JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

大友良英 4デイズ8連続コンサート Old and New Dreams Distance 1,2,3,4 新宿PITINN

2024-12-31 | 音楽

2024年のライブ納めは昨年に続き新宿PITINNでの大友良英4デイズ8連続コンサートから2本。
12月28日(土)の昼夜 Old and New Dreams
この日はDistanceがテーマ、大友良英が近年出会った人たちと四つの異なる即興セット。過去と未来を繋ぐのは距離へのアプローチ・・・

昨年この場で初めて遭遇した小暮香帆のダンス。今年はFRUEZINHOにFestival de FRUE でも観れたし年の締めくくりに最適の昼夜。

 

 

 

 

 


昼の部
Distance 1
大友良英(G,TT,objects)松丸契(Sax)冨樫マコト(B)

会場に入るとまたもや、劇場型ではなくランダムに置かれた席、ところどころにマイク、楽器が配置されていて、いったい何処に座るのが得策なのか?何でもいいやとセンターから外側向きの席に座っちゃった。別に問題は無いんですけど、ベース以外の人が音を鳴らすのを見ようとすると体勢を変えて首を捩じらなきゃいけないのが面倒。耳に集中して迷走状態で聴く。眠らないように気を付けなくては。いや、眠る心配は無かった。
大友良英がシンバルを弓弾きで音を鳴らして始まる即興演奏。この日予告では林頼我(ds)がクレジットされていたが都合により出演できなくなったとの事。都合って何だ?病気とかでは無いみたい。パフォーマンスを見て行くとなんだか解るような気もしてくるけど、推測はよそう。
ただ、ここにドラムがパシャパシャシャカシャカ加わっていたら、どんな感じになるのか想像しながら聴いているのも楽しい。ドラム無くてもカッコ良いけど、あればあったで別のカッコ良さがあるはず。即興演奏やフリージャズのドラムってかなり重視したいのね。そこを補うのが大友良英のパーカッシブなobjects.場内徘徊しながら怪しいフード付き黒スウェットの怪しいおじさん。風鈴をチリーンは兎も角、脚立を叩いた音をエコーさせたり、そうかと思えばトイレの前でイスをガチャガチャ投げつけてゴミ箱で壁を叩いて、かなり怪しい。ベースのリズムに被せて何やらパーカッシブな音が聞こえるのは何だろう?と振り返ると松丸契がソプラノサックスを構えていて吹かない。キーボタンをチャカチャカ鳴らしている。へぇーこんな使い方もあるのか、面白い。
ほどなく1st終了。
2nd.は本日お目当ての小暮香帆ダンス付き。1stステージの状況から思いっ切りダンスを踊れるスペースとして通常時のステージ(この日は客席が数列配置されていたが)の僅かな空間と撤収された脚立の場所では無いかと推測のうえ、席移動。幸いステージ席の前列に空きがあった。大友さんが綺麗な音を鳴らしていたリンを跨いで・・・

Distance 2
大友良英(G.objects)小暮香帆(Dance)山崎阿弥(Voice)

という事で至近距離で小暮香帆のダンスが観れた。なんというしなやかさなんでしょう。静かなリズムに合わせるのならというように指先芸。手指、足指、自由にしなやかに柔らかく動く。見ていて気持ちが良いだけでなく、身体的自由度に憧憬と嫉妬の心持ちになるのよね小暮さん。様々なプロのダンスを見るのも楽しいものだが、小暮さんのダンスを見る楽しさは他で得られない物がある。そして、お初となる山崎阿弥のvoice 何という音を出すと言うのだ。最早ヒトでは無いのでは?ブレス音も迫力があってどんなトレーニングしてるんでしょう。抽象的な発声からやにわに意味のある言葉に変わる瞬間が面白い。ギターで激しいフレーズを弾くと小暮香帆のダンスがさらに冴えわたる。静寂が訪れパフォーマンスが終了した事を認識し客席から拍手が起こる。

 



約2時間後に夜の部



夜の部はメンバーも増えるので、今度は通常のシアター型に席配置が変えられるのかとも思ったがそんな事はなく、やや配置を変えただけ。2か所にエレクトロニクスキーボード機材が配置され楽しみ。夜の部も会場全体が見渡せるステージ上の席を確保。

Distance 3
大友良英(TT)高橋佑成(Key)武田理沙(Key)
高橋佑成くんはマスク姿。武田理沙さんは勝手に想像していたよりもうんと小柄な女子。エレクトロニクスの廃線やツマミは本当に意味解らないんですけど、操るの楽しいだろうなと思う。
大友良英のターンテーブルプレイもこの日がお初。ヒップホップ系のそれとは異なる、ノイズ音。たまたまこの日移動中にヘッドフォンでMayuko Hinoのノイズ・ミュージックを聴いていたのである程度耐性が出来ていたので良かった。
昼と夜のインタバルに日高屋で紹興酒の食事をとり、さらにドリンクをバーボンソーダにしたので気持ち良くなって少し意識が飛んだ。

Distance 4
大友良英(G,objects)小暮香帆(Dance)山崎阿弥(Voice)松丸契(Sax)高橋佑成(Key)武田理沙(Key)冨樫マコト(B)

本日の出演者総出で行われる即興セッション。流石にこれは圧巻。
幕開きに男性のVoiceが聞こえてきて、誰かと思ったらあの顔は巻上公一ではないか。飛入り参加という事だが、その後ほどなく姿が見えなくなる。一声歌い上げ帰ってしまったとの事。巻上公一は14年前のPAITITIのゲスト出演以来だな。
ランダムに客席が配列された会場に5,6か所配置されたマイクを演者がローテーションのように入れ替わりパフォーマンス。ベースの冨樫マコトとキーボードの高橋佑成は持ち場を離れる事なくプレイしているが、武田理沙は時折持ち場を離れパーカッションを楽しそうに鳴らす。会場セッティングが一番活かされたパフォーマンスとなっていたようだ。これはシアター形式では味わえないノリだ。静かな音の時は小暮香帆の動き、風を切る音や衣擦れの音までもが即興演奏であり、踊りながら風鈴に触れたり脚立に登ったり。物販コーナー(この日やたら大友良英が推して、CD買わせようとしていた)の後方テーブルの上でのダンスは見栄えがあって素晴らしい。

 

 

 

 

 

 


昨年の縁日も驚いたが、音白い企画をするもんですね。そして、メンバー紹介のあと、そんな企画を通してくれたPITINNスタッフへの拍手を促し2024年ライブ納めお開き。

今年もいろんなライブに参戦できたけど、その回数は去年と同数の39回でございましたとさ。ちょっと遠征とか多すぎたか


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