最近、高橋邦子が面白くて仕方ない。
1日で2冊読んでしまいました。
こんなことができるから、ラノベは恐ろしい。
三十路突入して自分がここまでラノベ好きだったことに気付かされる衝撃。
・・・少年漫画が好きなんだらから、そりゃ素養はあるわなぁ。
いい加減本題に入りましょう。
本作は、まぁ、ベタなラブコメって言ってしまえばそれまでなんですけど。
ヒロインは完璧超人でお堅いイメージだけど実はファンシーなライトノベルの作者でしたー!
という話。
ギャップ萌えっていう観点では、やっぱりベタですなぁ。
ラノベ界だけざっと見ても、「お嬢様だけどオタク」っていう乃木坂春香嬢が数年前に
通った道です。
じゃあ、本作の特徴はっていうと。
一般的な主人公観点の作品と群像劇の中間みたいなスタンス、でしょうか。
本作は、3人称で語られています。
しかし、微妙にキャラ寄りな3人称で、地の文で全キャラ分心情描写やっちゃうみたいな。
これを活かして、ヒロインの心境までもがガンガン語られます。
っていうか2巻なんかは主役はヒロイン側じゃないかというレベル。
・・・当然、主人公は置いてけぼりですね。
で、面白いと思ったのは、ここで「ラノベ作家である」という属性を活用してきたこと。
ラノベ作家=妄想力豊か、みたいなところで、ヒロインの軽い電波思考が楽しめます。
ベタなギャップ萌えも、こういう切り口だと結構新鮮に感じられますね。
逆に、この切り口が面白いと思えない人には向かないかも知れません。
しかし、相思相愛ラブラブものでこういう手法はやっぱりちょっと新しい気がします。
広い意味ではやはり群像劇に属すると思いますが、ここ以外は普通のラブコメなんすよ。
あと、個人的な好みなんですが、登場人物が少なめなところが良いです。
1巻はほぼメインの2人+空気レベルのサブキャラ数人程度。
2巻でも新キャラなし(サブからメインクラスへの格上げあり)。
一度に3人以上がドタバタするのが苦手な僕には実に有り難い作りになっています。
しかも、一文が短くて改行いっぱい。会話文もいっぱい。
もう、超読みやすい。
・・・なんか段々批判的な文章を書いてる気分になってきましたが、そんなことはないです。
僕、こういう軽い小説好きですよ。
それはそれで、もの書きとしてどうなんだ。
というところで、「ライトノベルの楽しい書き方」、楽しかったです。
続きも是非読みたいところ。
こんなことができるから、ラノベは恐ろしい。
三十路突入して自分がここまでラノベ好きだったことに気付かされる衝撃。
・・・少年漫画が好きなんだらから、そりゃ素養はあるわなぁ。
いい加減本題に入りましょう。
本作は、まぁ、ベタなラブコメって言ってしまえばそれまでなんですけど。
ヒロインは完璧超人でお堅いイメージだけど実はファンシーなライトノベルの作者でしたー!
という話。
ギャップ萌えっていう観点では、やっぱりベタですなぁ。
ラノベ界だけざっと見ても、「お嬢様だけどオタク」っていう乃木坂春香嬢が数年前に
通った道です。
じゃあ、本作の特徴はっていうと。
一般的な主人公観点の作品と群像劇の中間みたいなスタンス、でしょうか。
本作は、3人称で語られています。
しかし、微妙にキャラ寄りな3人称で、地の文で全キャラ分心情描写やっちゃうみたいな。
これを活かして、ヒロインの心境までもがガンガン語られます。
っていうか2巻なんかは主役はヒロイン側じゃないかというレベル。
・・・当然、主人公は置いてけぼりですね。
で、面白いと思ったのは、ここで「ラノベ作家である」という属性を活用してきたこと。
ラノベ作家=妄想力豊か、みたいなところで、ヒロインの軽い電波思考が楽しめます。
ベタなギャップ萌えも、こういう切り口だと結構新鮮に感じられますね。
逆に、この切り口が面白いと思えない人には向かないかも知れません。
しかし、相思相愛ラブラブものでこういう手法はやっぱりちょっと新しい気がします。
広い意味ではやはり群像劇に属すると思いますが、ここ以外は普通のラブコメなんすよ。
あと、個人的な好みなんですが、登場人物が少なめなところが良いです。
1巻はほぼメインの2人+空気レベルのサブキャラ数人程度。
2巻でも新キャラなし(サブからメインクラスへの格上げあり)。
一度に3人以上がドタバタするのが苦手な僕には実に有り難い作りになっています。
しかも、一文が短くて改行いっぱい。会話文もいっぱい。
もう、超読みやすい。
・・・なんか段々批判的な文章を書いてる気分になってきましたが、そんなことはないです。
僕、こういう軽い小説好きですよ。
それはそれで、もの書きとしてどうなんだ。
というところで、「ライトノベルの楽しい書き方」、楽しかったです。
続きも是非読みたいところ。
「じゃあ、まず最初に」
僕は、少し緊張した面持ちで座る副会長・久我描に問う。
「他に小麦を――僕らを襲ってきそうな奴らについて教えて欲しい」
そのものズバリ、敵の内部情報である。
目の前に貴重な情報源があるのだから、ありがたく最短距離を突っ走らせてもらおう。
「そうっすね、多分、あと残ってるのは2組かなー」
2人ではなく、2組。
それはつまり、ひとりひとりではなくコンビである可能性があるということか。
はたまた――人間ではないということか。
「まず、汚染流行。こいつはまぁ、用心しておけば大したことないっす」
「大したことない?それは、弱いってこと?」
「そっすね、弱いっす。腕力だったら柊センパイの方がはるかに強いっすよ」
そんな奴が、どうして夕月の側近として名を連ねている?
疑問は顔に出たらしく、久我さんは即座に補足情報をくれた。
「面倒なのは、こいつが変則的な語り部だってことっす」
「語り部・・・ね」
ロアを生み、操る存在。
噂の発信源、元凶。
それはつまり、情報操作に長けた人物であるということ。
しかし、変則的という前置きはどういうことだろう。
「汚染流行の特徴は、自分では何も生まないことっすかね」
「は?語り部ってのは、ロアを作って操る者のことだろう?」
「はい、そこが変則的というか、邪道なんすけど」
久我さんは、ちょっとだけ嫌そうに顔を歪める。何かポリシーめいたものがあるらしい。
すっ、と僕から視線を逸らし、続ける。
「彼女は、既存の噂を爆発的に広めることが得意なんすよね」
故に、パンデミック――感染爆発、か。
「ん、待てよ?・・・『彼女』?」
「ええ、そうっす。汚染流行は女性っす」
「名前とか、分かる?」
「残念ながら、名前は知らないっす。ボクらはみんなコードネームで呼び合ってるんで」
「うわぁ・・・」
イタい組織だった。
しかも具体的活動は僕らへの嫌がらせくらいしかなさそうだし。
いや、他にもあるのかもしれないけどさ。
「でも、ウチの学校の生徒ってことは間違いないっすよ。学校で何回か見たことあるし」
ふむ、なるほど。ウチの生徒・・・ということは、やっぱり。
「以前のマキオの件も、その汚染流行とやらが噛んでるのかな?」
僕は、黙って話を聞いている委員長に問いかけた。
「可能性はあるでしょうね。マキオの噂自体は割と昔からあったみたいですし」
それを、意図的に、爆発的に流行させた。
有り得るセンじゃないだろうか。
「と、まぁそういう邪道な語り部なんで、多分神荻センパイなら問題ないっすよ」
「厄介は厄介そうだけどな」
「ええ。でも、ボクみたいに量産できるわけでもないんで」
息をする様に噂を作り出せる、と久我さんは昨夜そう言った。
それは彼女の自慢であり、独自性なのだろう。
と、いうことは。
ロアがいなければ直接本体を叩く。
ロアがいれば倒してから本体を叩く。
結果、一手間かかるかどうか、と。それだけの違いである。
ま、直接交渉でこちらに手を出さないようにお願いするのが一番だと思うけどなー。
「次に、誇大妄想・・・なんすけど」
自信なさげに、久我さんは呟く。
「ぶっちゃけコイツはボクも知らないっす。そもそも人間なのかどうか」
「知ってるのは名前だけ、ってことか」
「っす」
申し訳ないと頭を下げる。まぁ、知らないものは仕方ないのだから謝られても困るのだけど。
「可能性としては、語り部・修正者・化物の三択っすね。
まさか、何もできない普通の人間ってことはないと思うっす。
で、語り部だったらさっきの汚染流行と同じ理屈で問題ないっす。
化物だったとしても、やっぱり神荻センパイが負けることは考えにくいっすね」
えらく評価高いな、小麦。
そこは一度闘って敗れた人間の贔屓目というのもあるのだろうか。
一応、話半分に聞いておくことにしよう。戦力はやはり自分で確認しないとな。
「個人的に一番マズイと思うのは修正者だった場合っすね。
神荻センパイも修正者っすから、修正者同士の闘いになるっす。
そうなると、当然絶無の剣の相性が関わってくるんで」
「・・・あーてぃふぁくと?」
また知らない中二用語が出てきたぞ。
僕は眉をひそめて質問する。
「何そのイタい専門用語」
「イタいとか言わないで欲しいっす!夕月さん渾身の命名っす!」
「やっぱりか!アイツのネーミングセンスは異常だよ!」
奴はいつだって僕の想像の斜め上を行きやがる。
生涯分かり合えることはないな、と思った。
「いいっすか、柊センパイ。『絶無の剣』と書いて『アーティファクト』。
その名前の通り、修正者ひとりにつきひとつだけの武器のことっす。
化物に致命傷を与えられるのはこの絶無の剣をおいて他には有り得ないっす」
「あー、ロアと闘う時に使う武器のことか」
確かに、ロアには通常の武器はあまり通用しない。
しかし、中には有効なものがごく一部存在する。
それは例えば、委員長が使う剃刀のような。
明らかに貧相なものであっても、使う人によっては驚異的な威力を生むことがある。
それを夕月たちは絶無の剣と呼ぶ――の、だろう。
と、そこで以前から度々思っていた疑問を口にする。
「・・・じゃあ、小麦の絶無の剣は?」
小麦は修正者だという。
であれば、小麦が使う武器はただひとつだけということになる。
それはどう考えてもおかしいじゃないか。
「そりゃあ、あのリコーダーっしょ」
「あの時はな」
「・・・どういうことっすか?」
「小麦は、闘う度に違う武器を使ってるぞ」
「え――?」
「それどころか、武器なしで倒したこともある」
「・・・あ、あああ有り得ないっすよそんなの!?聞いたこともないっす!」
有り得ない嘘だそんな馬鹿な!
思い切り動揺して、久我さんは立ち上がる。
それほどまでにレアなケースだということだろうか。
「そう言われてもな、事実だし。っていうか、そこは夕月から聞いてないのか?」
「い、いや・・・めちゃくちゃ手強いということしか」
そうかー・・・。夕月は、知ってるはずなんだけどな。適当な奴である。
「ちなみに、これまでどんなモノを使ってきたっすか?」
「えーと、最近のだと」
昨日はリコーダー。
電話ボックスから現れた黒巫女には日傘。
あと、切断魔の時は直接蹴り倒したんだっけ。
そもそも、武器を使い始めたのはごく最近のことだ。
僕は、この目で見てきた事実をありのままに説明する。
「まじっすか・・・」
呆れるように、久我さんは呟く。
「そこまで驚くことかな」
基本的に小麦しか見ていない僕としては、いまひとつ乗っかれない。
「驚くことですよ。私も、異常だって言ったでしょう?」
苦笑いを浮かべて言うのは委員長だ。
・・・そういや、この前そんなこともあったな。
「やっぱ、その辺の理屈は久我さんでも分からないかー」
「はい、皆目見当もつかないっすね。ボクもまだまだ知らないことだらけっす」
なるほどね、世の中そう上手くはいかないもんだぜ。
仕方ない、この件については一旦措いておくことにしよう。
分からないことを考えても無駄なだけである。
「はあ・・・そりゃあ、勝てないはずっすよねー」
久我さんは、納得したような悔しいような、微妙な表情を浮かべるのだった。
「取り敢えず、こんなところっすかね」
落ち着いて、久我さんはそう言った。
「他のメンバーとかは知らない?」
「いや、他にもメンバー自体いるにはいるっすけど、特殊能力のない人が多いんすよ」
「・・・その人たちって、何する人?」
「・・・事務関係、とか?」
曖昧だった。
つくづく、何だこの組織。
ふむ、汚染流行に誇大妄想・・・ね。
結局、久我さんの話からは肝心なところが分かっていないことに気付く。
具体的に何に警戒し、どのような対策を打てば良いのか。
正直、今の情報だけでは判断が難しい。
――やっぱり最終的には出たとこ勝負なんだよなぁ。
うーん、それは嫌だ。僕の存在意義に関わるぞ。
「参ったなぁ」
呟いて、隣の小麦を倣って机に突っ伏す。
「ふふ、打つ手なしですか?策士の柊君にしては珍しいですね」
「・・・・・・考え中」
からかう委員長に対して、負け惜しみのように答える僕だった。
「大丈夫、神荻センパイならどうにかなるっすよ!」
気楽に笑う久我さん。
「何なんだよ、その小麦に対する絶対の信頼は」
「いや、自慢じゃないっすけど、ボクの切り札は最強だと思ってたっすから」
「組織内に、あれより強いロアはいない・・・と?」
「いないっすね。マジ最強っす。あ、まぁ、昨日負けちゃったっすけど」
最強。
・・・サイキョー、ねえ。
確かにあのUFOは別格っぽかった。
だけど、いまひとつ腑に落ちないというか・・・アレが正真正銘最強のロアだとは思えない。
あれって、所詮地形効果や特殊能力なんだよな。
自由自在に空を飛びまわって、近距離・遠距離どちらも対応できるタイプ。
あらゆる状況で、相手の苦手なところをついて闘う点が強みなのだろう。
逆に考えると、まともに正面からぶつかりさえすれば小麦の勝ちは揺るがない。
じゃあ。
純粋な戦闘力での最強を考えるなら。
小麦が正面からぶつかって、負ける――ということが有り得るなら。
僕がサポートすべきは、きっとそういうところにあるんじゃないだろうか。
僕にできること。
やれるだけ、やっておく必要はありそうだな。
と、その時。
部室のドアが勢いよく開いて、
「はッ、何だ何だ、空気淀んでねェかオイ」
煮詰まった場の空気を知ってか知らずか、伊崎先生が現れた。
その視線が、久我さんを捕らえたところで静止する。
「お、どこかで見た顔――ああ、お前副会長か」
「あっ、はい、どうもお邪魔してるっす」
「おーおー、良いねえ良いねえ。女子率は高いに越したこたァねェ。けど」
じろり。
久我さんの顔を鋭く睨みつけて、一言。
「今日ここで見た俺のことは、全部忘れろ」
「先生、そういうの恫喝って言うんですよ」
ぎょっとする久我さんをフォローするように、僕は突っ込んだ。
・・・あくまでも、部外者に対しては可憐で清楚な伊崎先生を通したいらしかった。
さてさて、これで一応役者は揃った。
僕にできること――僕だけにしかできないことを、やらなきゃな。
大したことはできないけれど、せめて、後悔だけはしないように。
僕は、少し緊張した面持ちで座る副会長・久我描に問う。
「他に小麦を――僕らを襲ってきそうな奴らについて教えて欲しい」
そのものズバリ、敵の内部情報である。
目の前に貴重な情報源があるのだから、ありがたく最短距離を突っ走らせてもらおう。
「そうっすね、多分、あと残ってるのは2組かなー」
2人ではなく、2組。
それはつまり、ひとりひとりではなくコンビである可能性があるということか。
はたまた――人間ではないということか。
「まず、汚染流行。こいつはまぁ、用心しておけば大したことないっす」
「大したことない?それは、弱いってこと?」
「そっすね、弱いっす。腕力だったら柊センパイの方がはるかに強いっすよ」
そんな奴が、どうして夕月の側近として名を連ねている?
疑問は顔に出たらしく、久我さんは即座に補足情報をくれた。
「面倒なのは、こいつが変則的な語り部だってことっす」
「語り部・・・ね」
ロアを生み、操る存在。
噂の発信源、元凶。
それはつまり、情報操作に長けた人物であるということ。
しかし、変則的という前置きはどういうことだろう。
「汚染流行の特徴は、自分では何も生まないことっすかね」
「は?語り部ってのは、ロアを作って操る者のことだろう?」
「はい、そこが変則的というか、邪道なんすけど」
久我さんは、ちょっとだけ嫌そうに顔を歪める。何かポリシーめいたものがあるらしい。
すっ、と僕から視線を逸らし、続ける。
「彼女は、既存の噂を爆発的に広めることが得意なんすよね」
故に、パンデミック――感染爆発、か。
「ん、待てよ?・・・『彼女』?」
「ええ、そうっす。汚染流行は女性っす」
「名前とか、分かる?」
「残念ながら、名前は知らないっす。ボクらはみんなコードネームで呼び合ってるんで」
「うわぁ・・・」
イタい組織だった。
しかも具体的活動は僕らへの嫌がらせくらいしかなさそうだし。
いや、他にもあるのかもしれないけどさ。
「でも、ウチの学校の生徒ってことは間違いないっすよ。学校で何回か見たことあるし」
ふむ、なるほど。ウチの生徒・・・ということは、やっぱり。
「以前のマキオの件も、その汚染流行とやらが噛んでるのかな?」
僕は、黙って話を聞いている委員長に問いかけた。
「可能性はあるでしょうね。マキオの噂自体は割と昔からあったみたいですし」
それを、意図的に、爆発的に流行させた。
有り得るセンじゃないだろうか。
「と、まぁそういう邪道な語り部なんで、多分神荻センパイなら問題ないっすよ」
「厄介は厄介そうだけどな」
「ええ。でも、ボクみたいに量産できるわけでもないんで」
息をする様に噂を作り出せる、と久我さんは昨夜そう言った。
それは彼女の自慢であり、独自性なのだろう。
と、いうことは。
ロアがいなければ直接本体を叩く。
ロアがいれば倒してから本体を叩く。
結果、一手間かかるかどうか、と。それだけの違いである。
ま、直接交渉でこちらに手を出さないようにお願いするのが一番だと思うけどなー。
「次に、誇大妄想・・・なんすけど」
自信なさげに、久我さんは呟く。
「ぶっちゃけコイツはボクも知らないっす。そもそも人間なのかどうか」
「知ってるのは名前だけ、ってことか」
「っす」
申し訳ないと頭を下げる。まぁ、知らないものは仕方ないのだから謝られても困るのだけど。
「可能性としては、語り部・修正者・化物の三択っすね。
まさか、何もできない普通の人間ってことはないと思うっす。
で、語り部だったらさっきの汚染流行と同じ理屈で問題ないっす。
化物だったとしても、やっぱり神荻センパイが負けることは考えにくいっすね」
えらく評価高いな、小麦。
そこは一度闘って敗れた人間の贔屓目というのもあるのだろうか。
一応、話半分に聞いておくことにしよう。戦力はやはり自分で確認しないとな。
「個人的に一番マズイと思うのは修正者だった場合っすね。
神荻センパイも修正者っすから、修正者同士の闘いになるっす。
そうなると、当然絶無の剣の相性が関わってくるんで」
「・・・あーてぃふぁくと?」
また知らない中二用語が出てきたぞ。
僕は眉をひそめて質問する。
「何そのイタい専門用語」
「イタいとか言わないで欲しいっす!夕月さん渾身の命名っす!」
「やっぱりか!アイツのネーミングセンスは異常だよ!」
奴はいつだって僕の想像の斜め上を行きやがる。
生涯分かり合えることはないな、と思った。
「いいっすか、柊センパイ。『絶無の剣』と書いて『アーティファクト』。
その名前の通り、修正者ひとりにつきひとつだけの武器のことっす。
化物に致命傷を与えられるのはこの絶無の剣をおいて他には有り得ないっす」
「あー、ロアと闘う時に使う武器のことか」
確かに、ロアには通常の武器はあまり通用しない。
しかし、中には有効なものがごく一部存在する。
それは例えば、委員長が使う剃刀のような。
明らかに貧相なものであっても、使う人によっては驚異的な威力を生むことがある。
それを夕月たちは絶無の剣と呼ぶ――の、だろう。
と、そこで以前から度々思っていた疑問を口にする。
「・・・じゃあ、小麦の絶無の剣は?」
小麦は修正者だという。
であれば、小麦が使う武器はただひとつだけということになる。
それはどう考えてもおかしいじゃないか。
「そりゃあ、あのリコーダーっしょ」
「あの時はな」
「・・・どういうことっすか?」
「小麦は、闘う度に違う武器を使ってるぞ」
「え――?」
「それどころか、武器なしで倒したこともある」
「・・・あ、あああ有り得ないっすよそんなの!?聞いたこともないっす!」
有り得ない嘘だそんな馬鹿な!
思い切り動揺して、久我さんは立ち上がる。
それほどまでにレアなケースだということだろうか。
「そう言われてもな、事実だし。っていうか、そこは夕月から聞いてないのか?」
「い、いや・・・めちゃくちゃ手強いということしか」
そうかー・・・。夕月は、知ってるはずなんだけどな。適当な奴である。
「ちなみに、これまでどんなモノを使ってきたっすか?」
「えーと、最近のだと」
昨日はリコーダー。
電話ボックスから現れた黒巫女には日傘。
あと、切断魔の時は直接蹴り倒したんだっけ。
そもそも、武器を使い始めたのはごく最近のことだ。
僕は、この目で見てきた事実をありのままに説明する。
「まじっすか・・・」
呆れるように、久我さんは呟く。
「そこまで驚くことかな」
基本的に小麦しか見ていない僕としては、いまひとつ乗っかれない。
「驚くことですよ。私も、異常だって言ったでしょう?」
苦笑いを浮かべて言うのは委員長だ。
・・・そういや、この前そんなこともあったな。
「やっぱ、その辺の理屈は久我さんでも分からないかー」
「はい、皆目見当もつかないっすね。ボクもまだまだ知らないことだらけっす」
なるほどね、世の中そう上手くはいかないもんだぜ。
仕方ない、この件については一旦措いておくことにしよう。
分からないことを考えても無駄なだけである。
「はあ・・・そりゃあ、勝てないはずっすよねー」
久我さんは、納得したような悔しいような、微妙な表情を浮かべるのだった。
「取り敢えず、こんなところっすかね」
落ち着いて、久我さんはそう言った。
「他のメンバーとかは知らない?」
「いや、他にもメンバー自体いるにはいるっすけど、特殊能力のない人が多いんすよ」
「・・・その人たちって、何する人?」
「・・・事務関係、とか?」
曖昧だった。
つくづく、何だこの組織。
ふむ、汚染流行に誇大妄想・・・ね。
結局、久我さんの話からは肝心なところが分かっていないことに気付く。
具体的に何に警戒し、どのような対策を打てば良いのか。
正直、今の情報だけでは判断が難しい。
――やっぱり最終的には出たとこ勝負なんだよなぁ。
うーん、それは嫌だ。僕の存在意義に関わるぞ。
「参ったなぁ」
呟いて、隣の小麦を倣って机に突っ伏す。
「ふふ、打つ手なしですか?策士の柊君にしては珍しいですね」
「・・・・・・考え中」
からかう委員長に対して、負け惜しみのように答える僕だった。
「大丈夫、神荻センパイならどうにかなるっすよ!」
気楽に笑う久我さん。
「何なんだよ、その小麦に対する絶対の信頼は」
「いや、自慢じゃないっすけど、ボクの切り札は最強だと思ってたっすから」
「組織内に、あれより強いロアはいない・・・と?」
「いないっすね。マジ最強っす。あ、まぁ、昨日負けちゃったっすけど」
最強。
・・・サイキョー、ねえ。
確かにあのUFOは別格っぽかった。
だけど、いまひとつ腑に落ちないというか・・・アレが正真正銘最強のロアだとは思えない。
あれって、所詮地形効果や特殊能力なんだよな。
自由自在に空を飛びまわって、近距離・遠距離どちらも対応できるタイプ。
あらゆる状況で、相手の苦手なところをついて闘う点が強みなのだろう。
逆に考えると、まともに正面からぶつかりさえすれば小麦の勝ちは揺るがない。
じゃあ。
純粋な戦闘力での最強を考えるなら。
小麦が正面からぶつかって、負ける――ということが有り得るなら。
僕がサポートすべきは、きっとそういうところにあるんじゃないだろうか。
僕にできること。
やれるだけ、やっておく必要はありそうだな。
と、その時。
部室のドアが勢いよく開いて、
「はッ、何だ何だ、空気淀んでねェかオイ」
煮詰まった場の空気を知ってか知らずか、伊崎先生が現れた。
その視線が、久我さんを捕らえたところで静止する。
「お、どこかで見た顔――ああ、お前副会長か」
「あっ、はい、どうもお邪魔してるっす」
「おーおー、良いねえ良いねえ。女子率は高いに越したこたァねェ。けど」
じろり。
久我さんの顔を鋭く睨みつけて、一言。
「今日ここで見た俺のことは、全部忘れろ」
「先生、そういうの恫喝って言うんですよ」
ぎょっとする久我さんをフォローするように、僕は突っ込んだ。
・・・あくまでも、部外者に対しては可憐で清楚な伊崎先生を通したいらしかった。
さてさて、これで一応役者は揃った。
僕にできること――僕だけにしかできないことを、やらなきゃな。
大したことはできないけれど、せめて、後悔だけはしないように。
体調、だいぶ治ってきました。
今考えると、復職しようとしていた12月初旬くらいってまだ全然悪かったですね。
快復してきて初めて分かる無謀っぷりでした。
とはいえ、まだ全快というわけでもなくて。
微妙に体調が良い時期と悪い時期が交互にやってくる感じです。
最近は、3日サイクルくらいで波が来てます。
で、今まさにその悪い波が来てるところでして・・・。
今日は10時起きでした。起きれねえ。動けねえ。
一昨日くらいから少しずつ体調悪くなってきてて、昨日が一番悪かったかな。
なので、明日くらいには良くなっていくはず。
多分、ここ数日気温の変化が激しいのと雨が降ったりしてるので余計キツイんじゃないかな。
正直こういう時期は何もできないので、1日ぐったりとしています。
ここ5年くらい無茶してたので、そのツケが来たんだなーと再確認する日々です。
今考えると、復職しようとしていた12月初旬くらいってまだ全然悪かったですね。
快復してきて初めて分かる無謀っぷりでした。
とはいえ、まだ全快というわけでもなくて。
微妙に体調が良い時期と悪い時期が交互にやってくる感じです。
最近は、3日サイクルくらいで波が来てます。
で、今まさにその悪い波が来てるところでして・・・。
今日は10時起きでした。起きれねえ。動けねえ。
一昨日くらいから少しずつ体調悪くなってきてて、昨日が一番悪かったかな。
なので、明日くらいには良くなっていくはず。
多分、ここ数日気温の変化が激しいのと雨が降ったりしてるので余計キツイんじゃないかな。
正直こういう時期は何もできないので、1日ぐったりとしています。
ここ5年くらい無茶してたので、そのツケが来たんだなーと再確認する日々です。
西尾維新つながりで、めだかボックスの感想も。
いや、あの拳銃が出てくるまでの流れは良かったですね。
具体的に何がどう良かったのか説明するのは難しいけど。
何だろう、エスカレートして行く感じが楽しかったのかな。
何にせよ、「殺すこと」に一点特化されたアブノーマルってところが素敵。
多分この人、純粋な戦闘力的には高千穂先輩とかに劣るんだよね?
ただあらゆる手段を用いて殺すことに執着する、その姿勢が異常ってことで。
だとしたら、まあ善吉にも勝ち目はあるのかなあ。
相手の「殺すための工夫」を上回ればいいわけで。知能戦に近づく感じ。
あれ?でもその工夫が異常たる所以なのか?
だったら高千穂先輩に身体能力で勝つくらいに難しいってこと?
段々分からなくなってきました。
考えたら負けなのかもしれない。
いや、あの拳銃が出てくるまでの流れは良かったですね。
具体的に何がどう良かったのか説明するのは難しいけど。
何だろう、エスカレートして行く感じが楽しかったのかな。
何にせよ、「殺すこと」に一点特化されたアブノーマルってところが素敵。
多分この人、純粋な戦闘力的には高千穂先輩とかに劣るんだよね?
ただあらゆる手段を用いて殺すことに執着する、その姿勢が異常ってことで。
だとしたら、まあ善吉にも勝ち目はあるのかなあ。
相手の「殺すための工夫」を上回ればいいわけで。知能戦に近づく感じ。
あれ?でもその工夫が異常たる所以なのか?
だったら高千穂先輩に身体能力で勝つくらいに難しいってこと?
段々分からなくなってきました。
考えたら負けなのかもしれない。
難民探偵、無事図書館から借りてきて読むことができました。
1600円は高いわ・・・そんなもんポンとは買えねえよ、という。
さて、本作は久々のミステリでした。
いやまぁタイトルからしてミステリなんだけど。
最近の西尾維新としては珍しいんじゃないでしょうか。
ほら、最近はめだかボックスのイメージが強いから。
内容的にも、実に王道といいますか。
ネタやトリック的にはそれほどのひねりもなく、シンプルな作りになっています。
更には、時事ネタもふんだんに盛り込まれており、高めの年齢層を狙っている様子。
タイトルの「難民」はネットカフェ難民を指しますし、新型インフルエンザの話や
就職難、不況の話もちらりと挟まれています。
ということで、ともすればハードな話になりそうですが、そこは西尾維新。
実にライトにまとめられてます。
相変わらず常人離れしたキャラ描写で、のっけから事件放りっぱなしでキャラ紹介ですよ。
その語り口も慣れたもので、実にすんなりと人となりを把握できます。
そもそもの出来事・事件も全てキャラ紹介のために発生してる感じ。
全くもって良くできています。
難点といえば、これはもう仕方ないのでしょうけど事件自体が軽めなところでしょうか。
探偵小説、推理小説という先入観で読むと肩透かしを食うレベルと言いますか。
これはもうこういう小説なんだと割り切って読むものだと思われます。
そうそう、ちょうどきみとぼくの壊れた世界と同じようなイメージですね。
もちろんこれはこれで面白いものなので、僕としては全然アリだと思いますけど。
そんなわけで、これはミステリというよりキャラもの、ラノベという括りが良さそうです。
是非シリーズ化して続きを書いて欲しいなぁ・・・。
ま、先に人間シリーズとか世界シリーズとかを終わらせてから、でしょうけどね。
うん、実に面白かったですよ。
西尾維新入門書としてもオススメです。
1600円は高いわ・・・そんなもんポンとは買えねえよ、という。
さて、本作は久々のミステリでした。
いやまぁタイトルからしてミステリなんだけど。
最近の西尾維新としては珍しいんじゃないでしょうか。
ほら、最近はめだかボックスのイメージが強いから。
内容的にも、実に王道といいますか。
ネタやトリック的にはそれほどのひねりもなく、シンプルな作りになっています。
更には、時事ネタもふんだんに盛り込まれており、高めの年齢層を狙っている様子。
タイトルの「難民」はネットカフェ難民を指しますし、新型インフルエンザの話や
就職難、不況の話もちらりと挟まれています。
ということで、ともすればハードな話になりそうですが、そこは西尾維新。
実にライトにまとめられてます。
相変わらず常人離れしたキャラ描写で、のっけから事件放りっぱなしでキャラ紹介ですよ。
その語り口も慣れたもので、実にすんなりと人となりを把握できます。
そもそもの出来事・事件も全てキャラ紹介のために発生してる感じ。
全くもって良くできています。
難点といえば、これはもう仕方ないのでしょうけど事件自体が軽めなところでしょうか。
探偵小説、推理小説という先入観で読むと肩透かしを食うレベルと言いますか。
これはもうこういう小説なんだと割り切って読むものだと思われます。
そうそう、ちょうどきみとぼくの壊れた世界と同じようなイメージですね。
もちろんこれはこれで面白いものなので、僕としては全然アリだと思いますけど。
そんなわけで、これはミステリというよりキャラもの、ラノベという括りが良さそうです。
是非シリーズ化して続きを書いて欲しいなぁ・・・。
ま、先に人間シリーズとか世界シリーズとかを終わらせてから、でしょうけどね。
うん、実に面白かったですよ。
西尾維新入門書としてもオススメです。
クソゲーオブザイヤー2009、今回は「戦極姫」というPS2のゲームが有力みたいですね。
このゲーム、要はバグが多すぎてゲームになってないよ!
ってことなんですが、うーん、それって微妙。
いや、クソゲーであることは間違いないですよ。
でも、もっと全力のバカゲーみたいなのが欲しかった。
去年の大賞である「メジャー2」は、その辺も素晴らしかったんですよ。
バグはバグなんだろうけど、見た目的に分かりやすく笑える。
お笑いの世界にも通じるものがありますね。
近年ゲーム業界も漏れなく不況で、大作ゲームしか売れない状況になっています。
そんな中、分かりやすくバカバカしいクソゲーというのは開発されにくいのでしょう。
初代PS全盛の時代が懐かしい。
とはいえ、去年・一昨年は悪くない感じでした。っていうか豊作。
そうなんだよ!まだまだやれるはずなんだよ!
というわけで、2010年にも期待したいと思います。
このゲーム、要はバグが多すぎてゲームになってないよ!
ってことなんですが、うーん、それって微妙。
いや、クソゲーであることは間違いないですよ。
でも、もっと全力のバカゲーみたいなのが欲しかった。
去年の大賞である「メジャー2」は、その辺も素晴らしかったんですよ。
バグはバグなんだろうけど、見た目的に分かりやすく笑える。
お笑いの世界にも通じるものがありますね。
近年ゲーム業界も漏れなく不況で、大作ゲームしか売れない状況になっています。
そんな中、分かりやすくバカバカしいクソゲーというのは開発されにくいのでしょう。
初代PS全盛の時代が懐かしい。
とはいえ、去年・一昨年は悪くない感じでした。っていうか豊作。
そうなんだよ!まだまだやれるはずなんだよ!
というわけで、2010年にも期待したいと思います。
早くも11巻目ですか。
話進んでねぇー!
そんな「乃木坂春香の秘密」ですが。
まぁ、関係はじわりじわりと進んでるんですかね。
2人、何かもうラブラブじゃないですか。
今回みたいに、特に刺のない話だとものすごい安心して読めます。楽しいです。
とはいえ、次巻は椎名のターンになる模様。
・・・どう考えても負け戦だよ、椎名。
春香の安定感が強すぎて、切なすぎる。
ダメなんだろうなー、これ。
いや椎名エンドになっても困るんだけどさー。
そんな感じで、具体的な動きのない11巻でしたが、12巻は進展がありそうです。
っつーかないと困る。
あんまりどたばたしすぎても困るんですが、完結に向けて畳みに入るタイミングかと。
話進んでねぇー!
そんな「乃木坂春香の秘密」ですが。
まぁ、関係はじわりじわりと進んでるんですかね。
2人、何かもうラブラブじゃないですか。
今回みたいに、特に刺のない話だとものすごい安心して読めます。楽しいです。
とはいえ、次巻は椎名のターンになる模様。
・・・どう考えても負け戦だよ、椎名。
春香の安定感が強すぎて、切なすぎる。
ダメなんだろうなー、これ。
いや椎名エンドになっても困るんだけどさー。
そんな感じで、具体的な動きのない11巻でしたが、12巻は進展がありそうです。
っつーかないと困る。
あんまりどたばたしすぎても困るんですが、完結に向けて畳みに入るタイミングかと。
ちょっと前から考えてたことを、ここでまとめます。
ラノべは文学たり得るか、という問いに対し、一般的には否となることが多いのではないでしょうか。
そもそもラノべと文学は違うのかという点なんですが、個人的見解では違うものと思っています。
しかし、それは何もラノべが低俗で価値が低いからという理由ではありません。
低俗っつったら、純文学だって低俗なこともあるし。
つまり、ラノべと文学の違いはそこではないと思うのです。
ではどこが違うのか。
僕は、「行間」にあると考えます。
文学は行間を読むもの。
ラノべは、書いてある文章そのものを読むもの。
そういう区分で考えるとすっきりするんじゃないでしょうか。
文学は行間を読む必要があるので、解釈の違いが発生し、学問にまで発展します。
前後の文章から推論し、考察し、検証しなければならないのです。
それはつまり学問であり、故に「文学」と呼ばれます。
一方、ラノべは基本その場、その瞬間の文章が全てです。
作中で起こる事象は客観的であり、解釈は唯一となります。
要は、読んだままであり議論の余地がないということです。
追及し、考えるという要素においては文学が勝り、
物語、人物を受動的に娯楽的に楽しむ要素においてはラノべが勝る。
単純に、属性の違いであり優劣を語るべきものではないという考えです。
さて、そのように考えると、何か好きになれないラノべの理由が明らかになります。
僕は、中途半端は駄目だと思うのです。
ラノべなのに行間を読ませる作品は、だから納得がいかないわけですよ。
ラノべは小難しいことを言うな、ということじゃありません。
ラノべレーベルで純文学をやるのは大いに結構。
でも、ラノべをやる、と方針付けた以上、半端に文学するのは駄目です。
ラノべというジャンルでありながら、曖昧な表現、物語を書くのはただの逃避です。
「読者の解釈に委ねます」
なんてのは愚の骨頂。
ラノべなんだったら、解釈は唯一であるべきです。
誰が読んでも、話の筋は同一であるべきです。
感想はもちろん十人十色で良いんですけどね。
だから、ラノべは読んだままの解釈で成立するよう作るのが正解ではないでしょうか。
「どちらの解釈でも成立するぜ!」
ってのは、あれです。神の御業です。究極です。不可能じゃないと思うけど。
と、最近はこの理屈がお気に入り。
自分でラノべ書く時もこの辺に気をつけてます。
ラノべは文学たり得るか、という問いに対し、一般的には否となることが多いのではないでしょうか。
そもそもラノべと文学は違うのかという点なんですが、個人的見解では違うものと思っています。
しかし、それは何もラノべが低俗で価値が低いからという理由ではありません。
低俗っつったら、純文学だって低俗なこともあるし。
つまり、ラノべと文学の違いはそこではないと思うのです。
ではどこが違うのか。
僕は、「行間」にあると考えます。
文学は行間を読むもの。
ラノべは、書いてある文章そのものを読むもの。
そういう区分で考えるとすっきりするんじゃないでしょうか。
文学は行間を読む必要があるので、解釈の違いが発生し、学問にまで発展します。
前後の文章から推論し、考察し、検証しなければならないのです。
それはつまり学問であり、故に「文学」と呼ばれます。
一方、ラノべは基本その場、その瞬間の文章が全てです。
作中で起こる事象は客観的であり、解釈は唯一となります。
要は、読んだままであり議論の余地がないということです。
追及し、考えるという要素においては文学が勝り、
物語、人物を受動的に娯楽的に楽しむ要素においてはラノべが勝る。
単純に、属性の違いであり優劣を語るべきものではないという考えです。
さて、そのように考えると、何か好きになれないラノべの理由が明らかになります。
僕は、中途半端は駄目だと思うのです。
ラノべなのに行間を読ませる作品は、だから納得がいかないわけですよ。
ラノべは小難しいことを言うな、ということじゃありません。
ラノべレーベルで純文学をやるのは大いに結構。
でも、ラノべをやる、と方針付けた以上、半端に文学するのは駄目です。
ラノべというジャンルでありながら、曖昧な表現、物語を書くのはただの逃避です。
「読者の解釈に委ねます」
なんてのは愚の骨頂。
ラノべなんだったら、解釈は唯一であるべきです。
誰が読んでも、話の筋は同一であるべきです。
感想はもちろん十人十色で良いんですけどね。
だから、ラノべは読んだままの解釈で成立するよう作るのが正解ではないでしょうか。
「どちらの解釈でも成立するぜ!」
ってのは、あれです。神の御業です。究極です。不可能じゃないと思うけど。
と、最近はこの理屈がお気に入り。
自分でラノべ書く時もこの辺に気をつけてます。
1巻からどんだけ間空けてんだよ!
そして2巻で完結かよ!
という、衝撃の第2巻でした。
作品そのものがひとつのネタ、みたいな。
そういうの、嫌いじゃないんだぜ・・・。
内容的にも、文句のないデキでした。
やばい、これ面白すぎる。
絵柄もかわいく、見やすい感じだし。
何より、全体通して気の抜けた雰囲気ってのが。
何だこの魔女っ娘は。
「肉うどん」で変身、「皿うどん」でステッキを出して、必殺技は
「うどんがどーん!」
駄目だこれ・・・。
もういちいち面白い。
この辺の雰囲気がツボな人には間違いなくオススメですよ。
まあ、確実に人を選ぶと思いますけどねー・・・。
しかし、これでおしまいかー。
楽しかったのにな。
でもまぁ、コンパクトに収まって良かったのかも。
そして2巻で完結かよ!
という、衝撃の第2巻でした。
作品そのものがひとつのネタ、みたいな。
そういうの、嫌いじゃないんだぜ・・・。
内容的にも、文句のないデキでした。
やばい、これ面白すぎる。
絵柄もかわいく、見やすい感じだし。
何より、全体通して気の抜けた雰囲気ってのが。
何だこの魔女っ娘は。
「肉うどん」で変身、「皿うどん」でステッキを出して、必殺技は
「うどんがどーん!」
駄目だこれ・・・。
もういちいち面白い。
この辺の雰囲気がツボな人には間違いなくオススメですよ。
まあ、確実に人を選ぶと思いますけどねー・・・。
しかし、これでおしまいかー。
楽しかったのにな。
でもまぁ、コンパクトに収まって良かったのかも。