アメリカ大統領選でトランプ氏が勝ってか
ら、多くの評論が行われているが、あれこ
れの選挙技術など表面的ではない分析が求
められている。
経済の1月号に高田太久吉中央大名誉教授
の「アメリカ社会に何が起きているのか」
は深い分析で読みごたえがある。
高田教授は、マルクス経済学からの金融論
の著作が多い。変貌をとげる金融資本主義
の分析には定評がある。
共和、民主両党とも予備選挙で本来の候補
が敗退、あるいは苦戦した。
両党とも、下からの反乱が起きていた。
(3)で有権者と「政治」の断絶が分析さ
れている。
それは富の一部への集中と99%の貧困化。
二大政党の指導部と企業・富裕層が支配す
る社会に、中間層以下の国民の要求や期待
にこたえられなくなっている。この社会の
閉塞感に対して、展望が示せなくなってい
るのが二大政党の指導者ではなかったのか。
富の集中と富裕層による政治支配への怒り
が転化している。
資本主義そのものへの批判が生まれている
のも特徴であった。
新自由主義は、金融と大企業の自由を目指
しながら、逆に自分たちの首をしめていく。
まさに「弁証法的発展」ではないか。
ひるがえって、アメリカの後追いをする日
本社会も、同じ「胎動」が起き始めている。
新自由主義が、株式会社万能論が、格差を
広げ、地域経済を衰退させている。北海道
はその矛盾の集中する地域となっている。
政治変革のときが近づいている。
ぜひ共産党の第27回党大会議案を読んで
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