角界では表に出て来にくいことではあるのですが、最近モンゴル出身力士の問題行動が続いているようです。勿論、真面目に相撲道に精進しているモンゴル出身力士も多くいるのですが、真面目に取り組んでいる彼らを十把一絡げに「不良力士」とされてしまうほど、その行動が問題視されています。
この記事も氷山の一角に過ぎないのでしょうね。根本的な問題はかなり根深いところにあるように感じます。最大の問題は、問題を根本から見直し、改善するための努力をしてこなかった協会にあるように思います。
北青鵬“疑惑の休場”騒動元横綱・白鵬の宮城野部屋めぐりコンプライアンス委員会が調査に動いたのか 相撲協会の回答は
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/postseven/sports/postseven-1939560
※以下、引用です。
元横綱・白鵬が師匠を務める宮城野部屋周辺が騒がしくなっている。部屋唯一の幕内力士・北青鵬(22)の初場所での休場をめぐる騒ぎに関係者の注目が集まっているのだ。
北青鵬は初場所5日目(1月17日)、2分を超える長い相撲の末に湘南乃海から右下手投げで白星をあげたが、翌日から休場してしまった。その後、師匠の宮城野親方(元横綱・白鵬)が相撲協会に提出した診断書には「右膝半月板損傷で2月5日手術加療を予定。4週間のリハビリテーション加療を要する」とあった。
休場が決まった後、宮城野親方は「もともと(右膝に)爆弾を持っていたからね」と説明しつつ、「これで本人も師匠の言っていることを理解してやってくれるんじゃないか」と不可解にも聞こえるコメントを残し、「再出場はない」と早々に公言。5日目の取組後の北青鵬がとくに痛がる素振りを見せていなかったことも含め、不自然に見える経過だった。
ある協会関係者は「北青鵬の初場所の休場をめぐり弁護士らで構成される相撲協会のコンプライアンス委員会が動いているようだ」と話す。どういうことなのか。
北青龍はモンゴル生まれだが、1部屋につき1人しか認められない「外国出身力士枠」の制約を受けない。母の語学留学のために5歳で来日し、10年以上の日本在住歴があるからだ。6歳の時に札幌巡業で白鵬と出会って相撲を始め、その紹介で中学から鳥取に相撲留学。高校は鳥取城北に進み、2020年3月に宮城野部屋に入門した。相撲担当記者が言う。
「宮城野親方は少年相撲大会の『白鵬杯』で将来有望なジュニアを囲い込んで弟子にする流れを構築しているが、それとは別にモンゴル出身の有望株に日本で中学、高校、大学を過ごさせ、外国出身力士枠に縛られずに入門させるルートを作ろうとしている。すでに数人が中学から相撲留学をしており、その第一号にあたるのが北青鵬。ただ、白鵬がずっと後ろ盾にいたような格好だから、入門前からかなり我の強い気質で心配されていたとも聞きます」
そうした声があるなか、初場所中の1月25日に発売された週刊新潮は〈親方「白鵬」すら手を焼く「北青鵬」“疑惑の休場”〉と題して、部屋のなかで北青鵬の「兄弟弟子への暴力」や「金銭的なトラブル」があり、お灸を据える意味が大きい休場だったとする証言を報じている。前出・協会関係者はこう言う。
「場所中に北青鵬についての第一報が出たのは、白鵬と反目する協会幹部の筋からの情報と考えられますが、それをきっかけにコンプライアンス委員会が動き出したというのです。宮城野部屋の者たちから聞き取りをした結果、北青鵬に関する情報が次々と出てきた。部屋のなかに取り付けられた防犯カメラに問題行動の証拠になるような映像が残っていたという話もある」
相撲協会にコンプライアンス委員会による聞き取りが進められているのか、北青鵬の休場の理由がケガではなく暴力問題と認識しているのかを問うと、「コメントは控えさせていただきます」(広報部)と回答。
昨年、発覚した陸奥部屋の暴力問題をめぐっては、加害側の力士が引退となっただけでなく、師匠の陸奥親方(元大関・霧島)にも懲戒処分(報酬減額3か月)があり、事業部長辞任にも追い込まれた。前出・協会関係者はこう言う。
「弟子の暴力問題に際しては、師匠が報告義務を果たしていたのかといったことで処分も変わってくる。宮城野親方は現役時代から執行部に睨まれ、年寄名跡襲名の際は“ルールやマナーを逸脱しない”といった内容の誓約書にサインまでさせられているから、どうなっていくのか。3月末の人事では審判部への栄転が内定していたが、不透明な状況です」
現役時代から問題行動が指摘され続けた白鵬を事実上野放しにしてきた協会の弱腰がその後の様々な問題を生んできたことは間違いなさそうです。現在のモンゴル出身力士たちの暴走にもその影を色濃く落としています。
強ければ良い、番付が高ければ良いという考えは全く日本的ではありません。実力と人格を兼ね備えた人気力士こそ高い番付に相応しいと考えている日本人が多く存在しているのですから、大相撲のグローバル化にはどこかで歯止めが必要になってくるでしょう。
相撲は他の競技とは一線を画す神事です。その神髄を理解している力士は日本人にも少なくなってしまっているでしょうが、忘れてはいけません。
国技が姿を変えてしまうようなグローバル化には以前から警戒していました。その根本には「辛抱」「忍耐」「根性」がどうしても表に出てしまう相撲の世界に踏み込もうとする日本の若者が極端に少なくなってしまった現代に蔓延する病巣の根治が恐ろしいほど困難になってきたことには、憂慮の念を募らせています。
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