八木さんのダボハゼの話が大体終わりましたが、その八木さんが書かれた、「魚名に遊ぶ」残りものが楽しいお話なので掲載をさせてもらいます。
⁂カツオはご飯の代わりだった?
友人のルアー船キヤプテンから、熊野沖のトレトレの「初ガツオ」がクール便で届きました、見るからに美味しそう!
カツオは、昔、大漁に獲れ、産地では「糧魚(かてうお)」つまり、少ない米を補う重要な「糧(かて)」の魚とされてきたようです。だから「カテウオ」が変化して「カテオ」にさらに変化して「カツオ」になったという語源の説があります。そういうと初カツオは味もよく、この頃の魚を南紀では特にモチガツオと言います。脂が乗って「もちもち」している、という意味でしょうが、カツオがご飯の代わりなら、モチガツオのモチは「餅」に他ありませんよね。
そこで思い出すのが、九州方面でのダイバンというカツオの異名です。ダイバンは大番か大判か、はたまた台盤か、と、これまた諸説紛々、なかなか決着がつきませんが「ご飯代り」すなわち、「代飯」と考えると、すっきりしませんか。
ちょっと強引かな?(でも、こんな(索強付会=牽強付会=の説)をあれこれ楽しむのが、魚名に戯れる僕ら、学者でないトーシローのだいご味なんです)
泊まれ、昔、お米のご飯は、それほど簡単には口にはいらなかったようですから、カツオの魚肉がめちゃくちゃ多い、かつお大盛り丼、にして食べたのでしょうか、それともタタキにしたカツオの身だけを丼に盛ってご飯の代用にしたのでしょうかそんな想像を巡らせながら初ガツオ、いっただきまーす。