引き分けを重ねていてはズルズル後退して、いずれ残留争いに巻き込まれてしまう。勝ちに等しい引き分けはなく、負けに等しい引き分けは数多い。勝点「1」を得たのではなく、「2」を失ったというのが引き分けの正体であり、その結果をしてプラス思考に持って行くことは難しいのである。長い停滞感を打ち破るのは1つの勝利であり、結果を追求しなければ取り残されてしまう。
まだ10試合ではないのです。もう10試合も終わってしまったのです。今季の残り試合は32試合。昇格を目指すなら残り試合で積み上げないといけない勝点は「+67」と見積もります。22勝1分9敗、又は21勝4分7敗、20勝7分5敗・・など、スーパーな結果を残さないとたどりつけない高みになろうとしています。
「勝ちに勝る良薬なし」です。相撲なら「負けて覚える」かも知れませんが、サッカーは負けて学んでいる猶予がありません。内容を度外視しても結果を出さないといけない。それがプロに課せられた使命です。強いて言えば「勝って覚える蹴球」なのです。
J2第10節、アウェーのユアテックスタジアム仙台で行われたファジアーノ岡山の試合結果を振り返ります。
最初に試合結果から・・
⚽何とも勿体ない失点です。何故、あの場面で焦ってGKに戻す必要があったのか? 陣形を整えるならサイドに蹴りだしておけば起こり得なかった失点です。輪笠には厳しい苦言を貰っても仕方のないボーンヘッドでした。今季はこういう失点が多過ぎます。それが勝ち切れない原因なのですが、その失点をひっくり返すパワーが足りないのも事実。今季のチームはウノゼロで勝ち切れるだけの安定感はありません。ならば失点を取り返し、ひっくり返して勝ち切る地力と強いメンタルが求められるはず。肉を切らせて骨を切る捨て身のサッカーを続けるなら、並大抵の覚悟では乗り越えられません。そのことを深く刻んで、殺されても死なないサッカーに覚悟を持って挑み続けないといけません。それほどJ1昇格には厚く高い壁が聳えているのです。
町田とて、大分とてこのまま勝ち続けることはできないでしょう。チャンスが霞んで見えなくなる前に踏み止まって食い下がって急坂をもがき苦しんで昇って行きましょう。その先に目指す頂が見えてくるはずです。
明け切らぬ早朝から岡山始発ののぞみで東京を目指しました。仙台までの所要時間はおよそ5時間半。まあ、時間的には遥かに遠い地域も数多いのがJ2です。応援するにも「魔境」に立ち入る覚悟が求められます。
仙台駅に降り立つのは11年ぶりかな? 随分ご無沙汰です。ベガルタは12年間J1にいましたから、中々訪れる機会がありませんでした。
地下鉄でユアスタを目指します。それらの移動もアウェー参戦の高揚感を味わう大事な時間です。
ファジと比べたら遥かに上を行くビッグクラブの一つですから、スタジアムもCスタと比較するのは失礼でしょう。
そして、アウェーの洗礼も強烈でした(苦笑) J1が長ければアウェーサポから痛めつけられることも数多かったことでしょう。そうなるのも仕方ないとは思いつつも、今はJ2ですから同じ対応ではいけないとは思います。詳細を述べることはここでは割愛しますが、何となく残念な気持ちを持ちました。日本各地に赴けば、望むと望まざるにかかわらず、いろんな体験をすることができます。それが全てアウェー観戦の醍醐味と思えば苦にはなりませんし、どうであっても岡山では、シティライトスタジアムでは、そういうことにならないようにと心掛けたいものですね。
日本全国のスタジアムを味わうのも自身のスタイルだと思って、これからも各地を訪ねたいと思います。
仲良くするだけがサッカーではないし、これは生き残りをかけた戦いですから良し悪しを度外視しても突き進んでいく覚悟を持つ為の意識付けとなれれば、それに費やす費用も時間も有意義であったと考えます。
試合開始です。
失点シーンを除けば、相手の分厚い攻撃を全てはね返していましたし、悪い内容ではなかったと思います。
それが勝利に結び付かなかったのは残念ですが、これまでのような重苦しい停滞感は減って来たように感じました。あと少しでしょうか?
悔しい引き分けでしたが、乗り越えないといけません。上を目指すなら何をすべきかを考え続けましょう。
次節はホームゲームです。そろそろ勝ちませんか? 勝ちましょう。
桜はまだまだ咲いていました。これもアウェー観戦の醍醐味の一つですね。日本は広いのです。ありがとうございました
今週末はCスタでお会いしましょう。よろしくお願い申し上げます。