JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

「柳家三三と古今亭菊志ん」(平成20年3月22日)

2008-03-23 | 落語
「柳家三三と古今亭菊志ん」
お江戸日本橋亭

開口一番 柳亭市朗 「道具屋」
柳家三三   「長短」
古今亭菊志ん 「だくだく」

中入り

古今亭菊志ん 「兵庫舟」
柳家三三   「花見の仇討ち」

精力的に仕事をしている三三。実は病み上がりだと言う。ついこの前まで点滴を受けていたとか。
高座に上がる前に「東京かわら版」を眺めているとこの日は三三、菊之丞、桂平治がそれぞれの会で同時に「花見の仇討ち」をかけているとか。
いよいよ開花。花見の季節ですね。
トリの花見に関する枕から「長短」へ。短七の芸が見せ場のこの噺、意外と難しそう。三三くんは安心して見ていられる。煙管からゆっくりと一服する煙草が美味しそう。

菊志んは初見。円菊師の所のお弟子さんはあまり馴染みが無い。
三三とうって変って、長髪の面白い落研の兄ちゃんみたい。毒舌を売り物にしているらしい。落語家を4種に分類して実名も出す。(本編の伏線にもなっている)意外と厭味がなく、可愛らしい。
鈴本で病気休演の三三兄さんの代演を勤めたとかで、「三三さんの病名が気になりますよね」としながら、「弥次郎」の猪の金を絞り上げる噺とか「疝気の虫」とか「蛙茶番」を演じる先輩思い。本当かよ。
噺の方も明るくて良かった。「だくだく」は通常サゲの後もう一つ二つ心算があっての最後のサゲはチャーミングで気に入った。微笑ましい。
センスもまずまずだけど惜しむらくは猫を締め付けたような声色が気になった。

中入り後、再び菊志ん。客船富士丸での仕事の話から「兵庫舟」
やはり面白い落語家として注目かな。
講釈の部分もこれでもかと熱演。やはり明るい。次第に声も気にならなくなる。

トリで三三、ついに病名を明かして体験談。(菊志んにあれだけ言われりゃしょうがないって)大変だったようです。

花見の仇討ちは飛鳥山でなく上野。ロケーションはこの際どうでも良いけど・・・
こういう会だと三三くんも、前に上がった菊志んのネタを使って擽りをかますんですね。これがまた意表を突く面白さで私もふくめ場内爆笑。でも多用すると噺の方がトッ散らかる。最も、「花見の仇討ち」カッチとまとめるのは大変そう。どうにも先代馬生の「花見の仇討ち」が贔屓なもので・・・
ろくに練習もせずに本番に臨もうとする2人がとても好きなんです。

いづれにしても菊志んの兄さんを慕う様子などを想像してしまったり、これは楽しい二人会ですね。
三三くん、二人会の形が多いようだけど、この2人の対象は面白くなりそう。

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