ウルトラマンメビウス「怪獣使いの遺産」の脚本は直木賞作家の朱川湊人氏。
どんな小説を書く人なのかと思っていたらデビュー作が文庫になっていたので早速読んでみました。
「都市伝説セピア」デビュー短編集
「アイスマン」
「昨日公園」
「フクロウ男」
「死者恋」
「月の石」
の5編収録。
あえて分類をするとホラーになるらしい。
朱川湊人 昭和38年生まれ。
少し年下だが同世代という事にしていただきましょう。実にノスタルジーあふれる作品群でした。
これは40代の人にはたまらんですね。記憶の中へと強い力で引き込まれます。
話に使われる小道具を並べるだけでも・・・
「キャンディーズの年下の男の子」「イヤミのシェーのポーズの写真」「札幌オリンピックの笠谷幸夫」「口裂け女」「見世物小屋」「シャム双生児のヒルトン・シスターズ」「あしたのジョー」「EXPO70万博」・・・
街にあった駄菓子屋は小学生の間で「ばばぁの店」と呼ばれている。きっと文房具屋の店主は「ハゲオヤジ」に違いない。などと思いながらニヤニヤ読んでしまった。
しかし、懐かしいばかりじゃない。せつない話、爽快な話・・・そしてエンディングでの欺き。
私の一番は「昨日公園」
車中で読んでいましたが最後は鳥肌に続いて込み上げる涙を抑えるのに苦労しました。家で一人で読んでいたら確実に落涙していたでしょう。涙がにじむ事はよくあるがここまでの衝動は珍。
例によってタイムスリップものです。親友の死をなんとか救おうとする少年。
友達の死んだ日に何度もタイムスリップをして助けるのに、結果はいつも友達は別の不幸に見舞われ命を落とす。しかも助ければ助けるほど悲惨な結果になり友達の周囲の人まで巻き込んでいく。
このあたりは「蒲生邸事件」でのタイムトラベラーの無力さに通じる思想。
守りたい人を全力、精一杯守り、やがて運命に逆らえない事を悟った時の優しい気持ち。・・・このラストの捻りにはマイリマシタ。
見世物小屋での異形に曳かれる「アイスマン」でののんこと父親変りの男の不思議な世界も魅惑的。
都市伝説を作った江戸川乱歩に心酔する男「フクロウ男」もインターネットの普及で必ず何処かで誰かが考えそうな話なのだけれど作者のオリジナリティを感じられます。
最後の「月の石」では万博の描写が生き生きと描かれます。我々世代はあの万博に対する思い入れを一人一人が持っているのではないでしょうか。「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!おとな帝国の逆襲」でも懐かしく描かれ涙もんでしたもんね。
福田和子が何故時効間際に掴まっちゃたのかなんて所までさりげなく触れられていて嬉しい。
「月の石」のラストの清清しさ。気持ちいいです。
見事な処女短編集でしたがタイトルの「都市伝説セピア」はどうでしょう?
ノスタルジーの表現で確かにセピアなんだけど「怪獣使いの遺産」の脚本を書いていなかったら絶対に手に取らないタイトルだな。もったいない。
オール読物推理小説新人賞受賞作の「フクロウ男」をそのまま表題作にした方が売れ行き上がるんじゃない?(余計なお世話ですか。確かにそうですね。)
朱川湊人。ウルトラマンメビウスの脚本をあと2本書いているらしい。期待が高まりますね。
作風から言って映画やドラマに使われやすいでしょうから、今後益々活躍されるでしょうね。
人気blogランキングへ「昨日公園」は「世にも奇妙な物語」でドラマ化されていたみたい。やっぱりね。
どんな小説を書く人なのかと思っていたらデビュー作が文庫になっていたので早速読んでみました。
「都市伝説セピア」デビュー短編集
「アイスマン」
「昨日公園」
「フクロウ男」
「死者恋」
「月の石」
の5編収録。
あえて分類をするとホラーになるらしい。
朱川湊人 昭和38年生まれ。
少し年下だが同世代という事にしていただきましょう。実にノスタルジーあふれる作品群でした。
これは40代の人にはたまらんですね。記憶の中へと強い力で引き込まれます。
話に使われる小道具を並べるだけでも・・・
「キャンディーズの年下の男の子」「イヤミのシェーのポーズの写真」「札幌オリンピックの笠谷幸夫」「口裂け女」「見世物小屋」「シャム双生児のヒルトン・シスターズ」「あしたのジョー」「EXPO70万博」・・・
街にあった駄菓子屋は小学生の間で「ばばぁの店」と呼ばれている。きっと文房具屋の店主は「ハゲオヤジ」に違いない。などと思いながらニヤニヤ読んでしまった。
しかし、懐かしいばかりじゃない。せつない話、爽快な話・・・そしてエンディングでの欺き。
私の一番は「昨日公園」
車中で読んでいましたが最後は鳥肌に続いて込み上げる涙を抑えるのに苦労しました。家で一人で読んでいたら確実に落涙していたでしょう。涙がにじむ事はよくあるがここまでの衝動は珍。
例によってタイムスリップものです。親友の死をなんとか救おうとする少年。
友達の死んだ日に何度もタイムスリップをして助けるのに、結果はいつも友達は別の不幸に見舞われ命を落とす。しかも助ければ助けるほど悲惨な結果になり友達の周囲の人まで巻き込んでいく。
このあたりは「蒲生邸事件」でのタイムトラベラーの無力さに通じる思想。
守りたい人を全力、精一杯守り、やがて運命に逆らえない事を悟った時の優しい気持ち。・・・このラストの捻りにはマイリマシタ。
見世物小屋での異形に曳かれる「アイスマン」でののんこと父親変りの男の不思議な世界も魅惑的。
都市伝説を作った江戸川乱歩に心酔する男「フクロウ男」もインターネットの普及で必ず何処かで誰かが考えそうな話なのだけれど作者のオリジナリティを感じられます。
最後の「月の石」では万博の描写が生き生きと描かれます。我々世代はあの万博に対する思い入れを一人一人が持っているのではないでしょうか。「映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!おとな帝国の逆襲」でも懐かしく描かれ涙もんでしたもんね。
福田和子が何故時効間際に掴まっちゃたのかなんて所までさりげなく触れられていて嬉しい。
「月の石」のラストの清清しさ。気持ちいいです。
見事な処女短編集でしたがタイトルの「都市伝説セピア」はどうでしょう?
ノスタルジーの表現で確かにセピアなんだけど「怪獣使いの遺産」の脚本を書いていなかったら絶対に手に取らないタイトルだな。もったいない。
オール読物推理小説新人賞受賞作の「フクロウ男」をそのまま表題作にした方が売れ行き上がるんじゃない?(余計なお世話ですか。確かにそうですね。)
朱川湊人。ウルトラマンメビウスの脚本をあと2本書いているらしい。期待が高まりますね。
作風から言って映画やドラマに使われやすいでしょうから、今後益々活躍されるでしょうね。
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