてる時代的な風情も含めて。![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/nezumi.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/e1/046f92b8c7286f9d907643d45d8945af.jpg)
シネマヴェーラ渋谷
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「夜ごとの夢」1933年 松竹 監督:成瀬巳喜男 35mm
女給をして息子を育てるおみつの許に、かつて家族を捨てた夫が戻ってくるが・・・。幸せな家庭という夢がことごとく打ち砕かれる現実に、毅然と立ち向かおうとするおみつとダメ夫。成瀬の永遠のテーマである男女の相克が描かれたサイレント期の代表作。渋谷実は助監督を務めた。
「淑女は何を忘れたか」で良かった栗島すみ子を再見しようと観にきたが、あの映画では鼻にかかった台詞回しが良かっただけにサイレントでどうなのか。しかも、伴奏、活弁無しの完全無声。
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お相手も同様に斎藤達雄です。
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若い栗島すみ子、決して際立つ美貌というわけではないのだけれど、やはり風情がある。和服の女給姿で歩く後ろ姿、煙草を吸う。火鉢の前、窓枠に腰かけ・・・
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扁平な顔立ちは当世では田中裕子といった感じでしょうか。
気性のしっかりした様は台詞はなくても字幕だけで充分に伝わる。
「一本おくれよ」の船員2人とのやりとりの洒脱な感じ、ご執心のスケベ親父を振る勇ましさ。
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家庭を捨てた夫との再会も気丈に跳ね返す。いいぞいいぞ・・・
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でも隣人のおせっかいもあってすんなりダメ夫を受け入れる哀しさ。
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同僚の「あんたも見かけ倒しね」の返答に親子3人の欠けがいのない幸福への夢が垣間見えるが・・・。
母子家庭で貧しいといってもドン底、極貧ではない様子。
坊やの服などいい所のボンボンのようだし。
女給の手当てはどのような物だったでしょうか。
おみつが必至に前を向いて生きていこうとする姿と対象的にどうにもダメ夫の方は、ウジウジと自分の不遇を運や社会のせいにして常に後ろ向き。
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可愛い息子のために一念発起を誓うが、困難を前にすぐに挫けるタイプ。どうにも変われない男のようです。
ダメ男作品は好物だが、この男の辛い所は根は真面目である事と、女のように考えが浅墓。いざという時に間違った方向に発せられる誤った勇気を持ち合せてるので始末に負えない。
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強盗したり自殺する勇気があるだけめっけもんか?
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おみつの悔しさは遺書を食いちぎり、「意気地なし!」「弱虫!」・・・罵倒字幕攻撃の迫力で表現。
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「坊やだけは強い人になって・・・」あの父親の影響化で育てられないのは良い事。案外このような母子家庭ではしっかりしと育つ場合もあるが、タネの問題も心配ではありますね。
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坊やが土管の上で子供たちと野球に興じているニート親父の靴の穴をキャラメル箱で修繕してあげるシーンが良い。
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坊やが交通事故に会う悲劇の伏線に無理やり感あり。
やはり栗島すみ子の表情を堪能する作品。日本髪を結いあげてる時代的な風情も含めて。
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いや~何と言うかThis is Japanese movieという感じですな。
茉莉ちゃんは一番年少だと思いますが全く動じてませんね。五十鈴さんの三味はお手の物だし、デコちゃまはちょっと損な役回りだったかな。千枝ちゃんは相変わらずのバイプレーヤー、春さん...うまいねぇ。絹代っち...いいっすねぇ。
大御所ばっかりのなか特別出演の栗島すみ子...貫禄でした。
アンサンブルという言葉がピタッと嵌ったような気がしました。
「流れる」見てません。千枝ちゃんも出ているのですね。
憶えておきましょう。
ありがとうございました。