JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

第6回立川左談次一門会

2013-12-30 | 落語
2013(平成25)年12月29日
巣鴨 スタジオ・フォー
第6回立川左談次一門会

立川談奈 尻餅
立川左談次 寝床

中入り

立川談吉 富久

いつも夜なのに今回は3時開演
いつもの事だが談奈さんの流暢な口調は決して長所というばかりでは無い。
年末らしい噺を明るく演じてくれたが、ごめんなさい途中眠っちゃいました。

左談次師、ネタはなんと今朝文楽のを聴いてきたという「寝床」
枕だけでみっちり15分強。これは抜けると本編が短く終わってしまう懸念からとの弁解で笑わす。この15分におよぶ無駄噺のようなマクラが今回なかなか良くって・・・
会場をフルハウスにしなければんいけないという最近の落語会の風潮。
聴く側が真剣に聴くようになってどうもいけない。
「左談次さんはきっちりさらったりしないほうがいいんでは」というファンからの決して賞賛ではないけど嫌味でもないご意見、などなどいちいちご尤もで愉快。
この一門会、勉強熱心なお弟子さんに引っ張られるのか数々のネタを、それもかなりのレベルで披露してくれている左談次師。
本牧の若手花形の頃からの贔屓だけれど当時のメンバーの中でこの師匠のネタばかりはなかなか増えない。「また、大安売りか」「また、たいこ腹か」「また、権兵衛狸か」「また、道具屋か」とネタが被ってばかりだったから。この一門会に通うようになってネタがどんどん増えている。そうすると聴く側は贅沢なもんでたまには「また、大安売りか」とがっかりさせてもらいたくなるから不思議。
「寝床」の方は古今亭の噺で教わったというが、左談次師匠らしい重蔵の言い訳ギャグで成り立っていくもので爆笑連続。
旦那が怒って「見台なんか叩き潰せ、私は寝るから!」まで、「この後長い噺になりますが今日はここまで」と一旦降りて再登場、「すいません長くなりすぎました、次にこの続きやりますから」と・・・
うん、やっぱりこういうのが好いね。
重蔵が「因果と無病・・・」と言うと烈火の如く怒る旦那。師匠、あれは恐すぎます。

主任は談吉くん。暮れの話と言って始めたのはなんと「富久」
こちらも黒門町十八番の豪華リレー。
富久自体を久しぶりに聴いたように思う。池袋での談志師の素晴らしい高座に出会ったのは遠い昔でその感動の記憶もどんどん薄れて行ってる。
擬音や「ウワッ」などの言葉にならない調子の良い掛け声で情景を浮かび上がらせるという家元譲りの達者な芸で、いやなかなか良いでないの。冬の寒さ、火事場の騒動、富くじの熱気、久蔵の悲哀や周囲の人情・・・
師匠は「途中で飽きちゃったよ」なんて言ってたけど、入れ事も師匠が落ちまで行かなかった「寝床」を加えるクリーンヒットまで見せ、若々しさもあり良い高座でした。

私としては年末の噺は「芝浜」より「富久」だな、とあらためて思う次第。
「芝浜」は家元のがトラウマになってる。

最後は左談次師の三本締めでお開き。
このあと恒例の打ち上げがあるわけですが、談吉くん、談奈さんは何時に帰れるのでしょうか。

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