著明な米国の矯正歯科医の講演を聴く機会がありました。講演ですので、スライドを見ながら解説を聞きます。英語での解説であっても、専門用語を交えるので、スライドを助けにして内容は理解出来ます。
元より、日常生活で英語を使う機会も少なく、私には英語の自信は全くありません。
講演の最後に、解説してきた内容を理解しているかどうかの確認するように、スライドで患者さんの初診時の歯並びが映されました。
講演者が、「この患者さんの問題点を4点具体的に指摘して、どう矯正治療するか、分かる歯科医は手を上げて答えなさい」と、質問してきました。まるで、私たちの理解度や実力を試すかのようです。
私は躊躇していました。みんなもそうです。何度も、勇気を出して答えて下さいと、催促されます。付き添いの日本人が日本語に通訳して、質問の内容をもう一度説明してくれましたが、みんな沈黙のままです。
私は当てられたら、どういうふうに英語にしてしゃべろうかとも思っていました。誰か答えてくれとも。どうなるのかと思っていましたら、前列に坐っている女性が流ちょうな英語で自分の意見を言い始めました。
日本人の体面が保てて、良かったなと、思ったのは自然な気持ちです。講演者は内容を評価して、2点の指摘は当たっているが、まだ他に2点の指摘が残っているよと良いながら、丁寧に解説をし始めました。
講演後、この勇気のある女性の顔を見て驚きました。英語圏からの留学生だったのです。
・英語での質問の意味が理解できること。
・学問的に正しい回答するだけの知識を持ち合わせていること。
・その知識を英語にして話す表現力があること。
・最後に、大勢の前で自分の考えを英語で発表できるだけの勇気を持ち合わせていること。
私が英語で返答するには、いろんな壁があることを実感した機会でした。質問されても、躊躇せずに返答できる英語力と勇気が欲しいとつくづく痛感しました。
元より、日常生活で英語を使う機会も少なく、私には英語の自信は全くありません。
講演の最後に、解説してきた内容を理解しているかどうかの確認するように、スライドで患者さんの初診時の歯並びが映されました。
講演者が、「この患者さんの問題点を4点具体的に指摘して、どう矯正治療するか、分かる歯科医は手を上げて答えなさい」と、質問してきました。まるで、私たちの理解度や実力を試すかのようです。
私は躊躇していました。みんなもそうです。何度も、勇気を出して答えて下さいと、催促されます。付き添いの日本人が日本語に通訳して、質問の内容をもう一度説明してくれましたが、みんな沈黙のままです。
私は当てられたら、どういうふうに英語にしてしゃべろうかとも思っていました。誰か答えてくれとも。どうなるのかと思っていましたら、前列に坐っている女性が流ちょうな英語で自分の意見を言い始めました。
日本人の体面が保てて、良かったなと、思ったのは自然な気持ちです。講演者は内容を評価して、2点の指摘は当たっているが、まだ他に2点の指摘が残っているよと良いながら、丁寧に解説をし始めました。
講演後、この勇気のある女性の顔を見て驚きました。英語圏からの留学生だったのです。
・英語での質問の意味が理解できること。
・学問的に正しい回答するだけの知識を持ち合わせていること。
・その知識を英語にして話す表現力があること。
・最後に、大勢の前で自分の考えを英語で発表できるだけの勇気を持ち合わせていること。
私が英語で返答するには、いろんな壁があることを実感した機会でした。質問されても、躊躇せずに返答できる英語力と勇気が欲しいとつくづく痛感しました。
2016年3月12日付け日経新聞の東日本大震災特集で、脳科学者 中野信子さんがコメントしています。東日本大震災と原発事故を契機に、日本人の幸福感に見直しを迫っていると述べています。
人間は目先のことで幸福感を得るようにできていて、幸福感には次ぎの三つがあります。
①金銭的に得をすること
②周りの人に恵まれること
③満足して日々を過ごすこと
震災であっという間に金銭や大事な人を失い、何があっても崩れないのは③の自分自身の満足度を重視する価値観と認識した日本人が増えた印象があります。
人間の脳には、他人に共感したり他人のために何かをしたりする「利他行動」に快感を感じる領域があります。震災を機にボランティア活動など「利他行動」が促進され、日本では協力して集団を守る意識が高まりました。
一方で、一人だけ得をしていそうな人に対する視線が厳しくなり、集団を維持するために仮想敵を作りヘイトスピーチなど排外感情も表れています。
賢明なのは、つらい思い出を消さず、目先の得(つまり、目先の幸福感)ではなく、100年後をどうするかという視点で計画を立て、賢い選択を取ることです。
目先の不幸感を嘆いているばかりの私が敬服する、崇高で長期的な幸福感に関する考えです。
人間は目先のことで幸福感を得るようにできていて、幸福感には次ぎの三つがあります。
①金銭的に得をすること
②周りの人に恵まれること
③満足して日々を過ごすこと
震災であっという間に金銭や大事な人を失い、何があっても崩れないのは③の自分自身の満足度を重視する価値観と認識した日本人が増えた印象があります。
人間の脳には、他人に共感したり他人のために何かをしたりする「利他行動」に快感を感じる領域があります。震災を機にボランティア活動など「利他行動」が促進され、日本では協力して集団を守る意識が高まりました。
一方で、一人だけ得をしていそうな人に対する視線が厳しくなり、集団を維持するために仮想敵を作りヘイトスピーチなど排外感情も表れています。
賢明なのは、つらい思い出を消さず、目先の得(つまり、目先の幸福感)ではなく、100年後をどうするかという視点で計画を立て、賢い選択を取ることです。
目先の不幸感を嘆いているばかりの私が敬服する、崇高で長期的な幸福感に関する考えです。
デフレ経済下の勝者であるセブンイレブンの鈴木敏文氏が、2016年3月10日の日経新聞で景気減速に関して意見を述べています。消費者に近い会社の幹部の実感は、景気の実像に近いと思います。分かり易く、経済の最前線の様子を述べています。
・そもそもモノ余り時代なので、消費者は焦って買う必要がない。限られた所得の中で慎重に商品やサービスを選んでいる。
・賃上げ交渉で、組合の要求額が昨年より低いところが多いことも、消費者の防衛意識を強めている。
・消費者物価指数がなかなか上がらないのは、消費者の選択眼が一段と厳しくなっている証だ。原材料高を転嫁しただけの商品では、消費者は手にしない。単純な値上げは認めないという消費者の意志の表れだ。
・デフレ脱却のためには新しい価値を提供できる商品開発が必要で、それこそ民間の努力と智恵が試される。
・新しい価値を明確に打ち出せる商品は、既存品よりも若干高くても売れる。
・大事なことは、常に新しい商品を出し、既存品よりも改良を怠らないことだ。
・より便利なモノ、少量でもおいしいモノが求められる。消費者ニーズは時代とともに変化する。それに対応していけるかが企業の盛衰を分ける。
実質賃金が下がっており、生活品は満たされており、デフレ下では、待っていれば物価は下がる見通しになります。購買意欲をたきつけるには、仕掛けが必要になります。
本当の仕掛けは、企業秘密・内密にしているようにも感じます。しかし、商品開発に対しての心掛けは参考になります。
・そもそもモノ余り時代なので、消費者は焦って買う必要がない。限られた所得の中で慎重に商品やサービスを選んでいる。
・賃上げ交渉で、組合の要求額が昨年より低いところが多いことも、消費者の防衛意識を強めている。
・消費者物価指数がなかなか上がらないのは、消費者の選択眼が一段と厳しくなっている証だ。原材料高を転嫁しただけの商品では、消費者は手にしない。単純な値上げは認めないという消費者の意志の表れだ。
・デフレ脱却のためには新しい価値を提供できる商品開発が必要で、それこそ民間の努力と智恵が試される。
・新しい価値を明確に打ち出せる商品は、既存品よりも若干高くても売れる。
・大事なことは、常に新しい商品を出し、既存品よりも改良を怠らないことだ。
・より便利なモノ、少量でもおいしいモノが求められる。消費者ニーズは時代とともに変化する。それに対応していけるかが企業の盛衰を分ける。
実質賃金が下がっており、生活品は満たされており、デフレ下では、待っていれば物価は下がる見通しになります。購買意欲をたきつけるには、仕掛けが必要になります。
本当の仕掛けは、企業秘密・内密にしているようにも感じます。しかし、商品開発に対しての心掛けは参考になります。
2016年2月19日の中国新聞に、ベストセラー作家森村誠一氏が現在83歳にてまだ現役を続けられている秘訣を述べています。
人生を3期に分けています。
第1期は、人生の仕込みを行う青春時代。
第2期は、社会に参加する現役時代。
第3期は、会社などの組織や子育てから離れ、自分だけの自由な時間を手にする時代。
視点が新鮮なのは、第3期の考え方です。
第3期の自由には、2種類あると考えます。『何もしなくていい自由』と『何をしてもいい自由』です。リタイア後、海外旅行など解放感を楽しめるのは、長くてせいぜい5年程度です。
現役時代に第3期への準備を怠っていると、つい『何もしなくていい自由』を選んでしまい、生産のない、鬱々とした高齢期を過ごすことになりかねませんと、警告しています。
逆に、『何をしてもいい自由』を謳歌するためには、「登山・俳句・短歌・写真などどのようなことでも、自分の世界を持って、能動的に広げてほしい。何かを生産し、表現することで、生きているという実感がもてるのです。」とアドバイスしています。
このコラムはシリーズ化されていて、その題名がなかなか奮っています。<老境こそ佳境> 健康でかつ最低限の生活費費の蓄えがあれば、長い余生をいかに充実させるかが重要です。
森村誠一氏の心意気が素晴らしい。「作家にゴールはない。余生ではなく、誉れある『誉生』(よせい)にしたい。』と宣言しています。
人生を3期に分けています。
第1期は、人生の仕込みを行う青春時代。
第2期は、社会に参加する現役時代。
第3期は、会社などの組織や子育てから離れ、自分だけの自由な時間を手にする時代。
視点が新鮮なのは、第3期の考え方です。
第3期の自由には、2種類あると考えます。『何もしなくていい自由』と『何をしてもいい自由』です。リタイア後、海外旅行など解放感を楽しめるのは、長くてせいぜい5年程度です。
現役時代に第3期への準備を怠っていると、つい『何もしなくていい自由』を選んでしまい、生産のない、鬱々とした高齢期を過ごすことになりかねませんと、警告しています。
逆に、『何をしてもいい自由』を謳歌するためには、「登山・俳句・短歌・写真などどのようなことでも、自分の世界を持って、能動的に広げてほしい。何かを生産し、表現することで、生きているという実感がもてるのです。」とアドバイスしています。
このコラムはシリーズ化されていて、その題名がなかなか奮っています。<老境こそ佳境> 健康でかつ最低限の生活費費の蓄えがあれば、長い余生をいかに充実させるかが重要です。
森村誠一氏の心意気が素晴らしい。「作家にゴールはない。余生ではなく、誉れある『誉生』(よせい)にしたい。』と宣言しています。