JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

森雅夫・篇 「妖怪文藝 (巻の壱)モノノケ大合戦」

2005-11-27 | BOOK
妖怪ブームというのがある。書店へ行くと確かにそうですね。
子供たちにとっては妖怪、お化けは誰でもが通るスタンダード・アイテムでブームとかでなく、昔から連綿と続く人気物なんでしょうけど。
私も子供時代、自分の中で怪獣ブームを追いかけるようにして妖怪ブームがありましたね。妖怪図鑑なんか買ってもらってすみずみまで読んでいた記憶があるし、
親に連れて行ってもらった映画「妖怪百物語」は当時見ていたゴジラやガメラ以上に強烈な印象として残っています。(後年、この映画の語り部役で先代林家正蔵が出演している事を知り、あらためてDVDまで入手しちゃいました。)
今年は「妖怪大戦争」なんて面白そうな映画も公開されましたっけ(見てませんが)

さて全3巻に渡る「妖怪文藝」妖怪もののアンソロジーとして非常に貴重なものなのではないでしょうか。このジャンルよく知りませんが。

まず、表紙カバーのイラストがサイコー!しかも楽しい栞が付いてる。


巻の壱は、有名、無名の妖怪どものオン・パレード。著者を見ても、南條範夫、村上元三、石川淳、稲垣足穂、谷崎潤一郎、京極夏彦・・・
編者の言うとおりどの作品も水準が高いものばかり。日本文芸の懐の深さを感じます。

特に気にいったものを順に上げるなら

「河童将軍」 村上元三(村上元三作品を読むのは初めて)
「雪女」 今井祥智(童話作品になるらしいが、大人が楽しめる。他の作品も読みたくなる)
「小豆洗い」 龍膽寺旻
「豆腐小僧」 京極夏彦(狂言仕立て、はやく「豆腐小僧双六道中ふりだし」読みたい)
「月は沈みぬ-越国妖怪譚」 南條範夫(後日譚を読みたくなる)

「巻の弐」も面白いですが、これは後日。現在「巻の参」に入ったところ・・・




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