古田史学とMe

古代史を古田氏の方法論を援用して解き明かす(かもしれない…)

血液型と性格

2015年07月25日 | 科学一般
 血液型占いというのがあります。これに対し「非科学的」という評判があります。占いであるとすれば非科学的なのは当然であるということになりますが、何らの根拠もないのでしょうか。そうは思えません。なぜなら「血液型」が複数あるには理由があるはずであり、それは人類の進化に関係があると思われるからです。

 人類がアフリカにその始源があるのはすでに明らかですが、その時点では元々「O型」しかいなかったとされます。つまり「O型」は最も古い血液型であるわけです。その後人類が世界各地に拡散するうちに「A型」と「B型」が発生し、さらにその後「AB型」が生み出されたものです。このような新たな血液型の発生は、いわば「突然変異」であり、それは「環境」の変化が促したものと思われるわけです。

 そもそも「アフリカ」から各地へと移動していったわけですが、それは生活の環境が異なることになり、その際が突然変異を促したと見られるわけです。生活環境が変わると、たとえば紫外線量や気温、湿度、雨量あるいは放射線量など外的要因も当然変わることとなります。さらに、食料、つまり何を食べるかが変わります。人間の身体は食べたもので出来ているわけですから、食料が異なれば身体を作る材料が異なることとなります。その結果「身体」が変わるということとなります。
 外的要因と併せ、皮膚の色、目の色、頭髪、身長、骨格、内臓(たとえば腸の長さなど)などが変わります。「腸内細菌」の種類なども変わるでしょう。当然それは血液型にも及んで当然ということとなります。つまり、皮膚や頭髪の色などの変化に合理性があるとするならば「血液型」の変化も同様である可能性が高いと思われるわけです。
 ところで、このような理由で「身体」が変わったとすると、「心」も変わったという可能性があるでしょう。現在「心」というのは「身体」と同様「物質」の相互作用として現れるものという評価がされており、「環境」や「食料」などで「心」つまり、思考法や行動様式も変わったと見ることが出来るわけです。そして「体」と「心」の両方に変化があったとすると、身体の変化の一つの指標である「血液型」と心の変化の指標としての思考様式とが、深く関係していると見ることにもまた合理性があることとなります。(ただし、骨髄移植などで「血液型」が変化することがありますが、それが直接「思考様式」などに変化をもたらすとは思えません。「血液型」は「思考様式」を示す「指標」ではあっても、「思考様式」を「血液型」が造っているわけではないと思われるからです。)
 これらの人体形質の変化は環境によるとするなら同じような環境の人間は共通した思考様式、行動様式を持っていることとなるでしょう。つまり、ある地域に住む人々についての集団としての行動様式は深く関係していることとなります。それは民族性あるいは国民性などと呼ばれることとなります。

 外国では一つの国が一つの血液型という場合は珍しくありません。つまり「血液型」の分布には地域的な偏りがあるというわけです。しかし、日本列島は他の地域や国家と違い多血液民族国家です。複数の時期に複数の地域から人々が流入したものであり、その混合具合によって現在の人口比(A型が4割、O型が3割、B型が2割、AB型が1割)となっているとみられます。
 一見かなり混合が進み「均質化」されているかのようですが、地域分布を見るとまだかなり偏りがある状態です。つまり、「O型」は太平洋岸に多く、A型は西日本を中心とした内陸に多い、またB型は東北日本と九州以南に固まっているなどの地域的傾向が認められ、それは各血液型を持った人々の移動の様子を今に残しているようです。
 これらのそれぞれの血液型を持った人々は、元々流入する以前の地域における行動様式などをそのまま列島内に持ち込んだと見られますが、列島という狭い領域内で混合、均一がが進行中であると思われます。ただし、現在時点では「均質化」が未だ進行途上であるように見えるわけであり、完全に均されているというわけではないこととなります。
 個人レベルで見てみると、その個体の遺伝子は表面に現れる特定の血液型に代表される要素が優勢であり、他の血液型遺伝子要素も劣勢的なものとして併せ持っているのは当然ですが、影響的には希薄となっているでしょう。
 つまり、その意味では血液型と深く結びついている思考様式などにまだまだ強く個人レベルでも支配されている可能性が高いと推量されます。つまり「血液型」によって「思考様式」や「行動様式」などが異なる可能性は現段階ではまだ高いといえるでしょう。その意味で「個人」を対象として「性格」などを考える場合、「血液型」は指標として使える範囲といえるのではないでしょうか。
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