和泉の日記。

気が向いたときに、ちょっとだけ。

「悪夢交渉人」読了。

2008-09-16 00:33:54 | 読書感想文。
高橋葉介「悪夢交渉人ナイトメア・ネゴシエーター」を購入。
これ結構前の作品なんですが、書店になかなか置いてなくて未読でした。
で、ようやく手に入れたわけですが。

本作は、表題作を含む短編集です。
これがもう、昔から変わらない高橋葉介センスが大爆発してまして。
相当に面白いです。
どの作品も、「学校怪談」や「黒衣」あたりかもう少し後くらいに書かれて
いるみたいで一部ネタが被ったりするのですが(山岸という先生が出たり)、
どれも独立した作品として十分に成立しています。
しかも、結構シュールでアグレッシブな作品が多いです。
何なんだ、この人。歳とって落ち着いたり衰えたりしないのか。

いや、世の中化物じみた人がいるものですね。
ちなみに、個人的なお気に入りはラストの「リセット」。
市役所の方から来ました。
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「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」読了。

2008-09-16 00:24:05 | 読書感想文。
主人公は(自ら望んで)平凡な生活を送る男子高校生。
妹は、超美人でモデルとかやっちゃうイマドキの女子中学生。
「思春期らしく」+αくらいに仲の悪い二人は、お互い接触を避ける
ことで平穏を維持しているくらいの間柄。
で、ある日そんな妹が割と極度なオタクさんだということを知り、
且つ妹から人生相談を持ちかけられてしまった主人公は――。

というお話。いわゆるライトノベルですな。
正直、このあらすじの時点でこの作品は「勝ってる」なと思いました。
だって、こんな設定が出来上がった時点で、どう転がしても面白く
なるでしょうに。
いや、凄い奇天烈な展開で意味不明にしてしまえば別だけど。
っていうか、無駄に展開させない方が面白い。多分。

まあさすがに小説という体裁をとっている以上、本当に展開させない
わけにもいかず。
物語はある程度展開し、収束していくわけですが。
全て、この設定の上だけの話――つまり、妹のオタク相談を受けて
困ったなあ。という話に終始してる点が非常に良いです。
あと、ありがちな「妹萌え」に転んでないあたりも好印象。
最後まで、ちゃんと仲悪いです。
しかも、頑張ったお兄ちゃんに対するフォローもちゃんと別口で用意
されてたり。
実に周到。良くできてます。

ってなわけで、ラノベ平気な方には普通にオススメできるかな。
あ。
でも、これなんか妙に人気あるらしくて、今品薄らしいっすけど。
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