岩国矯正歯科クリニック(山口県)院長の矯正日記

院長が、健康・矯正に関すること、日々の出来事などを綴っています。

コロナ禍でも、記憶に刻むエピソードを作ろう!

2020-10-17 09:22:00 | 感動した書籍
毎週金曜日、中国新聞に掲載される春日キスヨ女史のコラム「夕映えあとさき」を楽しみにしています。今週のコラム「コロナ時代の時間」は秀逸です。

『コロナ禍、子供家族や友人に会う回数も減り、旅行もせず、同じ日常の繰り返し。暮らしの節目を作る出来事がなく、平凡と言えば平凡、毎日朝起きて、食事をして、寝るという形が日々過ぎていったからだろうか。

人は365日、1年という「時間」を生きる。だが、人生を刻む「時」は、記憶に残る出来事が生じた「時」エピソードとして、物語としてつなぎ合わせ、自分が「生きた時間」を立ち上げるのではなかろうか』

ある人は、「思い出を作る」とも表現します。ありふれた日常の連続では、記憶に残りません。得てして、順調の時よりも、苦労した時や失敗した時や緊張したた時に方が記憶に残ります。

コロナ禍では、あらゆる行事、入学式、結婚式、葬式、文化祭、運動会、学会、旅行など、規模を縮小あいは中止しています。これでは、無味乾燥な、弱い記憶として残ります。

記録に強弱がある訳ですから、強い記憶にするには、気のあった人と共に外へ出かけ、主体的にエピソードを作ることが、この世に生きた痕跡を残すことに通じるのだろうと感じます。

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インターネットからの情報の正しい活用としての「新聞」

2020-10-15 10:31:32 | 感動した書籍
私の敬愛する藤原正彦氏(お茶の水女子大名誉教授)が、新聞週間に際して久々に文章を出しています。

『若者が情報を得ているインターネットには無限の情報があるが、99.99%はそのままでは何の役にも立たない情報だ。常に情報の洪水の中で溺れかけており、大量のジャンクの中からどの情報を選択するかが非常に重要になってくる。正しく選択してこそ、情報は生きる。

この正しい選択の手伝いをするのが、新聞だ。新聞は世界に無限にある情報の中から、何が本質なものかを示し、正しい方向付けをしてくれる。この過程を経ることで、正しい知識として読者が摂取できるものになる。

新聞で身につけた知識を読書によって組織化して、教養まで高める。この段階を踏むことで、初めて大局観が生まれる。そして大局観がなければ、適切な選択ができない。

コロナ禍で、テレビでは恐怖を煽る番組も散見される。だが、新聞は冷静な統計を示し、理性的思考を促すメディアだ。』

ジャンクとは、「非常に安価だが、正式な保証を受けることができないもの」という意味に解釈したいと思います。インターネットからの情報は、玉石混交どころか、大半は石であり、場合によればフェイクです。

インターネットから情報を正しい知識に抽出するに「新聞」が役に立ち、抽出した正しい知識を読書によって教養にまで高め、さらに大局観を育てる。さすが、藤原正彦氏の導きは、素晴らしいと感じます。

若者よ、新聞を定期購読し、毎日新聞を読む習慣をつけてほしいと願います。

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